僕のジャカルタ弾丸の後半は「トゥグ・クンストクリング・パレス」での食事&館内見学の後、「グランドハイアットジャカルタ」に戻りシャワーを浴び、午後2時にチェックアウト。
僕の帰国便はJAL726便、スカルノハッタ国際空港を午後9時55分発です。
ということは、午後8時半までに空港に着きたい、ジャカルタなので空港まで渋滞があるかもしれないので(でも日曜夜なのでその可能性は少ないはず)、午後7時にはジャカルタ中心部を出たい・・・。
ということは午後6時には夕食予定の場所(またも「トゥグ」系レストランです)に着きたい、そう逆算していってホテル・チェックアウトの午後2時からその午後6時まで、車と日本語ガイドをチャーターしたのです。
こういうツアーはいくつもの会社がやっていて、僕はアクティビティ催行会社経由で(その方が割引がある)「パンダトラベルインドネシア」がやっている「ジャカルタ・日本語ガイド付き貸切チャーター・ビジネスに観光に・自由にアレンジ!4時間プラン(市内のみ可)」、US$114というプランを、ネットからお願いしました。
予約サイトもこの「パンダトラベル」も以前に利用したことがあるので、値段はジャカルタの物価からすると高いとは思うものの、この街の交通事情や、随所に怪しい人間も少なくない、僕が事前に何のガイドブックも買わなかったし、過去一度もこの街をちゃんと観光したことない・・・などの理由で、個人的には納得しての予約です。
なおこの車とガイドのチャーター、1台で5人までOKですから(車も6人乗りでした)、グループでの観光なら、1人辺りはだいぶリーズナブルになります。
僕は貸切で1人なので、行き先、ガイドとの会話などすべて独り占め、本当に贅沢でした。
ロビーに現れたガイドは、中年のインドネシア人男性。
癖のある日本語、早口で声が大きいですが(ガイドの習性?)、基本親切な人でした。
彼は車に乗るなり、僕の予定を聞き出し、この4時間をどう過ごすか聞きだし、スケジュールを決めてくれます。
僕は前夜コタの旧バタビア街はすでに行ったので、それは外してもらい、まずは国立博物館、モナス、イスティクラル・モスクを目指すことにします。
ジャカルタの観光資源は恐ろしく限られています。
効率よく回れば、本当にこの4時間でも充分そうです。
でも交通渋滞には気を付けなければなりません。
何度も書きますがこの日は日曜日、一番渋滞の少なそうな日に僕はこのチャーター観光をしたので、ほぼ渋滞知らずでした。
あるブログによると、ツアーのほとんどが車の中だったなんていう悲惨なケースもあるようです。
最初は「国立博物館」。
入口にはタイから送られたという象が・・・。
でも何で?ジャカルタにあるインドネシアの博物館なのに(笑)。
ここはムルデカ広場の西側に位置する、インドネシアの民俗に関する品々を中心に収蔵している国内最大規模を誇る博物館で、コロニアル調の白亜の洋館建築。
内部も広々としていて、地域ごとに異なる家屋の模型や陶磁器、工芸品、伝統舞踊の仮面や衣装などがゆったりと展示されています。
ジャワ原人(ピテカントロプス・エレクトゥス)の頭蓋骨のレプリカ(本物はジョグジャカルタに)もあります。
入場料は多分10000ルピア、ガイドが後払いといって取りあえずチケットを買ってくれたので、個人旅行と違って、こういうところが楽というか、でも正確なことが書けません。
日本語の公式ガイドというのも毎週火曜日と毎月第1土曜日(要確認)にあるようですよ。
王族のベッド。
展示方法はやや古臭く、照明も充分ではなかったリしますが、大小1万数千個もの島からなるインドネシアの持つ文化の多様性はよく分かる展示でした。
ジャワとカリマンタン(ボルネオ)、ニューギニアでは、もうすべてが全然違うし・・・。
こうしたガムランの楽器もジャワ島とバリ島ですら違うし、ガイドはかなり饒舌に説明をしてくれます。
こんな船で荒波を渡ったんですね。
1本の木からの削り出しだそうです。
あっ、懐かしい、トーテムポール。
余りに背が高くて先っぽが切れちゃった・・・。
最近ではあまり見ませんが、僕が子供のころはトーテムポールは東南アジア・エキゾチズムの象徴のような存在でした。
写真は撮りませんでしたがダニ族のコテカの実物も展示されていました。
コテカって何?という人は検索してみてください(笑)。
博物館の中庭。
周囲の回廊には大小さまざまな仏像が・・・。
ガイドはイスラム教徒のようですが、仏像にも詳しく、それぞれの特徴をよく説明してくれます。
ヒンドゥー教の神、ガネーシャがいました。
外に出るとたくさんの庶民的な乗り物に出会えます。
バジャイ(三輪タクシー)です。
インドのオートリキシャみたいな、ご年配の方なら昔のダイハツのミゼットとかを思い出される方も・・・。
以前はこれをもう少し小さくしたオレンジ色のバジャイが主流だったのですが、あまりに排気ガスがひどく、最近ではこの青い天然ガスが燃料の4気筒エンジンのものに変わりつつあるとのことです。
ただこのバジャイ、大通りでは見られないのは、裏通り専用だからなんだそうです。
場所によってはこんなのも・・・。
今度は独立記念塔、モナスの見学です。
駐車場からここまでかなり歩きます。
モナスは市街中心地に立つ高さ137メートルの塔で、ジャカルタのシンボルともなっているもの。
1950年のインドネシア独立を記念して造られ、オベリスクを思わせる白亜の大理石の塔の最上部には純金を使った炎のレリーフがあり、その台座部分には市内を一望できる展望台が設けられています。
塔の1階部分には、ジャワ原人の時代から独立までの歴史をジオラマで紹介する歴史博物館もあるそうです。
高いところ好きの(笑)の僕、ここを多いに楽しみにしていたのですが、そのエントランス近くで事態急変。
午後3時で閉館というのです。
ガイド曰く「いつもは午後5時までやってるんですが・・」。
時間は午後3時5分。
ちょうど他の日本人グループを連れてきたガイドもいて、僕のガイドと一緒にエントランスのスタッフに抗議&懇願。
僕は「チップを払っても良いよ。何とか入れてもらえないかな。はるばる日本から来たんだし」とガイドに言い通訳してもらいますが、駄目でした(泣)。
これだけは今回すべてがうまく行ったジャカルタ旅行の中での、唯一の残念な出来事でした。
気を取り直して、今度はイスティクラル・モスクへ。
インドネシアは国民の9割ほどがイスラム教徒だそうで、このモスクは10万人以上を収容できる東南アジア最大規模のモスク。
直径45メートルの白亜のドーム型の建物は、1984年に建てられたもので、荘厳な雰囲気漂う内部は礼拝の時間を除けば、信者ではなくても一部を見学することができるんです。
でもいろいろ細かい見学マナーもありそうで、ここがガイドと共にスムーズです。
モスクの前は物売りや屋台が出て、とても賑やか。
靴を脱ぎ、中に入ると、現代的なディスプレイーもあちこちに・・・。
これは次の礼拝の時間を知らせているんでしょう。
壁には携帯電話禁止とか、いろいろ表示も出ています。
おぉ、すごい空間。
人の姿とこの大きさ、広さ、高さを比べてみてください。
僕はイスラム教徒ではないので、その壮大さへの関心しかありませんが、礼拝の時間はここが信徒で埋め尽くされるそうです。
これは前列のリーダーが礼拝の仕方を教えているところなんだそうです。