慌ただしかったバンコク (16) 「GAGGAN」のディナーは・・・

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2011年最後の食事はちょっと豪華に、今バンコクで一番トレンディなレストラン「ガガン」(GAGGAN)で・・・。
ここは「progressive Indian cuisine」という標榜のレストラン、つまりはインド料理。
でも「progressive」と名乗っているように、通常のインド料理とは全く違っていて、インド人シェフのガガン・アナンド(GAGGAN ANAND)さんが考えた実験的なフュージョン料理といったものがコースで供されるレストラン。
予約はなかなか難しく、店のウェブには

の地図と、メールアドレスや電話番号があるだけ。
宿泊するホテルのコンシェルジュ経由の予約がベターかもしれません。
僕はここに行くのを決めたのがその数日前だったので、まずは日本から直電。
「大晦日は混んでいまして・・・」と何度も断られたのですが、当日空いていればで良いからとキャンセル待ちを取り付け、更にバンコクに着いてからコンシェルジュ経由で再プッシュ。
果たして予約は無事取れて、テーブルを何回転もさせない主義の店らしく、実際には席は所々開いている状況でした。
大人数で予約なしで来て断られているグループもありましたから、混んでいたことは事実でしょう。
客はインド人ぽい人は皆無、お金持ちそうなタイ人の若い男女と在住っぽい西洋人ばかり。
アウトドアのテラスもあるので、全部詰めこめば、1階だけで40人弱は入りそうなキャパシティのレストランです。

レストラン・サービスはまさに高級レストランのもの、メートルドテルもちゃんとしているし、ウェイトレスもきちんと教育された人たちばかりです。
レストランに入るとメートルドテルにしっかり挨拶をされ、「どの席になさいますか」と・・・。
もちろん、ここでしょう。

窓際かつ、この店の売り「キッチンの様子が見える大窓」からキッチン内がしっかりチェック出来る席、もちろん僕はそこをしっかり確保です。
僕は一人としゃべる相手も今回はいないので、この理科の実験室のようなキッチンの様子が見える大窓は、僕にとって必須だったのです。
まずはドリンク。

パッションフルーツを使ったオリジナル・カクテルの、アルコールをうんと薄くしてもらったもの。
パッションフルーツの種の具合が、何となくこの後出てくる彼の料理を暗示している気が・・・。
最初の料理が運ばれてきました。
あ、このスタイルですか。
時間をかけて煮込んだラム酒味の砂糖きびにフレッシュなミントを効かせた前菜が氷の上にちょこんと・・・。
どうも要はモヒートがヒントのお皿のようです。
(アルコールに弱い僕の推測ですから、間違っているかもしれません)
ウェイトレスによると、この日はこうした料理が4つのパートに分かれて、計16皿出てくるセットメニュー1種類の提供と・・・。
次は実に繊細な一皿。

白く見えるのは口の中でふわっとすぐに崩れるヨーグルト、周りもふわっ、サクっのオン・パレード。
次に写真を撮りそこないましたが、牡蠣が出て、その次はこのフォアグラ。
粉はヘイゼルナッツ味、下の茶色のソースは玉葱のチャツネです。
これで4皿のアペタイザーからなるパート1が終了、時間もそれなりにかかります。
これでお分かりのように、取りあえず今までのところインド料理の痕跡なし。
彼の一番の影響はバルセロナ郊外の「エルブリ」(スペイン語の発音だと「エルブジ」)でしょうか。
シェフのフェラン・アドリアの固定観念を打ち砕く料理とその卓越したセンス。
和食などの持つ繊細さと彼自身のアバンギャルドな感性を先端のテクノロジーを使って見事に融合させた料理の数々。
後でわざわざ挨拶に来てくれたシェフに聞いてみると、僕の予想は的中。
本当に「エルブリ」の厨房にいたんだそうです。
なのでここのシェフ、ガガン・アナンドが作り出す料理は、モダン・タパス+フレンチ+イタリアン+タイ+インドのフュージョン料理、それを創造性のある小皿料理としてコース提供するスタイルなのです、ここ。
ここからはパート2の始まり。
ビール味のゲル状の板の上にレモン・クリーム、薔薇の味もどこかでします。
今度はマッシュルーム尽くし。
すべてにマッシュルームが使われていて、量は少しなのに濃厚にマッシュルームが薫ります。
相変わらず食感にと味のハーモニーに細心の注意が払われています。
窓からは忙しく立ち働くスタッフとシェフの動きが良く見えます。
面白いです。
今度は温かい料理、55度という温度でゆっくり茹でられたとろとろ卵
に濃厚な黒トリュフのソース。
これは素晴らしい出来、美味しい料理でした。
卵の状態も完璧で、トリュフのソースと一体になった時の味の変化は実に絶妙でした。

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