ANAのマイル、30000マイルでGETした「ジョエル・ロブション」のランチ食事券2人分、1ドリンク付き。
丁重かつ流れるようなサービスでアミューズ・ブーシュのあと出されたのが「生雲丹・甲殻類のジュレになめらかなカリフラワーのクレーム」です。
これこれ、昔からここのコース・メニューにはたいていこれが入るこの店の定番中の定番料理。
スポイトで丁寧に等間隔で入れられた緑のソースはパセリのソースなはずです。
底には大量の雲丹が敷かれていて、味の組み合わせと言い、食感、見た目、すべてがもう何とも完成された一皿と言えるでしょうか。
濃厚なのに繊細、この相反するような形容詞が本当に同時に感じられる傑作料理です。
オープン以来変わらぬ味のこの料理も、皿の方だけは季節などによって変化を付けられているようです。
パンはワゴンから好きなものを好きなだけ、これはブラックオリーブを練り込んだものとアンチョビのクロワッサン。
魚料理は「真鯛・ポロ葱のエチュベとシトロネルの香りのクリーム」というもの。
エチュベは蒸し煮のこと、シトロネルはレモングラスを言います。
真鯛にはターメリックがまぶしてあったり、シトロネルはエスプーマに・・・、エスニックが上品に香る一皿でポロ葱も実に効いています。
魚は皮を外し、付け合せにも焦げ目を一切付けてないところが、この料理の特徴でしょうか。
赤く見えるのはドライトマトです。
メインの肉料理は「ハーブ豚・ゆっくりとグリエして万願寺唐辛子とチョリソーのジュと共に」。
美味しい豚と人気の京野菜が上手くコラボ、味だけではなく色彩的にも成功していると言えます。
大きくて分厚い果肉を持つ万願寺唐辛子の柔らかさと甘さを良く引き出しています。
添えてあるポテト(インカのめざめ)も本当に美味しい・・・。
で、ここからはデザート。
全部で3品出ました。
アヴァン・デセールはレモンとローズマリーのアイスクリーム。
アロエのジュレなども入っていて、口がさっぱりします。
次は「キャラメル・フレッシュマンゴーと弾ける飴を忍ばせ、マンダリンのソルベと共に」というメインのデザート。
う~~ん、さすがに最高級店のレストラン・デザート、凝っています。
薄いミルクチョコレートの膜を崩して食べる仕掛け、見た目、そして味と3拍子揃っています。
キャラメルのムースとマンダリン・オレンジのシャーベット、マンゴーが渾然一体となり、口の中ではぱちぱち弾ける食感も・・・。
この弾ける飴使いはスペイン料理の影響でしょうか。
そしてコーヒーとミニャルディーズ。
ミニャルディーズ(プチフールとほぼ同義?)はパイナップルなどフルーツの入ったパンナコッタ。
白いのはココナッツです。
このパンナコッタのカップ&ソーサーが面白い作り。
カップとソーサーに両者がピタリ合って動かないようにお洒落に凹凸が出来ているのです。
最後の最後にMERCIの字の入った金太郎ミント飴(笑)が出て、2時間以上にわたる僕らのランチも終了。
美味しかったですが、この店で食べるのならもっと値段を出して(実際には出せませんけどね、泣)、よりアップグレードされた食材で再挑戦してみたいところです。
ケチっていると、なかなかこういう店では最高に美味しいもの(普通に美味しいものではなく)には出会えない気もしました。
最高級レストランなので会計後のお見送りまで手抜きはありません。
僕らのテーブルを見てくれたプルミエ・メートルドテルの宮崎さんがドアの外まで見送ってくれます。
「クープ・ジョエルジュ・バティスト」サーヴィス世界コンクール東京大会で優勝、NHKの「プロフェッショナル・仕事の流儀」で大々的に取り上げられていたあの方です。
例によってパンのお土産もあって・・・
今回はオレンジピールのブリオシュでしたが、これまた最高のお味・・・とか書きたかったのですが、どういうわけか、これはフツーのパン。
最後まで最高は続きませんでしたが、天気にも恵まれ、奥さんと素敵なデートにはなりましたね。