シェムリアップ最後の日・・・僕はこの日、夜11時40分には韓国・仁川空港行きのアシアナ航空に搭乗予定なのです。
さぁ、今日も一日頑張るぞと、「アマンサラ」の美味しい朝食を平らげ、「ロリュオス遺跡群」の観光に出かけます。
チェックアウトは午後10時(!)なので、かなり郊外となる「ベンメリア」までも行こうとすれば充分行けたのですが、帰ってくるのが午後遅くなりそうなので、今回は泣く泣くカット。
(午後は午後でいろいろしたいこともあったので・・・)
密林の中のまだ手付かずの巨大寺院「ベンメリア」は、いつかリヴェンジをしたいと思っています。
(「ベンメリア」観光は「アマンサラ」が用意している無料のエクスカーションには入らず、有料というか追加料金が掛かります)
午前8時ちょうど、ホテルのツアー用の出入り口で、昨日と同じ日本語ガイドと運転手がにこやかに、この日はジープで待っていてくれました。
まずは「ロリュオス遺跡群」について少し・・・。
王都がその後のアンコール地域に移るまでは、シェムリアップから国道6号線を南東に約13キロ行ったこのロリュオスという地域に王都が築かれていたんだそうです。
その礎は790年頃に築かれ、後に王都としての造営が進み、メール山(須弥山)を象徴した「バコン」を中心に、王の両親に捧げた寺「プリア・コー」、大貯水池の中央に「ロレイ」などの寺院が800年代後期に建てられたと・・・。
そんなガイドの流暢な日本語説明を聞きながら、のんびりしたカンボジアの田舎風景(一杯の緑、高床式の住居、飼われている動物・・・)を車中から見ること、約25分。
最初に着いたのは「ロレイ」です。
ここは上にも書いたように、当時は大貯水池の中央の小島の上に建てられたヒンドゥー教寺院。
(今は水は枯れています)
4つの祠堂が建っていますが、保存状態はあまり良くなく、また見学の人も前々日の「アンコール・ワット」や「アンコール・トム」と比べると10000分の1くらいという少なさです。
祠堂の中央には、いつものリンガ(男性器)像が・・・。
このリンガの上に水(聖水)を注ぐと、リンガに続く砂岩製の樋(水を送る細い管)で四方に流れ出す仕組み。
これこそがクメールの農業を支える治水技術の象徴なんだと、ガイドは誇らしげに説明してくれました。
ふ~~ん・・・です。
「ロレイ」遺跡の脇には古い寺院と新しく建てられた仏教寺院(ワット・ロレイ)があり、周りに果樹園も作られています。
いかにも上座部仏教って感じですね。
ジープに戻るとすかさず冷たいお絞りと水のボトル。
行く先々で出される「ツメシボ」は、暑いシェムリアップの観光では、最高のプレゼントです。
次に向かうのは「聖なる牛」と言う意味を持つ「プリア・コー」遺跡。
崩れかけた周壁の中に6つの祠堂が建っています。
聖牛「ナンディン」の像が3体並んでいます。
ここも僕らの他にいるのは数人の個人ガイド付きのアジア系らしい観光客のみ、とても静かな所でした。
どこを写真に撮っても、人間が写りこまない・・・改めて一昨日の「アンコール・ワット」や「アンコール・トム」の狂騒は何だったんだろうと、不思議に思えるほどです。
数人いる写真集とお土産売りの子ども達も、そうしつこくない子達がほとんどでした。