小雨がぱらつくボストンの朝、「ローガン空港」まではそんなに時間もかからず15分強といったところでした。
まずはアライバル・ホールの「アメリカン航空」の「バゲッジ・サービス」カウンターに、借りていたスーツケースを返却です。
案の定、そこにいた係員は僕が返却したスーツケースについていぶかしげにいろいろ聞きますが、結局は「そこに置いといて」とだけ・・・。
ちゃんと僕は「参考までに・・・」と、マネージャーの直筆入りの事故証明書(Checked article damage notice)まで出しているのに一瞥しただけ、それをPCでチェックしたり、僕が荷物を返したことも入力しようとしない・・・きっとまたこの調子で引継ぎもいい加減で、そのうち何が何だか分からなくなっていくのでしょう(怒)。
ま、良いや、とにかく僕は借りていたものを返したし、新品のスーツケースも受け取ったんだから・・・。
ボストン最後なので「ボストンといえばこれ」の「ダンキン・ドーナッツ」で「オールドファッションド・ケーキ・ドーナッツ」を買い、「さぁ、いよいよニューヨークだぁ」と鼻息も荒く(笑)「アメリカン航空」の「ファーストクラス」用カウンターに、です。
エコノミーのカウンターと違って行列もなくガラガラのカウンター、担当する女性も実にフレンドリーです。
「ハ~イ、お元気?
あら、ニューヨークに行かれるの?
お仕事かしら・・・」
カシャカシャとPCを操作した後、彼女、それまでと全く同じお気楽調で
「あなたのニューヨーク行きはキャンセルだわ。ごめんなさ~い」
と、しかもニコッと・・・。
「はぁ?キャンセル?」
「ニューヨークは天気悪いみたいなのよ」
そういえば、昨日テレビの天気予報で東海岸は天気が悪いって言っていたような・・・(うろ覚え)。
でもボストンの雨はほんのちょっとだし・・・そんなこと全然考えなかった。
昨夜PCをチェックした時はオン・スケジュールだったのに・・・。
今朝は・・・残念、フライト・ステイタスはチェックしなかった。
それにJL便(AA便とコードシェア)なんだから、フライトがキャンセルになれば、確か登録されたアドレスにメールが来るはずだし、宿泊ホテルにだって連絡があるはず・・・。
来ていない、というか来ていない「はず」。
部屋のメッセージ・ランプもついていなかったし、チェックアウトの時も何も言われなかった・・・。
「フォーシーズンズ」ともあろうものが、その辺に抜かりがあろうはずはない。
(後でJLのニューヨークだかL.A.の男性スタッフと電話で話したら、コードシェア便の場合はいちいち連絡していませんと・・・感じの悪い話かたをする人だった・・・怒)
「じゃ、僕はどうすれば良いの?」
「そうねぇ、午後2時25分発のになるわ」
駄目駄目そんなの、ニューヨークだって丸一日しかいないんだから、僕の計画全然狂っちゃうじゃん。
「他にオプションはないの?
僕のチケットのサブクラスはDだよ。
JFKじゃなくてもLGA(ラガーディア空港)でも良いよ。
ボストン・ニューヨークはたくさんのフライトがあるじゃない。
ニュヨーク行きは全部欠航なの?
どれかに振り替えられない?」
と、超早口で・・・僕も必至です。
受付のオネーさん、慌てず騒がず「見てみるわね~」と同じ調子で・・・。
それからPCカチャカチャさせまくり、どこかに電話は何回もするは・・・約5分、僕の後ろはストップで、並んでいたお客は他の列に・・・。
で、オネーさん
「10時発の『USエアウェイズ』の便に空きがあったわ。
だけどファーストクラスは一杯で、コーチ(エコノミー)クラスよ。
良いかしら。
それにLGA行きよ」
とまたもニコッと・・・。
「『USエアウェイズ』は飛ぶんだ、『アメリカン』は飛ばないのにね・・・」
僕の皮肉っぽい言い方にも、「そうねぇ」と相槌を打つだけでニコニコ顔
ここまであっけらかんとニコニコしながら言われると、僕も受け入れざるを得ません。
「ちょっと急いだ方が良いわ、混んでるかもしれないから」
どうしてこの空港は僕に難題ばかり押し付けてくるんだろう、またも相当いらいらしながら、でも取りあえずの解決策は見出せたので、ターミナルBでもまた違う場所にある「USエアウェイズ」のチェックインカウンターまで急ぎます。
(ちなみに国際線はターミナルEです)
知らない空港を大きな荷物を抱えてうろつくのは本当に大変。
でも、ここからだって更に受難は続きます。
まず預ける荷物があるのでそのチェックインのラインに・・・ところが混んでいてなかなか列が進まない。
「ラガーディア、ニューヨーク」と急ぐ声がかかったので、別のラインに移動。
そこで思い知ります。
「USエアウェイズ」では国内線エコノミーの搭乗時、荷物を預けるには$25も必要だということを・・・。
担当者に僕の事情を話しますが
「それはうちの管轄ではありません。
『アメリカン航空』のカウンターに戻って言ってください」
と。
確かにそうです。
僕は「USエアウェイズ」のコーチ(エコノミー)クラスに振替と聞いて、本当ならそこまで交渉しなくてはいけなかったのです。
でも、頭が回らなかった・・・(泣)。
「乗るの、戻るの?」
仕方ない、$25をカードで支払い、今度はセキュリティ・チェックの長い列に並びます。
今までアメリカ国内線でもたいていプライオリティ・レーンとかファスト・レーンを通ることが出来たので、こうした混雑とか無縁なことが多かったのです。
あぁ、一度「楽」しちゃうと、こういう普通のことが辛いなぁ・・・。
時間ぎりぎりにやっとゲートに・・・。
疲れはしませんが、並ぶことばかりで、イライラが募ります。rget=”_blank”>
「US2123」便の機材は「エンブラエル」の190でしょうか。
もし僕の推測が正しければ、98人乗りなはずです。
革張りのシートは悪くなく、シートピッチもあまり気にならず、飛行時間1時間ちょっとのフライトなら、全くの無問題。
ただ嫌だったというか悔しかったのは、「ない」と言われた「ファーストクラス」に空きがあったこと。
そっちのボーディングパスがもらえれば、$25余計に払わなくても済んだのに・・・。
あと、この「USエアウェイズ」機もニューヨーク悪天候の余波を受けて、機内待機時間が長く、ニューヨーク到着がかなり遅れたこと。
「ラガーディア空港」のこの到着時間表示は嘘だぁ、少なくても僕が荷物を受け取るカルーセルに着いた時がもう正午数分前でした。
ニューヨークは土砂降り。
わずかに良かったことと言えば、「ラガーディア空港」がマンハッタンに近いことくらいだったでしょうか。
話好きなバングラデシュ人ドライバーとしゃべっているうちに、ホテルに・・・。
最後に、電話で話したアメリカのJLスタッフの話をまとめると
★天候による欠航は仕方がない、不可抗力
★コードシェア便では欠航の連絡はしない
★振替便で支払った$25は「アメリカン航空」と交渉すべき、JLは関係ない
★ボストンの「ローガン空港」で交渉すべきだが、ラガーディアでも良かった
(電話はホテルに向かうタクシーの中からしたので、もう空港を離れた後でした)
★当然マイレージはJLには付けられない、フライオンポイントもカウントされない
★マイレージは(「USエアウェイズ」が属する)スターアライアンスのどこかの会社に、事後申請すれば付くかもしれないが、チケットの種類により付かないかもしれない、JLでは分からない
・・・だそうです。
そんなものですか(泣)・・・ちょっと冷たい・・・短い距離だけどJLのマイルやフライオンポイントに期待していたんだけどなぁ。
日本帰国後、「USエアウェイズ」の搭乗券をNHに送付、マイレージは見事「191マイル」(笑)加算されました。
僕はここ10年以上NHを始め有償ではどのスターアライアンス各社の便にも乗っていないので、10年以上ぶりのフライトによるマイレージ加算となります。
これってNHの生涯マイルに加算されるんでしたっけ?
加算されているとしたら10年以上ぶりで、僕の60万マイル以上という生涯マイルが更新されたことになります。
実は僕はJLに宗旨替えする前は、かなり熱心なNH派だったのです。