ヴァイアダクトハーバーへ
パーネル発5時30分の最終のエクスプローラー・バスで市内に戻ります。
そして有名な免税店の「DUTY FREE SHOPPERS」と、その向かいでコバンザメ的商売をしている(失礼!)大橋巨泉さんの「OKギフトショップ」を手早く覗きます。
ま、はっきり言ってメチャ欲しいというものはありません(笑)。
ただせっかくのニュージーランド・ドル安、何かは買って帰りたいです。
そこでこういう店特有の「10%OFF券」やら「XXドル以上買うとXXドル引き」といったようなクーポンを店員や店の各所から入手、DFSではニュージーランド最大の土産であるマヌカ・ハニーのUMF25+の3個入りセットを奥さん用に、OKギフトショップではとにかく大判のメリノ・ウールのひざ掛け(腰から下が全部くるまってしまうようなタイプの)をおフクロさん用に購入。
ともにかなり喜ばれたお土産になりました。
(実はこの2品が、僕の今回の全お土産なんです。ケチでしょ?僕って)
ここでちょっと脱線。
マヌカ・ハニーとかUMFのことについてご存知じゃない方のために、解説を少しさせてください。
まずマヌカ(manuka)とは、環境汚染されていないニュージーランドにのみ生息して、春には白やピンクの花を咲かせるニュージーランド原生の木の名前です。
そのマヌカの花の蜜から精製されたハチミツは、その独特で豊かな風味でとても人気があります。
また、1300年代にこの地に住み着いたマオリ族は、その生活の中でマヌカのもつ特性(抗菌力の強さ)を身をもって知るようになり、マヌカ・ハニーの持つ効用から、昔から栄養豊かな健康食品として愛用されてきたそうです。
で、ニュージーランドにしかないハチミツの個々の特性を調査していたニュージーランド国立ワイカト大学のピーター・モラン博士は
「マヌカには他の蜂蜜にはないマヌカ・ハニー特有の成分がある」
ことを発見し、この要素はマヌカ・ハニー独自のものとして、ユニーク・マヌカ・ファクター(UMF)と命名されました。
このUMFを含むマヌカ・ハニーを「アクティブ・マヌカ・ハニー」と呼び、ニュージーランドでは他のハチミツと区別されて流通しています。
で、このマヌカ・ハニー、天然のものなので、採取ロット毎にUMFの含有量が変わります。
この数字が10以上のものを一応アクティブと呼ぶようですが、このhnz社の2007年のロットは何と市場最高値の25.7を記録、こうして25+と命名して売られることを許可されたんだそうです。
日本の大手安売り系ネットの通販値段では1個6100円、かなり高いものです。
それがDFSでは3個セットで12000円弱(カード会社のアカウントより計算)、1個当たり4000円と激安(?)だったんです。
それに普通のハチミツまで1本おまけでついてきました。
あとこのハニー類、液体あるいはジェル状ですが、DFSで買うと品物の受け取りはイミグレの後、つまり僕のように手荷物一つで旅行している人間でも持って帰れるというのが良いですね。
さぁ、ここがヒルトンからも歩いて数分のところにあるヴァイアダクト(Viaduct)と呼ばれる人気のハーバーです。
そう、2000年と2003年に世界最高峰のヨットレースであるアメリカズ・カップの拠点となったあの場所です。この明るさで午後6時半くらい、日が沈むのは午後8時前くらいだそうです。
係留されている沢山の船と海を見られるカジュアルな店が、ここには沢山並んでいます。
シットリ系の高級店というより、クラブ乗りのレストラン・バーがほとんどです。
上の写真の「カーマデック」(Kermadec)も有名なシーフード・レストランですし、この「SOUL」も地中海風なシーフード料理で人気の店です。
僕の好きな音楽のソウル・ミュージックのSOULと同じ名前だったので、つい写真を撮ってしまいました。
で、僕はこの後7時からこれらの船に乗って、イブニング・クルーズに出かけるのです。
そのクルーズの名前が「プライド・オブ・オークランド」。
すごい名前ですね、期待できそうです。
ワクワク。
振り返るとスカイタワー、どこにいても目印になります。
「シティ・オブ・セールズ」と称されるオークランドで、出来ればセイリング、最低でもオーシャン・クルーズに挑戦してみたい・・・そんな気持ちから選んだのがこの「プライド・オブ・オークランド」というクルーズ・ツアー。
「ワイテマタ湾周辺に広がる島々や、コロマンデル半島をはるか彼方に見渡しながら海上で過ごすひとときは、忘れられない思い出になるはずです。
クルーたちと一緒に実際に舵を取るといった体験は、日本ではなかなか味わうことはできません」
との謳い文句に心が躍ります。
クルーズの種類は、体験クルーズ、朝食またはランチ付きクルーズ、あるいは僕の参加した午後7時からの夕食付きクルーズまで各種あって、僕はディナー付きで出されるディナーなんて(質が悪そうで)絶対嫌と思っていたのですが、オークランドの夕暮れから夜景を船上から見られるのはこのクルーズしかなかったので、仕方なくディナー付きのに参加したのです。
(ウェブサイトは http://www.prideofauckland.com/ )
註:こちらのサイトは2019年5月現在稼働していないようです。日本語ツアーはコチラより予約できます。
画像をクリックいただくとVELTRAのサイトにリンクされます。
料金は110ドル(日本円にして5800円くらい)、ドル安を享受できる値段でした。
クルーズには、日本を含む世界各国からの乗客が12人。
とても気さくな船長さんとその助手役の女性の計14人で、夕方の海にクルーズ出発です。
付け足しですが、この「プライド・オブ・オークランド」を含むオークランド内の各種アトラクションやアクティビティーには、こうした無料情報誌のクーポンが便利です。
10%OFFはかなり嬉しいですよ。
ただオークランドに着いてからの予約では希望通りに予約が取れないこともあるかもしれませんが・・・。
プライド・オブ・オークランド乗船記
「プライド・オブ・オークランド」のディナー・クルーズは、午後7時に出航です。
でもこの時期の午後7時は、まだご覧のような明るさ。
日差しも十分なら、風もさわやか、暑からず寒からず、最高の気候コンディションでのスタートになりました。
まずは船長さん達の自己紹介、そして注意事項の説明などがあって、船はゆっくり沖を目指します。
15分ほどゆっくり走った後、湾内の波の静かなところに船を係留、ディナー・タイムとなります。
船の奥にはには狭いながら客席、キッチン、トイレが完備しています。
そして、まずシーフード・チャウダー。
思ったほど酷くはありませんが、ほんの数口でやめておきました。
さっき美味しいフィッシュ・アンド・チップスを食べたばかりだし・・・。
メインはマヌカ・ハニーやジンジャー、オレンジなどを塗りこんだサーモンのグリル。
これはまずまず。
サーモンは新鮮で、切り身も大きく、グリルの状態もちょうど良い感じ。
サーモンにハニー味ってのも意外に合っていました。
この後アイスクリームが出て、更にコーヒー・タイム。
僕は一人での参加だったので、テーブルにも一人。
話す相手もいなかったので、早めに船上に出て、好きな席から外を眺めます。
そうするともうすぐサンセットじゃないですか!
ほとんどの人たちはまだ船の奥で談笑中。
お酒の入った日本人グループの大声が耳につきます(笑)。
皆さん、サンセットは見なくて良いんですか?
周りは波の音、海鳥の泣き声、時々聞こえる他の船のエンジン音だけ・・・僕の同胞さん達4の大声さえなければ、結構ロマンチックだったのですが・・・。
日が沈むと、風はかなり冷たく感じるようになります。
振り返るとオークランドの街にもだんだんと夕闇が・・・。
船は帆を張り、僕らも交代で舵を取らせてもらいながら、オークランド・ブリッジをくぐってクルーズは本格的になります。
橋の下をくぐる時などはもちろん船長さんの仕事、25メートルくらいの帆がスレスレでくぐれます。
湾を一回りして船は方向転換、今度はオークランドの街のほうに向かって、また橋の下をくぐります。
この頃にはもうだいぶ夕闇が迫ってきています。
午後8時半頃でしょうか。
日はどんどん暮れて、あたりはだいぶ暗くなってきています。
僕の失敗は日が暮れたあとの海風は相当に冷たいということ、軽装で旅行に出かけてきたのでウィンドブレイカー的なものを持ってきていません。
ありあわせのシャツを重ね着して、船内に準備してあるポンチョも着込みます。
ちょっと人様には見せられない姿でした(笑)。
写真以上にロマンチックな街の夜景に、乗客はだんだんと無口に・・・。
そして船はついに2時間半のクルーズを終えて、ヴァイアダクトに戻ります。
う~~ん、僕個人としてはこの時間帯で食事無しでいいからもっとスリリング系な要素も入れてのツアーだったらなぁ・・・というのが素直な感想でした。
でも、「city of sails」としてのオークランはもちろん堪能できたつもりですよ。
料理は予想以上だったし、スタッフはフレンドリーだし、円高で値段も安かったし、寒さの無い前半は気持ち良いの一言だったし・・・。
僕、どんどん「わがまま」になって行きますね。
反省してま~す(笑)。