eatin’ & relaxin’ in Seoul  「KWON SOOK SOO」でディナー

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今回連休の旅行先を決める前から、行き先別にそこに行くなら何を食べるのかのシミュレーションはしていました。

ソウルも有力な候補地だったので、日韓のネットを見ながら、美味しそうなところを前もってリスティング。
(韓国のグルメ・サイトはハングルを日本語に変換しての理解だったので、僕には大変でしたが、旅行ファン・グルメ・ファンにはこういう大変さももう旅行の一部で、決して苦ではありませんでした)

最近の韓国旅行でこのところ集中して食べているのはhybrid modern korean cuisine(僕の命名?)。

モダンなフュージョン韓国料理という意味で、これまで「JUNGSIKDANG」、「SOIGNE」、「MINGLES」、「POOM SEOUL」、「RYUNIQUE」・・・などに行ってきました。

もちろん店によってフレンチに重きを置いているところ、日本を含むアジア料理の影響のあるところなど微妙に違いますが、どこも若いシェフの新しい(高級)韓国料理を作りたいの情熱を感じる店ばかり。

そんな中、ソウル1食目(実際にはもうホテルのオードブルなど食べていますが)に選んだのは、フュージョンでも韓国色の強いレストラン「KWON SOOK SOO」(멋진 아뮤즈부슈) )です。


場所はソウルの流行発信地、江南は新沙洞(シンサドン)。
(↑の写真2階の縦長の看板がこの店のですが、写真にはよく写りませんでした、すみません)

Kwonsooksoo
We use special seasonal ingredients of Korea.


ランチとディナー両方やっていますが、事前の予約は必要な人気店。
入口は電子ロックで施錠済み、関係ない人(予約のない人?)は全く入れません。

店内は「お洒落感+アットホーム」という感じですが、日本の高級店のようにお金をかけていません。
店内インテリアに関しては一般にソウルのこうしたレストランはかなり落ちます。
たぶん若いシェフが独立して自らの力で店を開いているからでしょう、インテリアまでお金が回らないのかもしれません。
来ている客層はほとんどが若い人、服装もカジュアルな人が少なくないので、料理が美味しければ、インテリア・雰囲気などは気にしないのでしょう。
それでも僕が案内されたこの席など、十分お洒落でしたけどね。


スタッフも若い人ばかり、どの人も英語が上手で、そのうちの一人は日本語まで出来ました。
ホスピタリティは〇。

これがこの店の基本テーブルセッティングです。
店のHPにはシェフの料理ポリシーなどについて

It’s been nearly 17 years since I first picked up a chef’s knife.
As the path of chef is difficult and seems to be more difficult as time goes by, I feel challenging with growing concerns as years pass by.
Now, I would like to prepare food based on the basic elements of Korean food.
With housemade Jang(Korean fermented sauces) which is made by my self, Kimchi and Vineger which is also housemade, I would use local ingredients from all over the country that are in their best condidtions.
Also, I would cook by both traditional and modern recipes to make enjoyable Korean food neither old-fashioned nor awkward.
Last but not least, I prepared Dok-sang(Single Table) which is the Korean traditional culture of having food, as our main concept.
It would be an exclusive experience to enjoy time and food here in KWONSOOKSOO.

とあります。
Dok-sangというのが、この小さな韓国風テーブルの名前のようですね。
ディナー・コースの最初はウェルカム・ドリンクと7種類の前菜というもの。

おぉ、良いですね。
韓国宮廷料理、日本の懐石料理の影響もうけたプレゼンテーションの中に、韓国食材や韓国伝統料理のモダン・バージョンがぎっしり詰まっています。
ドリンクは米酒(僕にも飲める優しい味のものでした)。
ビーフジャーキー、海苔と雲丹、ユッケにコチュジャン・ソース、唐墨と松の実。
蛸、鮑のスープ、ポテトチップの上に韓国風のソース。
いや~、どれも良いですね、韓国に来たぁ、洗練された韓国料理を食べたぁ!の気に最初からなれます。
2皿めは大根(ウェイトレスはkorean radishと説明していました)と豆腐の団子に、ウェルビーイングなソースをかけた冷たい料理。

すごく優しい味でしたね、

ソースは豆乳を使っていたのかなぁ、でもどこかにビーフ味もしました。
次はタンポポの麺(!)の上に軽くスモークした鯛の刺身を乗せ、三つ葉などの野菜と共に、えごま油中心のソースをかけたもの。

タンポポの味というのはよく分かりませんでしたが、これは美味しかった・・・。

ソースは複雑で梅の味、かすかな唐辛子などいろいろ入っていそうです。
4皿めは日本でいう茶碗蒸し、金属の器が韓国っぽく、ここは食器にも凝っていますね。
ウェイトレスは英語でchinese mitten crabと言っていましたから、これは上海ガニのこと。
それに鮑も入っているそうですが、量も少ないし、これはあまり成功してなかったですかね。
次の料理は気に入りました。
上に乗っているのは雲丹と韓国産キャヴィアですが、下に敷いてあるのは何だと思います?

聞くとウェイトレスは英語が思い浮かばなかったらしくキッチンまで聞きに行って、oriental melonと説明してくれましたが、僕の方がoriental melonって何だっけ?と、よく味わいながら頭を整理します。
あ、分かった、マクワウリだ・・・。
そうそう、oriental melonとはマクワウリ、小さく小さく刻んであって、少し甘さのあるさわやかなしゃきしゃき感と上に豪華食材が、味も食感も実に口福。
ここでお釜に米と出汁、そして何と鮎が入って出てきました。

テーブルの上で炊き始めます。
口直しのシャーベットは法蓮草、ケール、林檎、パイナップルの味が・・・。
そしてメイン料理の登場。
魚か肉かを最初に選びますが、僕はもちろん肉の方。
韓牛テンダーロインの茸ソースです。

皿がかなり大きいので肉が小さく見えますが、通常量はありますが、これは美味しい肉でした。

上に飾ってあるのは韓国の植物と、でも韓国語の名前は聞き取れませんでした。
この植物は見た目も良く、味が強いわけでもないので、これからこの手のレストランでは多用されそうです。
下には少しだけ長芋なども・・・。
サービスは僕の食べ具合に合わせて流れるように進み、メインを食べ終えると、このご飯セットが運ばれてきます。

鮎ご飯もちょうど炊きあがり、
鮎は骨もすべて取ってあって、これはこれで美味しく食べられましたが、鮎らしさが日本の鮎ご飯より希薄な感じもしました。
(僕が日本で食べているのは頭も骨もワタも一緒に炊き込んだものだからかな)
バンチャンは食べ放題、なくなるとすぐに次のを運んできてくれます。

デザートは夏の果物類にメロンのシャーベット、エディブル・フラワーなどにスイカのソースのかかったもの。
好みのドリンク(これはルイボス・ティー)にプチ・フールが最後に・・・。
韓国風な図柄の3段の重箱にはご覧のスイーツが。
栗を使ったものなど、ここにも韓国フレーバーが少し入っています。
僕としてはhybrid modern korean cuisineの中でもより韓国料理寄りのレストランとして、ここは悪くないと思いました。
全品気に入った訳ではありませんが、伝統的な韓国料理あるいは韓国食材にリスペクトを持ち、その中にモダンなフィーリングを注入してるのはよく分かり、ま、唯一の不満は150000ウォンという値段だけでしょうか。
ディナーには100000ウォンのコースもあり、ランチはその半額の50000ウォンのようです。
いずれにしても相当高いレストランです。

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