コンラッド東京  「チャイナブルー」

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夕方のコンラッドのロビー。
そのロビーの奥にあるミシュランの★を取った中華レストラン「チャイナブルー」に向かいます。
ここでも大きく取られた窓から、ポツポツ灯りのつき始めた汐留~お台場の夕暮れが一望の下に見えます。
レセプションの人に予約があることを伝えると、なんと「お誕生日、おめでとうございます」と丁重に挨拶され、「よろしければホテルからの気持ちでございます、ウェルカムドリンクはいかがですか?」と。

このサプライズ、お受けしない手はありません(笑)。
場所をロビー脇の「トゥエンティエイト」に移して、ホテル特製のカクテルをいただきながら、暮れ行くトワイライト・タイムを愉しみました。

そして「チャイナブルー」です。
ここも何というデザインでしょう!

モダンなコンテンポラリティーとシノワズリーを、ホテル・デザインの特徴をなす直線を多用したダイナミズムの中に、上手く融合させています。

外もどんどん暮れてきて、ビルの明かりも増えていきます。

窓岩の席を希望したそうなのですが、すでに先約で一杯。
壁際のソファ席での食事となりました。
一段高くなっているので、大きな窓からのゴージャスな夜景は充分に見ることは出来ます。

こういうレストラン、すっかり暗くなってからのディナーも最高ですが、サンセット・タイムの、刻々と日が傾いていろいろな表情の風景を見ることが出来るやや早い時間からのディナーが、僕は好きですね。

さぁ、いよいよディナーの始まりです。

「チャイナブルー」でのディナーが始まりました。
インテリアの一部にもなっている巨大なワインセラーがここでの名物。
あまり高くない(笑)ワインで乾杯しながら、料理の前の突き出しの一皿を。

ピリッとした搾菜のスターターに、お茶は素直でおとなしそうな味の龍井茶を選んでみました。
料理はいくつかあるコースのなかから「胡蝶蘭」というコースを中心に何品かを追加で。
最初のお皿は、アスパラガスに豚肉を巻き、ガーリック風味のソースをかけたものです。

う、うまいです(笑)。
太いアスパラガスそのものも美味しいですが、そのソースの何と絶妙なこと。
このソース、何が入ってるんだろう・・・そう考える暇もなく、あっという間にみんなの口の中に。
味は濃い目です。
ご飯があったら、これだけで丼2杯はいける・・って感じです(笑)。
でも、とても上品な、質の良い「濃さ」なのがすごいです。
この一皿で予感しました。
この店、ヌーベルシノワがコンセプトのようですが、料理長はシンガポールの方と聞きます。
もしかすると、広東料理をベースに、食のコスモポリタンと称されるシンガポールの奥深さ、さらには和食のエッセンスも加わった東京発のシンガポール版「ヌーベルシノワ」といったような世界が楽しめるのでは、との予感です。
次は、牡蠣と烏賊のすり身のサラダ仕立て。

乾燥牡蠣も大粒、黒酢を使ったソースも、ハッキリした味の奥に繊細で複雑な調味料のブレンド具合を感じることが出来ます。
スープは、上海蟹入りのふかひれスープ。
ここでも胡椒をピリッと効かせて、実にシャープな仕上がりです。
上湯もふかひれも蟹の風味も、わずか添えられている酢も、すべて素材は上々です。

これも美味しかった!
茄子の白身魚巻きに、なんとココナツカレー・ソースをかけたもの。
これこそシンガポール風中華料理の最たるものではないでしょうか。

ペラナカン風の味というんでしょうね、でもこのパリッ・サクッとした皮、工夫されたスパイス使いのソース、質のよい白身魚、更には出来立て熱々をすぐにサーブするタイミング、最高の中華料理店ならではの一皿になっています。
次はこの日のメイン、高麗豚のフィレのステーキです。

高麗豚というのは高麗人参を食べさせて育てた超高級豚のこと、適度に油がのっていてそれでいてしつこくない、柔らかいけど食べ応えがある、相反するような要素を兼ね備えた豚肉を中華風のスパイス・ソースでいただきます。
これも最高!の一言。
付け合せのソースのベースはプラムのようです。
次に出た、この一皿も秀逸。

典型的な精進料理で、いわゆる翡翠豆腐です。
それにヤマブシ茸が添えられています。
すべて精進素材とは思えない食感で、特にヤマブシ茸はもう肉そのもの・・・すごい技術です。
それでいて美味しいんだから・・・。
海老ワンタン入りの麺で最後を締めます。

で、ここでサプライズ。
まさかここまでしてくれてるとは・・・・・!
スタッフが静々と持ってきてくれたのが、これ。

年甲斐もなく、こんなケーキを実際目の前にしちゃうと、グッと来ちゃいまね。
みんな、有難う。
本当に有難う。
もちろん親戚の叔父が前もってケーキを頼んでおいてくれていて、しかもお決まりの「みんなでHAPPY BIRTHDAY TO YOUの合唱」は無し・・・と、お願いしておいてくれたんだそうです。
さすがに僕の性格を知っている叔父さん。
そう、僕は超恥ずかしがりやなんです(笑)。
大嘘ですけど(笑)。
コースのデザートもまだ出るということなので、このケーキはローソクの明かりを消したあと、箱に入れてもらって、女性陣が家に持ち帰りました。

右側の、アボガドのムースにココナツのアイスクリームが添えられたデザートも完成度は高く、このレストラン、最初から最後まで本当に美味しくいただけた印象に残るレストランでした。

店を出て、入り口を振り返って、記念に一枚パチリ。
親戚の人の心遣いと、本当に楽しかった会話・・・その相乗効果で、美味しい料理が更に美味しく感じられたのかもしれません。
今日のコメント、ちょっとほめすぎだったでしょ?

コンラッドと言えば、アジア内のコンラッドだけではありますが、部屋に置かれるコンプリメンタリーのギフト・グッズでも、ホテル・ファンに人気があります。
ここ東京では、小さめのベアが、夕方のターンダウンの時、ベッドにそっと置かれます。
部屋のインテリアと同じパターンの布を纏ったクマちゃんです。
香港やシンガポールのベアに比べて相当に小ぶり、でも携帯ストラップにつけるにはちょっと大きすぎっていう微妙な大きさ(笑)です。
ちょうどいいチャンス、家にたまっているコンラッド東京のベアたちを日向ぼっこさせました。

ロビー奥のギフトショップでも買うことが出来ますが、さすがに買ってまでは・・・です。

ちゃんと用意してきていれば、プールにもフィットネスにも行けたのですが、残念、今回は突然の宿泊です。
それに一緒に泊まることになった親戚は、部屋で更に酒をグイグイ・・・・。
ラウンジで飲めば無料なのに(笑)、そういう気持ちはないみたいです。
ああだこうだ・・・としゃべっているうちに夜も更けて、お互い爆睡。
男同士の宿泊はこれだから、簡単といえば簡単・・・ホテル・マニアにはとても許せない単純行動のみ(笑)です。
それでも翌朝は二人とも早く起き、今日の仕事に間に合わせます。
ラウンジは朝の7時にオープン。


オムレツも焼いてもらって、ジュース、各種のパン、シリアル、コールドミート、ヨーグルト、チーズ、フルーツなどブッフェ台から好きなものをチョイス。
自分で泊まるときは「セリーズ」でもっと種類のある朝食をとりますが、今回の懐は親戚の叔父(笑)・・・もちろん、これで充分です。
総額、一体いくらになったのか分かりませんが、叔父さん夫婦に大変にお世話になりました。
ありがとうございました。
突然の宿泊、ミシュランの星をもらったレストランでの食事、ホテルからのドリンク・プレゼント、バースデイケーキ・・・とサプライズが連続だった一日、朝の電車に乗ってしまえば、もう仕事のことばかりのいつもの毎日に戻ってしまいます。

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