僕らが泊まった「サンカラ・ホテル&スパ屋久島」のチェックアウトは午後1時。
大満足のバフェ朝食、ホテルの裏山の散策、「アジア・ハーブ・アソシエーション」でのマッサージ、プールサイドで日光浴を兼ねての一休み、他のタイプの部屋のショールーム・・・と過ごしていると、いくら早起きしていても、あっという間です。
ラウンジで少しお話をしたご年配の男性はもうここに4泊していると・・・僕らもそうしたいのは山々ですが、仕事もまだまだ大事な僕にはその時間も、第一お金の方が工面出来ません(涙)。
ここは本当に良いホテルですが、ネックはその値段の高さです。
当然ホテルからも旅行会社からもネットの予約サイトからもいろいろなプランが出ていますが、基本的に目立ったディスカウントはしていないようです。
僕らはホテルに直接問い合わせ、カード会社経由(ダイナースとかAMEX・・・)のレートで、予約を取りました。
「アジア・ハーブ・アソシエーション」以外のここに書いたすべてのサービスを含んで、ジュニア・スイート一室一泊108000円でした。
この値段をどう取るかそれぞれだと思いますが、僕ら夫婦はその優れたパーソナル・サービス(多少は素人臭いですが・・・)、充実した食事内容、ホテル内・客室内の備品の充足状況から見て、充分その金額に見合う価値のあるホテルだと判断しました。
ぜひこれからも志を高く、日本にもこういうリゾート・ホテルがあるんだ、ぜひ一度行きたい・もう一度行きたいと思わせるホテルになるよう、頑張ってもらいたいと思います。
チェックアウトもスムーズ、この時に「サンカラ基金」という森林環境整備推進協力金を一人300円支払います。
個人的にはどこかの宿泊税なんか(笑)より、喜んで払えるお金だと思いました。
だってあれ、「国際都市東京の魅力を高めるとともに、観光の振興を図る施策に要する費用に充てるため、ホテル又は旅館の宿泊者に一定の負担を求める法定外目的税」って定義ですから・・・。
そんな訳の分からない税金より、「屋久島の自然を守る」にお金を出すほうが、僕にはずっと自然です。
ホテルをチェックアウトした後は、チャーターしたタクシーで屋久島観光をする・・・が午後の過ごし方。
チェックインの時と同じように各セクション総出の10人以上のスタッフに見送られて、しかもお土産にと焼きたてのパンまでいただいて、タクシーに乗り込みます。
本当に何から何までお世話になりました<「サンカラ・ホテル&スパ屋久島」のスタッフの皆様。
ネット検索をすると無数の屋久島プライベート観光の手段が見つかりますが、僕らは17時55分のJAC3758便の出発時間まで、「4時間のタクシー・チャーター」というのを選んでみました。
運転手による観光案内付きで20800円。
地元のタクシー会社ですが、ネット予約が簡単に出来るようになっていました。
(実際には、支払いの際、端数は良いといわれ、20000円の現金支払いでした)
この4時間は屋久島のどこに行っても良いはず。
親切な運転手と相談して、「千尋滝」と「白谷雲水峡」という名所を回ってもらい、最後は空港まで送ってもらう・・・と決めました。
20000円、ちょっと高く感じます?
レンタカーを借りて自分たちで回っても良いという僕らの甘い考えを一掃するような急で狭い曲がりくねった山道の多い道中を、本当に楽に、しかも運転手による解説をたっぷり聞きながら観光出来たのですから、この値段も考えようによっては本当にうなずけるものがあります。
しかも5人までは同じ値段だそうですから、大人数ならまして・・・です。
で、「千尋滝」です。
年間を通して屋久島に降る沢山の雨は、いく筋もの川となって岩や山を削り、海へと注ぎます。
この「千尋滝」は「モッチョム岳」の裾の巨大な花崗岩の岩盤を「鯛之川」が刻んで、壮大なV字型の谷の景観を作り出したもの、滝の落差は60メートルもあるそうです。
滝の左側にある岩盤は、まるで「千人が手を結んだくらいの大きさ」ということで「千尋の滝」と名前が付けられたと・・・。
昔から人が両手を広げた長さを「一尋」(ひとひろ)と呼び、体の物差しとして使っていたことから来ています。
展望所からはやや遠望になりますが、その雄大な姿は十分満喫出来ます。
観光バスなどで到着するとこの狭い展望所は激込み、写真を撮るのもままならないなんてこともあるそうですが、プライベート観光の僕ら、そういうピーク時ではないので、僕らだけの見学でした。
あ、追加ですがこの滝、「ファイト一発!」の撮影現場にもなったそうですよ。
次いで島を反時計回りに東に、宮之浦という島の繁華街からまた山に登り「白谷雲水峡」を目指します。
この間、30分以上のドライブですが、運転手さんとの会話も楽しく、まったく飽きさせません。
やはりガイド付きというのは良いですね。
「白谷雲水峡」は屋久杉と照葉樹の森です。
苔と美しい渓流、樹齢3000年と言われる弥生杉など、屋久島の森が充分に楽しめる人気スポット。
ここにも30分から150分まで、各種のハイキング・コースが整備されています
人気は150分の「原生林探勝コース」とか・・・でも僕らには時間が・・・60分のコースに運転手さん独自の追加コースで約100分ほどのコースで案内してもらいました。
聞くところによると、4月から5月にかけてのサクラツツジも一見の価値があるそうですし、3月下旬から4月にかけて、車道沿いの桜並木もきれいだそうです。
入場は協力金の300円のみ。
ハイキングコースにはこうした道や階段、そして標識なども完備です。
もうここからはこの景色を見ていただくしかないでしょう。
ここの素晴らしさは杉もですが、何と言っても苔と清流の素晴らしさでしょうか。
特にその多種多様な苔の美しさは特筆ものです。
ここは通称「もののけの森」とも言われているようですよ。
まさにそんな感じ・・・本当です。