台北弾丸 (5) 台湾式アフタヌーンティ? 「京兆尹」で下午茶

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「グランドハイアット台北」にチェックインするや、もしかしたら雨になるかもの今にも泣き出しそうな雲行きの中、MRT「市政府」駅から行動開始です。
(ホテルからMRT駅までは思ったより遠かったです。
湿度が高い中の15分はちょっと・・・タクシーの値段は安い–初乗りはNT$70–ので、「目的地までタクシー」は台湾では悪い選択ではありません)
台北のMRTは便利・きれい・清潔、乗り方もとても簡単です。
路線もシンプルなので、目的地がMRTの駅の近くなら本当に便利。
まずは隣の「国父紀念館」で降り、近くのスイーツ屋「騒豆花」でおやつ(後で報告します)、「忠孝復興」で再び降り、デパートなどで今回の台北訪問の目的「台湾マンゴをお中元にする」を実行すべく、標準的な値段などの下調べをします。
もちろんこうした繁華街をぶらぶら当てもなく歩く・・・は、いつも言いますが、僕にとって最高の楽しみなんです。
歩く方向が「敦化南路」の方へだったのと、雨足がだんだん強くなってきたのとで、場所的に北京宮廷料理の「京兆尹」の近くと気付き、ここで第二のおやつ(笑)を取ることにしました。

急ぎ店に飛び込んだので店の外観写真は撮りそこねましたが、このインテリアを見ていただければ、この店の目指すところはお分かりでしょう。
メニューには本当に多種多様な北京宮廷精進料理が載っていますが、僕が今回試したかったのは、この店の下午茶、つまり台湾風(北京風?)のアフタヌーンティーなんです。
題して「吉祥午後茶膳」、一人NT$320+で(日本円で1000円ちょっと)、以下のものがすべて出てきます。
まずはお茶、これは「京味八宝茶」というお茶だそうです。

中国では健康茶としても愛飲されているというこの八宝茶、たいていは菊の花・サンザシ(山査子)・千日紅・梔子(くちなしの実)・竹葉茶・甘草・陳皮・エビスグサ(決明子)・薄荷(ミント)・桑葉・氷砂糖あたりのどれかが入っているそう。
氷砂糖が入っているお茶というのが日本人には未知というかちょっと不思議ですが、ほんのり甘く、飲みやすいお茶ではありました。
ただ色々なものが入っているせいか味は複雑で、毎日飲むお茶かと言われると・・・です(笑)。
さし湯はポットの中に入っています。
点心(というのかな?)の最初は、カレー味のパイ。

熱々で出てきて、皮はサクサクとモチモチの中間くらい・・・注文後一つ一つ焼き上げているわけではないでしょうが、それに近い感じは出ています。
次も暖かいもので、豆腐のあんかけ。

椎茸やエノキの醤油あんが胃に優しいです。
今度は冷たいスイーツが、ドライアイスの煙をもくもくさせてやってきます(笑)。
ミルク・プディングの季節のフルーツ添えです。
この日は温州みかんのジャムが乗せられていました。
ここまでご覧になって、ここの料理、フワフワとか、トロトロとか、そんな食感のものが多いですよね。
この店で出されるメニューのほとんどが、古代中国の宮廷で食べられていたもので、どれも「幸福」「長寿」「健康」をテーマにしたものなんだそうです。
複雑で手の込んだ行程を経る宮廷料理のレシピのうちから、低塩、低糖、低脂肪、低カロリー、低コレステロールの料理を選んで、化学調味料を一切使わないで、メニューに載せているとか・・・。
確かにそういわれれば、そんな感じです。
それに口に優しい食感のスイーツは、年を取った(歯の悪くなった)宮廷の女性たちを大いに喜ばせたとも・・・。
次のこの「宮廷菓子」の5種盛り合わせこそ、そんなこの店のポリシーをよく表したものでしょう。
どれも和菓子と共通するものを持つ、上品な甘さの口解けの良いスイーツばかり。
左の黄色いのは「きぬさや」を磨り潰して作ったもの、サッチャー元首相の大好物なんだそうです。
上の黒胡麻の付いたものは蓮の実餡。
写真では一番下に見える「驢打滾兒」というのが、実は僕の一番の好み。
ロバが寝転ぶ、といった意味の北京を代表するお菓子です。
小豆と棗(ナツメ)で作った餡をもち米で作った皮で覆ってきな粉をまぶしたもので、昔、北京の農村で重宝されていたロバが、黄色い砂の上で寝転んで遊ぶ姿に似ているために「驢(ロバ)打滾兒(転げ回る)」と名付けられたんだそうです。
キンモクセイのソースをかけて食べます。

最後は甘くない食事系の点心が出て、締めになります。
「健康翡翠包」というジュース分少なめの小籠包と、ウェイターが「パーパオウートウ」(「トウ」は「頭」?)と呼んでいたナッツ入りの蒸しパン。
どうですか?
これで日本円にして1000円ちょっと、ゆったりできますよ~。
僕のように雨宿りではなくて、気の置けない友達とでしたら、これで2~3時間は話が進んじゃうと思います(笑)。
英語の分かるスタッフもいますし、日本語も単語程度は通じます。
店の売店では、お菓子や調味料など店のオリジナル商品も売っています。
最後に、店の名前の読み方ですが「ジンジャオイー」で良いと思います。

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