ジェフリー・バワがその最晩年に造った「ザ・ブルーウォーター」というホテルを見学しています。
何度も書いているようにジェフリーはスリランカを代表するというよりはアジアを代表するトロピカル建築のエキスパート。
ウィキペディアの彼の項目を見ると
ジェフリー・バワ(Geoffrey Bawa、1919年 ? 2003年)は、スリランカのコロンボ出身の建築家。スリランカを代表する建築家で、トロピカル建築の第一人者として多くのホテル建設を手掛けた。
ヨーロッパ系の裕福な家庭に生まれ、19歳だった1938年にイギリスのケンブリッジ大学へと留学し英文学を専攻した。大学卒業後に弁護士となるが、1946年にスリランカへと帰国した。帰国後すぐに1年半にも及ぶ世界旅行の後自分の理想郷をつくろうと、ベントータに土地を買った。しかし建築の知識に欠けていたことから、イギリスへと再び留学し、38歳となった1957年より建築家としての活動を始めた。
彼がベントータに作り上げた理想郷は『ルヌガンガ』と呼ばれ、現在はホテルがそばに立っているほか、彼の墓も小高い丘の上にある。ベントータ郊外には彼の弟べヴィス・バワが手掛けた庭ブリーフ・ガーデンがある。
晩年は脳卒中により倒れ、下半身が不自由となったために車椅子で生活していた。
とあります。
そして彼の主な作品として
パラダイス・ロード・ザ・ギャラリー・カフェ (1963)
ベントタ・ビーチ・ホテル (1969)
ネプチューン・ホテル (1976)
シーマ・マラカヤ寺院 (1978)
国会議事堂 (1979)
ザ・ヴィラ・モホティ (1980)
ルフヌ大学 (1988)
カンダラマ・ホテル (1994)
ライトハウス・ホテル (1997)
ザ・ブルーウォーター (1998)
ホテル・セレンティブ (?)
ヘリタンス・ホテル (?)
カンダラマ・ホテル (?)
などがウィキに取り上げられていますが、今回僕はコロンボの町中の「シーマ・マラカヤ寺院」や「国会議事堂」、コロンボから行きやすい「ザ・ブルーウォーター」や「ベントタ・ビーチ・ホテル」、「ザ・ヴィラ・モホティ」辺りのホテル、そして彼が自身の理想郷とした「ルヌガンガ」で彼の作品振りを生で見てみたいと思ったのです。
直線を多用、光と影もうまく使って、お得意の水の回廊も実に効果的。
割と単純な形のプール、周囲を取り巻く緑の芝生、ちょうど良い具合に植わった椰子の木、その向こうにインド洋・・・。
一見何の工夫もないのかなと思わせるシンプルさが実はバワの狙いだったりして・・・。
複雑に組み合わせて作られているより、モダンなエレガンスがスタイリッシュです。
水の回廊の中の浮島などもすべて直線・直角、開放的な空間の中の整然とした直線はクールな美しさに溢れています。
これらの色合い、デザインもこの場にぴったりはまったもの。