「ウォルドルフアストリア上海オンザバンド」の部屋から暮れてゆく黄浦江の絶景をたっぷり楽しみ、夜もだいぶ暮れてきた午後8時、今度はちょっとお洒落して外に出ます。
外灘に並ぶ歴史的建築はすべてライトアップされて、独特の雰囲気。
黄浦江の対岸に見える浦東の近代的な高層建築との新旧コントラストも素晴らしく、日曜夜ともあって、その人出にはすごいものがありました。
(本当にすごいでしょ?)
それぞれの建物の名前を確かめたりしながら、僕は外灘を北へ北へと歩いていきます。
外はかなり蒸し暑く、急いで歩くと新調のシャツに汗がにじんできます。
まだ着かないかなぁと思う頃、「ウォルドルフアストリア上海オンザバンド」から歩いて15分、僕の目指す「ザ・ペニンシュラ上海」に到着。
2009年にこの地区に初めて出来た新築のホテルで、従来の歴史的な建物のリニューアルじゃないんです、ここ。
よくこの景観保護地区に新しい建物が許可されたものです。
もちろんメインのエントランスは建物の裏側、この外灘側は他の建物との調和を考えた比較的地味な外観になっています。
一歩ホテル内に入るとそこはさすが「ザ・ペニンシュラ」、どこも上質な雰囲気に溢れています。
僕がこれから行こうとしているのはその最上階14階に位置している「サーエリーズテラス」(SIR ELLY’S TERRACE)というテラス・バー。
同じ名前の「サーエリ-ズレストラン」(SIR ELLY’S RESTURANT)は13階にあるファイン・ダイニング、「テラス」はそのバー部分としても機能している人気のスポットです。
その理由はこれ、このテラスからの景色!!
低めの照明、ラウンジーやジャジーな音楽が流れ、黄浦江・外灘・浦東の夜景が何の遮るものもなく「ありのままに」(笑)見えるこのテラス、14階という高所なので吹く風にも地上にはない涼やかさもあって、あぁ、これは最高です。
ここはma-yamanakaさんにお奨めされていたところ、ma-yamanakaさん、有難うございました。
僕もここも候補に入れておいたのですが、本当は違うところから夜景を見るつもりでした。
でも、ここ、最高でした!
ただ問題なのはここ、「ザ・ペニンシュラ」宿泊以外のゲストは事前予約が出来ないこと、席数が限られていることなんです。
そこを僕のような他のホテル宿泊者が希望の時間に最高の席をおさえられたのは、ひとえに「ウォルドルフアストリア上海オンザバンド」のチーフ・コンシェルジュが直接「「ザ・ペニンシュラ上海」のチーフ・コンシェルジュに電話。
特例として(?)席を用意してくれてたからなんです。
両者には最大の感謝。
入口で僕の名前を言うと、「分かっています」とばかり、一番景色の良いところに一人用に作られた席に案内してくれました。
ドリンクは一杯おつまみ付きで税込で100元程度、安くはありませんが、この景色、この雰囲気に比べれば・・・。
僕の泊まっているホテルもよく見えています。
しばらくすると「ザ・ペニンシュラ」のコンシェルジュ(チーフかどうかは不明)がわざわざ僕の顔を見に来てくれて、なにかと世話を焼いてくれます。
「ウォルドルフアストリア」から相当僕のことを「よろしく」といわれているようです。
彼に付き添われて、今度はテラスの更に一段上に作られているバーへ・・・。
ここは更に完全オープン・エアなバー、乳白色に光るカウンターも雰囲気を盛り上げます。
晴れて景色はとてもクリアによく見えるし、温度もだんだん下がってきてちょうどよくなっているし、僕にしては珍しくここでもう1杯頼んじゃいました。
僕に付きっきりなくらいよくしてくれたコンシェルジュに
「この後、ディナーはいかがされますか?
どこかにお席を用意しておきましょうか?」
と聞かれます。
そうか、夕食かぁ、実は僕はこの後某中級クラスの上海料理レストランに行くつもりにしていたのですが、彼のあまりの親切さに、思わず
「どこかお奨めある?」