「アンダーズ新天地上海」の広いスイート・ルームをひとあたりチェック。
いつまでも部屋にいては、せっかくの上海一のホット・スポット「新天地」の近くにいる意味がありません。
早速「新天地」に繰り出してみましょう。
ホテルの正面玄関とは反対側のカフェ部分が突き出ているほうの黄陂南路側から出て、通りを渡れば、もうそこは「新天地」です。
極近。
信号にひっっからなければ徒歩2~30秒です。
(写真右は「アンダーズ新天地上海」、左にちょっと見えているのが、似たような外観のホテル「ザ・ランガム新天地上海」です)
この方法で「新天地」に入ると、一番近くにあるのは人気の上海料理レストラン「新吉士酒楼」。
もうだいぶ前、ここで一度食べたことがありますが、とても美味しかった記憶です。
(今では香港などにも支店があります。大阪の同名の店はここと何か関係はあるんでしょうか?)
午後6時を過ぎた頃というのに、大きな窓から見えるテーブルはほぼ満席。
えっ、そんなに混むの、「新天地」のレストラン?
「新天地」をどんどん奥に入って行きますが、どこもかなりな混雑。
通りにテラスを出している店などどこも満席、これからディナータイムとなるのにこの時間でこれじゃぁ、どうしよう・・・。
なおもフランス租界時代に建てられた石庫門住宅を改築した低層の建物の多い「新天地」をあちこちしていると、見たことのある店名が。
「夜上海」です。
香港で何度か行ったことのあるあの上海料理レストラン「夜上海」と同じ店あるいは系列なはず。
そうか、ここは上海だもの、夕食にはやはり上海料理かもと、店の表に回ってみます。
レセプションにはいかにものシノワズリー(除く、招き猫)。
英語も上手なレセプショニストがいうには、「土曜のディナーは予約が必須、でもこの時間だったらまだ案内出来る席はありますよ」とのこと。
「新天地」の各店の混み方を見てきているので、「今なら大丈夫」の言葉に心揺らぎます。
僕は更にレセプショニストに聞きます。
「僕は一人なんだけど、一人用のセットメニューとかある?」
レセプショニスト、こういうややイレギュラーな質問にもよどみなくきれいな英語で答えてくれます。
「セットメニューはありませんけど、ハーフ(半量)に出来るメニューが沢山あります」と。
そうなれば、ここで夕食にするしかないでしょう。
店の中は広大で、3階まである店内はもう2/3は埋まっています。
すごい人気の店です。
西洋人の姿も見えますが、明らかに地元の人(それもお洒落系)がほとんど。
偶然から選択した店ですが、これは悪くないかもしれません。
しばらくたつとピアノ演奏も始まります。
テーブルは大テーブルから・・・
こういう2人用のところまでいろいろあります。
照明はあまり明るくならず、外が暗くなると、室内もほの暗く・・・。
メニューは大判で英語も併記されていて、一部には写真も付いています。
客の注文を取り給仕をする女性たちは受付の人ほどではありませんが、英語は単語程度には理解してくれます。
僕が「ハーフ・メニュー」というと意味は分かってくれて、ハーフ(半量)の値段が明記された別のメニューも持ってきます。
それだと本当にハーフが半額になっていて、スープなどは1人前から、前菜は1個から頼めるようになっています。
点心、スープ、魚、肉、麺、ご飯・・・。
前菜は蟹の甲羅に味付けした蟹肉を詰めて揚げたもの。
値段は高くで1個45元、蟹肉はたっぷりでしたが、付けダレが好みではありませんでした。
スープは佛跳牆。
一人前98元という格安佛跳牆なので、味の深みは最高とまではいえませんが、海産物の旨味が凝縮されたスープは、コラーゲンで口の周りはべたべたするし、悪くなかったです。
鮑もこんな大きさのものが入っていました。
他に貝柱、フカヒレ、魚の浮き袋、するめ、金華ハム、海鼠、椎茸なども入っていたと思います。
メインには上海ですもの、これは何といっても東坡肉(豚の角煮)にするしかないでしょう。
ということでそのハーフ(29元)。
メニュー名では「紅焼肉」の名前。
これはさすがの味、くどくはないけどかなり甘く濃い味付け、とろける口当たりはやはり本場ならではでしょう。他の料理に比べて、値段も安いし、それはお奨めですかね。
白いご飯を頼みたかったのですが、メニューにあった竹筒入りの炒飯(26元)というのに惹かれ、それを注文してしまいましたが・・・
これは竹筒が珍しいというだけで、あまり特徴のない炒飯でした。
これでお茶などを入れて全部で330元、かなり高いディナーになってしまいました。
料理は「紅焼肉」以外心底気に入ったわけでもなく、コストパフォーマンス的にもあまり良くなく、上海1発目の食事は△といったスタートでした。
もっと地元の人も行くレストランを選択すれば良かった、でもそうなると多分今度は一人というのがネックになりそう・・・中国では食事の選択が意外に難しそうです。