通常僕の旅行記は、旅行中体験したことを経時的に書いていくのですが、今回は家族旅行、全部を公開できないところもあるので、この後は旅行中の「くう・ねる・あそぶ」をアトランダムに書いていくことにします。
まずはそのうちの「くう」から。
台北2日目のランチに行った台湾料理店「山海樓」(MOUNTAIN & SEA HOUSE)は本当に素晴らしいレストランでした。
https://www.facebook.com/vintagetaiwancuisine
これから台北に美味しいものを・・・と行かれる方には絶対お奨めの店です。
場所は僕らが泊まった「リージェント台北」から歩いて3~4分、「オークラプレステージ台北」からも「ホテルロイヤルニッコー台北」からも同じくらいの距離という、とんでもない好立地。
大通りの喧噪から離れて、しっとり静かなエリアにたたずむこの一軒家は、もともと1932年に建てられた日本人医師の住居。
昭和初期のモダン・スタイルを取り入れた庭のあるバルコニー付きの2階建てで、後に台湾人の手に渡り、2014年にリストアが完了、「山海楼」としてオープンしたそうです。
家の骨格は残したままほぼ全体を取り壊し、昔の部屋の間取りを生かした造りを再現したというこの建物はまさに台湾版レトロ・モダン、まるで古き良き時代にタイムスリップしたかのような気分にさせられるもの。
台湾料理には珍しいファイン・ダイニングとしても、上出来の内外装です。
ドアを開けて小さなレセプションに行き僕らの名前を言うと、もうすべて了解。
男性のマネージャーは英語も上手で、いかにもこういう場に合った人です。
このレストランは1階に42席、2階には個室が3室あって、それぞれ8人用、16人用、22人用だそう。
個室は一部屋当たりの最低消費金額が決まっているようでしたが、実は僕らはそれに少し足らなかったのですが、何も言われませんでした。
ご厚意でしょうか。
というのはここを予約するにあたって、ここをご覧いただけている台湾在住の方に大変にお世話になったからです。
その方からこの店に予約を入れていただき、しかも「よろしく」と何度も念を押してくださっていたのです。
そのためでしょうが、店ではすべてがスムーズでした。
僕らは4人なのに2階の個室に通され、しかもサービスに日本語がペラペラの女性がつきっきりでサービスしてくれたのです。
hXXXXXXさん、今回は本当に有難うございました。
1階のダイニングルームに行く前に、インテリア性も充分なお茶コーナー。
次いで「山海樓」の名に恥じない海と山の素材のショーケースモ出てきます。
このレストランのモットーは台湾の風土・歴史・民族が育んできた台湾料理を提供することとのこと。
ここには、その日仕入れた新鮮な魚介・野菜が並べられ、水槽には生きた魚が泳いています。
ここで食材を選び好みの調理法でオーダーすることだって可能だそうです。
まるで海辺の海鮮料理屋のようですが、そのat its best quality ということになるのでしょう。
野菜もとにかく新鮮そうで、食欲をそそります。
2階に行くにはこの急な階段を・・・。
この階段もオリジナルに忠実なリストアなんでしょうか。
使われている材質(木材、マーブルなど)も上質、作りに隙がありません。
写真などインテリアの飾り方は、日本ならもう少し少なく飾るのでしょうが、このべたべた感は台湾らしいと言えるかもしれません。
2階の真ん中にある僕らが通された個室。
何という壁紙!と最初は思いましたが、慣れてくるとレトロ・タイワニーズ・シックと感じるようにも・・・。
窓は木の枠、窓の形、カーテン、照明などもきっとオリジナルの日本人医師の住居時代を忠実に現代調に再現しているのかもしれません。
この窓もそういう目で見ると良いなぁ。
昭和時代の邸宅建築の台湾版でしょうか。
雰囲気に圧倒されていたような子供たちも、一息落ち着くと、「すげぇ部屋」と・・・。
奥さんは食器をひっくり返してブランドをチェック。
僕はこの丸テーブルに注目、これ継ぎ目なしの1本の巨大な木の輪切りです。
すごい木。
買うとしたら一体いくらくらいするんでしょう的木製のテーブルでした。
ふぅ、どうやら、家族の皆に気に入ってもらえたようです。
今回のツアーの料金は子供たちが全部出してくれたのですが、「1回だけは家族でちゃんとした料理を食べようよ。そこはパパ(僕のこと)が持つから」と選んだのがこの店、僕の威信もかかっていたので、まずはほっ。
僕らの担当は前述のように日本語が堪能な台湾人女性、彼女もベストなサービスをしてくれました。
注文した料理が来る前に、2階にある他の2つの個室も見せてもらいます。
これはオウナーのコレクションという調度品が一杯の22人用の部屋。
なんとトイレ付でした。
こちらの長テーブルの16人部屋は昔の間取りのままだそうです。
今は会議室としても利用できるそうで、プロジェクター等モダンな設備も備えてあると・・・。
僕らの最初の注文は天然からすみ。
メニューのこのページ、「本物の台湾からすみ」という言葉にやられてしまいました。
子供たちはパスタでしかからすみ(ボッタルガ)を知らないと言います。
それじゃ、前菜としてこれ食べようとオーダーすると、プレゼンテーションもこの店はすごいです。
炭をおこした火鉢が運ばれてきて、からすみを一枚一枚紹興酒に漬けて目の前で炙り、大根と葱とで食べさせてくれます。
炭火で炙られると、もう何とも言えない良い匂い。
子供たち、「何?この香り、この味、この食感。『五右衛門』のからすみのパスタのからすみとは全然味の深みが違う」と(笑)。
(「五右衛門」さん、ごめんなさい。「五右衛門」はパスタ屋の名前)
それにしても、うちの子供達も大人になったなぁ、「味の深み」だってさ、もしかするとグルメ番組の見過ぎかも(笑)。
でも、「五右衛門」とは比べないでよ、較べる先が全然違う・・・。
最初の一皿から奥さんも子供たちも大満足したよう。
ここから怒涛の台湾料理が続きます。