「日本のホテル:本当の人気ランキング」という記事

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うちの奥さんに「こんな記事、知ってたぁ?」と差し出されたのは、少し古くなった「週刊文春」の2月18日号。
ホテルの記事ではお馴染みの桐山秀樹氏の手による、「内部資料による客室稼働率のすっぱ抜き」を軸とした、ホテル・ランキングの記事が載っていたのです。
時々は「文春」を読みますが、これは見逃していた・・・奥さん、GJです(笑)。

で、これ、どういうランキングかというと、アンケートによる顧客満足度とか、覆面調査員による隠密調査の結果とかではなくて、都内主要22ホテルの内部資料から取ったADR(平均客室単価)、Rev.PAR(客室辺りの収益)、そして客室稼働率などから見たホテル経営的なランキングでした。
僕のような単なるホテル・ファンにはあまり関係のないランキングですが、それでもほぼすべてのホテルの大幅な価格破壊による減益減収の事実の厳しさには愕然とさせられます。
ADRから見ると
1位は「「マンダリン・オリエンタル東京」(47600円)、2位に「パークハイアット東京」(47400円)、3位が「シャングリ・ラ・ホテル東京」(47200円)で、以下「ザ・リッツ・カールトン東京」、「ザ・ペニンシュラ東京」、「ホテル西洋銀座」、「グランドハイアット東京」と続きます。
これに客室稼働率を組み合わせた、本当の意味での収益を示すというRev.PARでは
1位に「ザ・リッツ・カールトン東京」(稼働率は70.9%)、2位に「「マンダリン・オリエンタル東京」
(同55.2%)、3位は「グランドハイアット東京」(同72.2%)という順位になっていました。
「ザ・リッツ・カールトン」、大阪に続いて東京でもトップ、まさに恐るべし・・・です。
客室稼働率では「京王プラザホテル」の84.9%をトップに、「シェラトン都ホテル東京」、「グランドプリンスホテル赤坂」、「第一ホテル東京」、「ホテル日航東京」、「ストリングスホテル東京インターコンチネンタル」と続いて、次に「グランドハイアット東京」が入っています。
ホテル経営的な点からだけのランキングですが、僕ら普通のホテル・ファンが見ても、フムフムと「見えてくるもの」はありますね(笑)。
以外に健闘しているのは「帝国ホテル」、ADRも29100円と高く、Rev.PARでも堂々の第8位にランキングされています。
逆にひどいのは「ホテルオークラ東京」と「ホテルニューオータニ」、Rev.PARは共に最低ランクで、特に後者は客室稼働率が45.5%、Rev.PARはトップの「ザ・リッツ・カールトン東京」の何と3分の1以下でした。
もちろん日本のホテルには、これに付帯するレストランやバンケットなどの収入も多いですから、一概にこれだけでランク付けは出来ませんが、去年に比べてADRもRev.PARも2割以上落ちているホテルがほとんどです。
大変な時代ですね、ホテル業界も。
安売りで行くのか、「武士は食わねど高楊枝」的に歯を食いしばってこの時代を耐えるのか・・・あるいはその中間で行くのなら、どの辺りでバランスを取るのか・・・ホテルの経営陣の胃潰瘍(笑)はしばらく続きそうです。

(写真は以前泊まった時の、「ザ・リッツ・カ-ルトン東京」の部屋です)

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