シドニー50時間の旅 ロックプール

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18:50PM
今回のシドニー旅行のハイライト(笑)になるのでしょうか、19時から「ロックプール」(Rockpool)に予約を入れてあります。
それなりに精一杯おしゃれして、ホテルから数分歩きます。
「ザ・ロックス」にあるので(DFSのすぐ近く)、道も一本でとても分かりやすいです。
19:00PM
どこか一軒だけは、シドニーで「ちゃんとした」レストランで食事したいと、約3週間前、電話で「Tetsuya’s」に予約を入れたのですが、「5月まで一杯」と丁重に断られたことは以前書きました。
う~~ん、そうするとね、猛然とファイトがわくんですよ(笑)。
「Tetsuya’s」に匹敵する名レストランでどうしても食事したい・・・そうなると、このモダン・オーストラリア料理の最高峰ニール・ペリー氏の「ロックプール」しかないでしょう、ということで。
パーク・ハイアットに宿泊というのが効いたらしく(これ、本当らしい!)予約OK、さらにパーク・ハイアットのコンシェルジェ経由でリコンファーム、出かける前にもう一度コンシェルジェの電話リコンファームで、2階窓側の、ライトアップされたオペラハウスが見える(全体ではない)最高の席を用意してもらいました。

下はセミ・オープン・キッチン・スタイルのスタイリッシュな中にもカジュアルな感じ、↑の階段を上がってきた2階はインティメットでややエレガントな感じ、です。
デザイン上のディテイルはさほど凝っておらず、ジャケットなしでも襟付きのシャツがあれば、違和感はなさそうです。

さて、料理です。
メニューには、アラカルトも5コース(5皿の)・メニューもありますが、ほとんどの人がchef’s tasting menuという、少量ずつ沢山のお皿が出てくるコースにしているようです。
だから、僕らもそれに・・・。
★Mussel, Saffron, Lemongrass and Galangal Soup
まさに味覚のフージョン、ニール氏の料理のスターターにふさわしい一皿です。
タイの影響が強いスープの奥に少量のヌードル、添えてあるハード・トーストの絶妙なこと。

★Sterling Caviar with Tuna Tartare and Ginger Jelly
定番のキャビアだけど、新鮮なツナとの相性を、生姜のフレイバーが締めています。
相当の旨さです。

★Squid, Iberico Ham and Parsnip Salad with Nitro Black Pearls
これは独創的なサラダです。
nitro black pearlsというのが、散らしてある黒い粒。
日本で、うな丼などを入れる長方形の重箱の中に氷を敷きつめ、その中になんと更に試験管の中で氷らせた状態でこの粒が供され、テーブルの上でサラダに散らされます。
この粒、1分くらいでどんどん解けていくのですが、そのいろんな段階で食感も違い、こうしたエル・ブジ・スタイルの冒険も、うまく取り入れられています。
粒は、イカ墨とブロス、多少のスパイスでできていると思います。

★Salad of Abalone, Mussels, Clams and Tea Smoked Oysters with Truffle Oil and Mushroom Soy Dressing
これも素晴らしい出来です。
海の幸に、どれも違った一味を加えています。
最高はお茶でスモークした牡蠣、このネットリ感は驚愕ものです。
あと、左側に盛られている白い長方形のもの。
これ、あっという間に口の中で解けてしまう軽~いムースといった感じのものなのですが、なんとなんと味がトム・ヤム味なんです。
ビックリするスパイシー・ムースです。

★Grilled Quail, Pork and Prawan pie, Sichuan Pickled Vegetables and Red Curry Sauce
3種類の肉・蝦を違った調理法で、しかもそれを濃厚なタイ風レッド・カレー・ソースで「ひとつ」の皿にしてしまっています。
凄い!です。
特筆すべきはカレー・ソース。こんなにグレイービーで濃厚なソースは、タイでもほとんど味わえません。
タイ料理のソースを最高の西洋の技法で作ると、こんなになるのかも・・・!

★Stir Fried Lobster with XO Sauce and Fine Noodles
これは、残念、香港のシェフに作らせたほうが上手に出来ると思います。
ロブスターはもっと大きくゴロゴロ感があったほうがよく、XO醤は香港の名店にもう一度教わりに行ってきなさい!タイプ。
もちろん美味しいのですよ、ただほかのお皿に比べて・・・・程度のマイナス点です。

★Crisp Snapper Sandwich with Cafe de Paris Butter and Spinach Sauce
前皿を挽回するにふさわしい傑作。
スナッパーも美味しいスナッパーを使っていますが、これはそのパリパリの皮を食べる料理。
魚の皮がハイラトとは、驚きの一言。

★Chinese Roast Pigeon with Prawn Stuffed Eggplant
and Black Vinegar Sauce
鳩だけなら、香港や広州のシェフのほうが上手でしょう。
でも蝦詰めのナスなどのアイデアは買います。
これが、一応メイン料理のようです。
僕はここでもっとオーストラリアらしいビーフ料理でも出てくれば、完璧と思ったのですが・・・。

★Roquefort, Pear, Walnut and Pain d’Epices Open Sandwich with Muscat de Beaumes de Venise Jelly
ここから、デザートに入ります。
いわゆるチーズ・ボードのニール氏ヴァージョン。
完璧なロックフォール・チーズを中心に、甘すぎないデザートの芸術品。

★Vanilla Cream Cup with Raspberries and Rose Granita
もう料理開始から2時間以上たっています。
どのテーブルからも楽しい会話そうな笑い声が聞こえてきて、店の雰囲気はエレガントななかにも、盛り上がり感は最高潮。
薔薇の鮮烈な香りが最高で、デザートのお口直しとして素晴らしいです。

★Fig and Strawberry Chiboust Cake with Strawberry Sorbet
デザート3皿目。
給仕してくれるウェイトレスも最高の訓練を受けているみたいです。
出しゃばりすぎず、料理のタイミングが遅くなりそうならすぐ一言声をかけにくるし、何よりシドニー最高の店で働いているというプライドが良いほうに出ています。
シブーストもソルベも最高のタイミングで供されました。

★Coffee with Sweets
最後のコーヒーはカプチーノで。
各種プチ・フールではガラス瓶に入ったパッション・フルーツの生マシュマロが最高です。
これは凄い!袋入りの出来合いのマシュマロしか食べたことがない人なら、同じお菓子とは思えないくらい衝撃を受けるでしょう。

ということで、3時間弱に及ぶ僕らのディナーも終わり。
お腹も最高に満足。
値段は書きません・・・・・・相当高いです(涙)。
でも、それだけの価値があります。
新鮮な魚介を中心に世界の料理法(特にアジア)を取り入れ、更に冒険心も各所に入れていて、ニール・ペリーの世界を作り出していたと思います。
21:45PM
すっかり涼しくなったジョージ通りをホテルに向かいます。
振り返ると、見事な高層ビル群が・・・ちょっとロマンチックな気分になったりしました(恥)。

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