上海での夕食です。
やはりここは中国、一度は中華も食べておきたい、でも一人で食べられる中華料理の店は限られている・・・そう考えていって、候補に挙がったのが、この「魚翅撈飯」です。
香港にも同名の店がありますが、どうもそことは無関係のよう。
上海にもう1店と、北京に2店ある小規模チェーンのふかひれ中心の高級レストランのようです。
僕が行った上海店があるのは、南京西路沿いのショッピングモール「中信泰富広場(CITIC SQUARE)」の5階。
1階には、クロエ、バリー、マックス・マーラ、スターバックスなどが、地下1階にはアルマーニ・エクスチェンジなどが入っています。
この西側の隣にある「恒隆広場(PLAZA66)」は、ルイ・ヴィトン、プラダ、エルメス、ディオールなどがあるブランド・モール、つまりこの辺りは上海有数の高級ショッピング・エリアなのです。
さらにもう1つ隣には、5☆ホテルの「リッツ・カールトン上海」が入った「ポートマン上海商城」もあります。
で、「魚翅撈飯」、エントランスからして高級そうですね。
でも、結論から言うと、久しぶりにちょっと「失敗」しちゃったみたいなんです(泣)、ここ。
一人なので、一人でも頼めるセット・メニューはないかと、身振り手振り(?)で聞いてみます。
こういう高級店(っぽいところ)でも、英語はほとんど通じません。
昼に食べた外灘の店とは大違いです。
客層がまったく違うのでしょう。
何種類ものメニューが出てきたので、良く吟味。
その中の「商用・・・」とかいうコース・メニューが一人いくらと書いてあるので、一人でも頼めることを確認して、それをオーダーしました。
「商用・・・」とは、ビジネス・ランチ、ビジネス・ディナーというような意味なのでしょうか?
いずれにしても座ってすぐ出てくるメニューではなさそうです。
頼まないと出てこない?
中国人専用?あるいは外国人専用?はたまた接待専用のメニュー?
メニューの料理名に、この店の「売り」が沢山入っていたので、これにしたのですが、果たして吉と出るか、凶と出るか・・・(笑)。
こういうお通し類も、セットでなければ有料だそうです。
お茶も有料、確かに良い香りのお茶でしたが、45元と相当な値段です。
前菜の盛り合わせ。
でも、これを見てがっかり。
漬物と蝦だけじゃん・・・・貧弱!
味も凡庸です。
直感的にこの店ダメかも?と思っちゃいました。
次は土鍋入りのふかひれ。
この店の名前「魚翅撈飯」とは、ふかひれのぶっかけ飯のことですから、そうしようかと思ったのですが、ご飯食べるとおなか膨れすぎ!と思って、素直にスープとしていただきました。
うん、これはまずまずです。
オイスター・ソースに頼らない、上質の上湯(シャンタン)で味を調えたふかひれ。
口の周りのべたつき感もかなりなもので、相当な量のコラーゲンでしょう。
美味しいとは言えますが、僕はもっと美味しいのを他で沢山食べてきてしまっているので・・・・(笑)。
次の皿は8種類くらいの料理野中から好きなものを選べます。
僕は牛肉のガーリック&ホット・ペッパー炒めを。
これは残念、牛肉の質が店の格にあっていません。
辛い味付けは秀逸で、これで美味しい肉と炒まっていたら・・・・。
次はアワビと野菜。
このアワビは良く出来ていました。
ソースも美味しい。
ただこのあわび、12頭(このアワビの大きさの数え方は前に説明しましたよね)くらいの大きさなんで、これならもう少しお金出して、もっと大きいほうが・・・なんて思っちゃいました。
久しぶりに歯にまとわりつくネットリ感の至福を味わいましたよ。
デザートのマンゴ・プリンはツバメの巣乗せ。
高級そうに見せているだけで、味は普通です。
フルーツは中国の風習、これも何という工夫もない普通のフルーツ。
う~~~ん、全体に不完全燃焼です。
僕が尊敬している某中国人フード・コーディネーターさんのお勧めの店だったのですが・・・。
ここでも改めて日本(や香港、シンガポールなど)の中華料理の質の高さに驚かされます。
中国での中華料理はもう少し庶民的なところに美味しそうなものがあるような気がしました。
なお、高級店だったのでサービスに関しては特に問題なし、ただコースと言っても2品同時に来たり、次の料理との間が開きすぎたり、この辺に関しても日本の高級店のほうがずっと上ですね。
この店が日本より勝るのは、値段だけでしょうか?