羽田空港第1ターミナルの「Hitoshinaya」

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ここによくいらしていただけるほまれさんとのやりとりに、羽田空港国内線第1ターミナル北ウィングに比較的最近出来た「Hitoshinaya、ひとしなや」の話題が出ました。

これは、「すりながし」、「あさごはん」、「ひとはち」という一品(といってもそれぞれ数種類のバリエーションがありますが・・・)だけをメニューにした店3店が、キッチンを共有する形でオープンした和食のレストランです。

真ん中の「あさごはん」という店は朝の5時半から夜の8時までぶっ通しで「あさごはん」を提供していて、白粥、鮭膳、肉膳*、魚膳*という4種類のメニューだけで勝負しています。
(750~1800円、*は朝10時半からの提供です)


右側の「すりながし」や左側の「ひとはち」という店は朝の10時半から夜の7時半までと開店時間が短いので、この前を通るのが朝早い僕は真ん中の「あさごはん」でしか食べたことがありませんでした。

最近のきれいな和食やさんというセッティングの中、まずまず美味しい日本の伝統的な朝食が食べられて、空港には珍しいちゃんとした店だなとは思っていました。

でも僕は「すりながし」というこれまた伝統的な和食一本で勝負している「すりながし」の方に興味があり、こちらを体験してから「Hitoshinaya、ひとしなや」について書こうと、時を待っていたのです。

そして先日ついに午後7時前、ラストオーダー直前に「すりながし」を体験することが・・・。

ところで皆さん、すりながし(擂り流し)って何かご存知ですか?
お若い方や、日本料理の専門店などに行かれない方には、もう耳慣れない料理名かもしれません。
定義でいえば海老・蟹・はも・あじ・枝豆・豆腐などを すりつぶして、出汁で延ばして、おすまし、または味噌仕立てにした汁物・・・ということになるのでしょうか。
和製ポタージュ、和食のポタージュを想像していただいても分かりやすいかもしれません。
これはとにかく素材と出汁の美味しさで決まるので、この一品で商売なんて、通常は考えもしないような発想とびっくりしたのです。
この日はすりながしと栗の五目御飯のセットが900円。
(単品は600円)
すりながしは蓮根、舞茸、江戸菜の3種類で、僕は舞茸のを・・・。
注文を受けると、出汁や材料を何とミキサーに。

分かってはいたし、最近は日本料理屋でもこうして作るのかもしれませんが、やはり僕はすりながしはすり鉢で作るのが一番、ミキサーを使うなら、客の見えないところでやって欲しかった、まずそう思ってしまったのです。

あのいかにも和食やの雰囲気の中で機械が「ウィ~~~ン」はちょっといただけないかと・・・。
お膳にはまずお茶代わりにということなのでしょうか、温かい出汁汁が茶碗に入って出てきます。
そしてすりながしはメニュー上は冷たいのと温かいのがあるはずですが、この日はどちらにするか聞かれず、温かい方が運ばれてきました。
ま、この時期、もう冷たい方を注文する人は少ないのでしょう。

出されたすりながしは、前に置かれるだけで舞茸の香りがし、散らしているピンクペッパーがモダンなアクセントになっていて、家庭で作ったものなら、これは上出来と言えるでしょう。
でも、これは一流の和食店で出されるすりながしとは違いますね。
中には小さな餅や油揚げなども入っていますが、95%は液体です。

ご飯の方はきれいに盛り付けしてあって、他の空港内の店のご飯とは一線を画していますが、味としては普通でした。
出汁にこだわった店との評判ですが、それは比較の問題で、一流店のそれとは比べられません。
ヘルシー志向に乗ってある程度は評判になるかと思いますが、果たして続くかどうか・・・。
辛口過ぎですみません。

ほまれさんのご評価もお聞かせください。

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