『one day one night 那覇 (6) 「沖縄第一ホテル」で朝食を』の続きです。
丁寧な応対の女性に、ロビー・スペース奥にある「あしゃぎ」というこれまた雰囲気たっぷりの木造の離れに案内されます。
通常こちらのスペースはディナー用、夜は琉球会席といった料理がコースで提供される食事処のようです。
何で朝食なのに僕はこちらに案内されたのでしょう?
それを聞くのを忘れてしまうほど、ロビーと同じような折衷感のある独特のインテリアながら(沖縄+日本+アジア・・・)、ロビーより更に凛とした雰囲気の漂うここを僕が気に入ってしまったのです。
もちろん客は僕だけ、ここでこれから自分のぺースで、そして自分のスタイルで、ヘルシーな沖縄朝食を完全プライベートに味わえるんですから、その雰囲気だけでもう僕はくらくらでした。
入口にはここで食事したVIPたちの写真が。
テレビでよく見る沖縄の政界トップの人たち、日本の歴代の首相たち・・・。
ここのオウナーという高齢の女性も写っています。
僕の席は窓際のここにセッティングされていました。
「お客様のお席で野田首相と仲井眞知事が会談されたんですよ」とか、すごい話が次々に・・・。
僕のようなものがそんな席に座っちゃっていいんですかって感じです。
これがイニシャル・セッティング。
さっき見たデモ用(?)のセッティングと同じ、これがデフォールトのお出迎えなんでしょう。
丁寧な接遇の女性によって、料理が数品ずつ運ばれてきます。
食器なども考えられてのセレクトのよう・・・。
部屋のインテリア同様、すべて80歳をとうに超えたという女性オウナーのこだわりを感じるものばかりです。
オウナーは今でもとても元気な方で、毎日ここや庭の掃除などすべてご自身でやっておられるとか・・・。
ではこの朝食、さっそく食べてみましょう。
上段右はミヌダル、左はパパイヤの和え物。
ミヌダルとは琉球王朝時代の宮廷料理の一つで、豚の薄切り肉 に黒ゴマだれをまぶして蒸したものです。
見た目よりしつこくなく、高たんぱく低脂肪タイプと言えるでしょうか。
下段には5皿が並びます。
右から島らっきょう、田芋・大豆・枝豆、サツマイモ、アロエ、苦菜。
苦菜は白和え、上の写真では苦菜の皿は一部しか写っていませんでした、失礼しました。
(その上の写真には写っています)
どれも薄味で素材の良さがよく出たものに・・・、思ったより美味しいものばかりです。
50品目の沖縄野菜が食べられるというこの朝食、最初から野菜が全開ですが、まず僕の目を引いたのは、実はパンでした。
てっきりご飯とかお粥が付いていると思いきや、パンとは・・・。
ウコンと紅芋のほかほかパンで、ジャムが3種類が大鉢で添えられています。
ブルーベリー、はちみつ、そして色合いがあまり美味しそうじゃなく写っていますが実は相当に美味しい黒糖白ごまジャム。
(黒糖白ごまジャムはお土産としても瓶詰で売っています、もちろん僕は買いました)
料理が運ばれてくるたびに、使われている材料の名前や調理法をお給仕の女性が教えてくれるのですが、覚えきれません(すみません、年のせいで、笑)。
でも、覚えてる限りは、ここに書いておきますね。
手前中央はご存知「ゆし豆腐」、その上に3種類のドリンク。
シークワーサー、長命草、そして豆乳です。
長命草は僕らにはあまり知られていませんが、与那国島などに多く自生している、古くから万病に効くといわれている(薬)草なんだそう・・・。
何とも表現しにくい匂いがありますが、癖になるかもしれない味でした。
毒消し効果があるため刺身のつまとして使われたり、喘息・肝臓病・腎臓病・高血圧・動脈硬化・リウマチ・神経痛などに効くとされ、煎じたり、最近ではこうしてジュースとして飲まれたりしているそうです。
話を聞いているだけで、体に良さそう・・・がどんどん刷り込まれていきます。