パリ・ビギナーズ・ノート (41) パリのブーランジュリー

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僕にとって「パンの焼ける」匂いは、「幸せ」の匂いです。
それに何となくパリといえばパン屋、ブーランジュリーが美味しいってイメージもありますよね(笑)。
僕がパリで最後に泊まった「ヒルトン・アルク・ド・ドリオンフ」の近くにも「アラン・デュカス」がプロデュースした「BE」(ビー)という名店があります。
天然酵母を使ったオリジナル・レシピのタルティーヌとかが涎ものらしいですが、僕が行った時はどういう訳か閉まっていた(涙)・・・臨時休業だったのでしょうか?
朝の7時からやっているので最後の日(月曜日)にでももう一度トライすれば良かったのですが、ラウンジでの朝食のイージーさに負けてしまって(笑)未体験だったのは、実に心残りです。
(「B」は、確か「プランタン」だか、「ギャラリー・ラファイエット」だかにも、店があったはずです)
それで、僕が目指したのはパリのブーランジュリーというと必ずその名前の挙がる「ル・ブーランジェ・ド・モンジュ」(Le Boulanger de Monge)です。

僕でもその名前を知っているドミニク・セブロン・レシピの店です。
新宿御苑のところのあの「ラトリエ・ドミニク・サブロン」の彼・・・僕は「セブロン」と発音すると思うのですが、日本で「マキシム」と組んでパン屋展開をする時に「サブロン」で統一したようです。
この店の名前の「モンジュ」は、この店があるカルチェ・ラタンのモンジュ通りから来ているのでしょう、実に地元風ブーランジュリーですが、店の中も外も全く人の途切れることはない繁盛店です。
僕が行ったのはもう早い夕方、窓際のショウケースにも、店内のガラスケースの中にも、残っているパンは数少ないです。
でも、バゲットだけは焼きあがったものが奥からどんどん出てくるようです。
ここでは絶対食べきれないことは分かっているのに、どうしても食べたかったのでバゲットを(笑)、クロワッサンは売り切れでしたがパン・オ・ショコラがあったのでそれも、カヌレも山盛りで置いてあったのでそれも・・・(笑)。
会話はフランス語でしたが、売り手と買い手、なんとなく分かるものです。
で、ここのパン、バゲットはさすがです。
日本の「ラトリエ・ドミニク・サブロン」のより「乾いている」感じがして、いかにもパリっぽい(僕の思う・・・ですが)印象です。
ホテルに帰ってからタルティーヌにしたバターやジャムはラウンジから失敬してきた安物だった(笑)ので、それが本当に残念でしたけど、小麦粉の焼けた美味しさは充分に味わうことが出来ました。
今度は、ここから歩いて1分の「ル・パン・オ・ナチュレル」(Le Pan au Naturel)にも行ってみます。

ここはミシェル・モアザンの店、フランス語で言う「ビオ」(bio、バイオ)にこだわった店。
ここでクロワッサン、パン・オ・レザンなど数種を購入、どれも美味しいパンでしたが、そう「自然派」でもない僕には、その差が良く分かりませんでした。
この店の先は、いわゆる「ムフタールの市場」です。
ここは割と大きめの常設市場、通りだけにではなく建物の中にも店が並んでいます。
太いアスパラガスが、本当に美味しそうです。
さ、もう一軒くらい、行きましょうか。
今度はお隣サンジェルマン・デ・プレのシェルシュ・ミディ通りにある「ポワラーヌ」(Poilane)です。

ここの売り物の「パン・ド・カンパーニュ」は観光客には大きすぎて、僕はここのパンでタルティーヌを食べさせてくれる隣接する「キュイジーヌ・ド・バー」(Cuisine de Bar)で充分だったのですが、まだ午後6時というのに、もう店仕舞中でした。、
(ガイドブックには午後7時までと書いてあります、パリでもこういうことが何回もありました、ご注意を)
ところで、おの「タルティーヌ」という言葉ですが、2通りの意味に使われているようですよ。
一つは、朝などに食べるバゲットを切ってジャムやバターを塗ったもののこと、もう一つはパンの上に野菜やチーズを載せたオープンサンドのこと、両方とも「タルティーヌ」って言うんだそうです。
日本人には、何か「変」ですね、これ。
で、「高島屋」で見た時も「でかっ!」(笑)と思っていたここのパン・ド・カンパーニュ、やっぱり「でかい」です、迫力あります。
(一個、2kg弱もあるとか・・・)
お客さんの行列、これは一日中だそうです。
白い上っ張りを着た年配の女性店員達が、どんどんさばいていきますが、狭い店内は押しあいへしあいです。

もう他でも買っているし、これ以上パンを買っても一口も食べられないかもしれない・・・でも食べたい(笑)・・・実は、ラッキーなことに、並んでいる間に話を交わしたアメリカ人カップルと店を出る時にまた一緒になり、彼らから何と彼らが買った「パン・ド・カンパーニュ」を一千切り(なかなか千切れません、このパン)、僕はもらってしまったのです。
やった~(笑)、さすが気の良いアメリカ人!
僕も何か「お返しを・・・」とバッグを探っているうちに、彼ら、ウィンクと共に「Have a nice evening!」とか言いながら立ち去ってしまったのです。
有難うございました<あの時のカップル様(笑)。

味は・・・小麦というより穀物って感じ・・・重くどっしりしていて、とりあえず僕には「体験」出来ただけ良かったかな(笑)という気持ちしか残りません。
お隣で「タルティーヌ」にして食べていれば、また違った感想にもなるのでしょうが・・・。
お土産に良く買われているクッキーは僕はパス、だってあまりに普通そうでしたから。
パン・オ・ポムとか小物数点を買って(でもペストリーも、一つ一つが日本のよりかなり大きめです)会計、ここもフランス語オンリーでしたが、全然スムーズに終了です。
それにしても僕一人なのに、こんなにパンを買ってどうしよう(笑)・・・そう思うくらいに各店で随分買い込みましたが、ま、一口づつでも良いんです。
パリでパンを食べてみたかっただけなんです(笑)。
とにかく僕、食いしん坊ですから。

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