人形町グルメ (3) 「玉ひで」の親子丼

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たぶん人形町で、というより東京で一番行列の長い店(ランチタイム)はここでしょう。
ご存知、親子丼の「玉ひで」です。
聞くところによるとここが親子丼の発祥の店だとか、かの池波正太郎もこの店を愛し、「鬼平犯科帳」にも「軍鶏鍋屋五鉄」の名前で登場するとのことです。
夜にはきちんと着物を着た女性がお給仕する高級軍鶏(しゃも)料理の店なのに、お昼はぐっとカジュアルに、「元祖親子丼」(1500円)などを中心に、多分に流れ作業的(笑)ですが、リーズナブルな値段で提供してくれる店に変身するのです。

オープンは午前11時半、11時にはもうたいていかなりな人が並んでいます。
もちろんお昼でも「昼膳」と名の付くような数千円のメニューを頼めば、この長い行列に並ぶ必要はありません。
すぐ入れます。
待つのがお嫌な方は、名物の親子丼も含まれるそちらをどうぞ、だそうです(笑)。
で、今更ですがここの親子丼の素晴らしさは、僕は一にも二にも「卵の火加減」だと思っています。
(それも短時間にこれだけ沢山の丼を、均等な質で出せる・・・ということも、です)
ふたを開けた時の「卵の海」のインパクト。
みりんと醤油の良い匂い、その中に噛み心地十分な軍鶏の姿が・・・他の余分な添え物は一切ありません。
見た目「とろとろ」なために、木の杓子も付いています。
良く見てください。
生というか半液状にも見える部分も、食べてみるとしっかりと火が通っている事が分かります。
また丼のふちの方とか、ご飯に接する部分は、思いのほか固まっている感じで、これぞ卵の二度掛けの効果ということでしょうか?
この絶妙感こそが、さすが専門店の親子丼と言われる所以だと思います。
卵と火を知り尽くした小鍋の芸術品(笑)、でもランチタイムで食べる限りは中に入っている軍鶏はそう最高というほどではありませんでした。

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