サバイサバイな初冬のバンコク (27) 「イサーンタワンデーン」で熱狂のモーラム・ライブを!

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バンコク2日目の夜は前日のようなユーロビート(どこへ行ったか、分かっちゃいます?笑)から一転、タイ人でもスマートなことが好きな人は絶対に行かない超土着系のライブを見に行ってきました。

場所は遠くパタナカン地区、名前は「イサーン・タワンデーン」という店。
バンコクには「タワンデーン」と名の付くライブ・ハウスはラマ3世通りにあるドイツビールで有名な店や、クロンタン地区にあるもう少しローカルな所など複数ありますが、ここは「タワンデーン」は「タワンデーン」でも「イサーン」というタイでも最貧といわれる東北部の名前の付く店です。

バンコクの底辺を支えているイサーンからの出稼ぎ労働者を中心に、ライブ演奏される音楽は日本でいえば演歌に当たる「モーラム」という超土着系音楽が中心です。
ただ日本の演歌のようにスロー一辺倒ではなく、その半分以上はダンス系のアップテンポ。
「ラムシン」と言われるジャンルです。
日本人にもこの種の音楽の熱狂的なファンは少なくなくて、検索するとたくさんのサイトやブログがヒットします。
ただどこのライブハウスも公共交通機関を使っては行きにくい場所にあるし、タイ語以外は通じない、出演アーティストなど予告と大違いのこともよくある・・・などで、タイ在住の方のファンがほとんどのようではありますが・・・。

で、繰り返しますがこの「イサーン・タワンデーン」、バンコクの中心部からはマジ遠いです。
僕は用事のあった「オンヌット」からタクシーに乗ったので、時間にして20分ちょっと、値段も80バーツ(220円)くらいでした。
運転手は年配の色の黒い感じの人(タクシー運転手・色黒の人はイサーン出身の人が多いです、偏見ではありません)だったので「パタナカンのイサーン・タワンデーンに」は一発で分かってもらえました。
タイ語で色々話しかけられましたが、定型句でしか答えられない僕がくやしい・・・・。
それでも運転手、モーラムの女王「チンタラー」のカセットをかけてくれます。
チンタラーなら僕も知っています。
正確にはチンタラー・プーンラープ、タイ語では「จินตหรา พูนลาภ」と書きます。
人気男性歌手のトンチャイ(バード)とデュエットしたので、日本でも割と知られているシンガーかもしれません。
で、着いたのは午後10時半過ぎ。
およそタイ人以外はいないという店先、いかにもタイ・ローカルな店構えです。
恐る恐る中に入ると、外国人でタイ語が?な客と分かっても、ゼスチャー中心で本当に親切に接してくれます。
ドリンク・メニューの一部のみ英語の併記あり、英語が分かると奥の方から出てきたオネーさんですら知っている英単語は10個以内って感じ(笑)。
でも、どうにかなります。
僕は音楽を聴きに来たんだし、ドリンクや料理を注文するのは世界共通だし・・・。
ただ料理名はタイ語表記だけなので適当に「ガイヤーン」と言ったら、「あら、ガイヤーンはないの、ガイトートにしたら?美味しいわよ」と言われたような気が(笑)・・・でも、ちゃんと通じたようで美味しいけど塩分きつめのガイト-ト(鶏の手羽先のから揚げ)がしっかり出てきました。

店内は「ラムシン」スタイルの今風のビートも入ったアップテンポのモーラムがDJによって次々にかかり、かなり広い(300人以上は入る?)店内は、もうかなりヒートアップしています。
ほとんどがグループで来ています。
僕のななめ向かいのテーブルの人は、その中の一人のバースデイ・パーティーだそうです。
どの人もビールやウィスキーを浴びるように飲み、気に入った曲がかかると、その場で立ち上がってもう手をひらひらさせる独特のしぐさで踊り始めます。
午後の11時前くらいから生バンドが入り、ライブの開始です。

ただケーン(笙)のような古典的な楽器は入っていなく、ビートを強調した現代的な編成のバンドです。
最初はハンクルアン(バックダンサ-)達の踊りから始まって、何人かの男女の歌手が出てきて、テンポのある曲7にスローを3くらいの割合で歌いまくります。
ライブが始まると、もう会場は爆発寸前のヒートアップ。
大歓声。
坐っている人がほとんどいなくなってしまいます。
メインの歌手は事前の情報ではチャイヨー・タナワット。
アルバムも出している人ですが、悲しいかな、僕にはこの人がチャイヨーかどうか確認は取れませんでした。
ファンからのおひねり(チップ)をもらったり、後ろのハンクルアンはひらひら無意味なまでに踊るし、もうタイの歌謡ショーのすべて(?)があるようでした。
ステージの前のテーブルには一番熱狂度の高い人たちが陣取っていて、そこで踊っている男性陣の眼はこの時間ですでにもう坐っているようでした(笑)。
冷房がしてあってもファンの歓声と所狭しと踊る人で、場内は熱気むんむん。
今日はこういう体験が出来て本当に幸せ、あぁ、これがタイだぁ~~!って思いです。

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