「ダブルツリーbyヒルトン那覇首里城」を朝食後チェックアウト。
この日はゆいレールを使わず、仕事場までタクシーで行くことにしたので、ひそかに首里に来たら、儀保に来たらあそこ・・・と思っていたところにも、途中で(実はちょっと遠回り)寄ってもらいました。
朝オープンしたばかりの「ぎぼまんじゅう」です。
沖縄では有名な「のー饅頭」発祥の店、スイーツ・ファンには同じ首里の「山城饅頭」、泉崎の「天妃前饅頭」とともに「那覇3大饅頭」(あるいは沖縄3大饅頭)の一つに数えられる人気の名店。
ゆいレールの首里駅からも、儀保駅からもかなり歩くので、こうしてタクシーを使える時に行くのが観光客には便利なのです。
店は住宅街の中にある小さな店。
でも大きく「首里名物 ぎぼまんじゅう」と書いてあるので、だいぶ手前からよく分かるといえば分ります。
店頭には取りあえず無人。
「こんにちわ」と声をかけると、奥からオネーさんが出て来るので、「饅頭、3個。2個と1個に分けてください」と・・・。
1個は親切だったタクシーの運転手にあげようと思って。
オネーさん、頷いて、「のの字、入れますか?」とも・・・。
もちろんですよ、のの字がなければここまで来たかいがありません。
ここは饅頭専門店、それものの字の書かれた「のまんじゅう」1種類だけの店。
饅頭は1個150円だそう。
1分くらいで、オネーさんがこんな包みで持ってきてくれます。
饅頭の食べ方の紙も入れられています。
包みは外からでも熱々、どうやら朝1番に行ったせいで、饅頭は出来立て、蒸したてのよう。
運転手からはお土産の1個はすごく感謝され、本当はタクシーの中で開けて、熱々の饅頭にかぶりつきたかったのですが、さすがにそれは我慢(笑)。
いくらスイーツ党でもね。
仕事場に着いて、会議室に通され、お茶が出てくるそんな間に、ささっと包みを広げ、取りあえず味見を・・・。
饅頭は1つ1つがかなり大きくて、本当に熱々。
香りの良い月桃(サンニン)の葉でつつまれていて、その香りもほのかに饅頭に移っています。
饅頭には食紅でのの字が大きく書かれ、あぁ、これが沖縄の至るところで売られている「のー饅頭」の元祖かぁと、心して、でも急いでいただきます。
(「のまんじゅう」はこの店の登録商標、一般名はウィキペディアでは「のー饅頭」)
餡子はかなり甘く、やや緩め。
作り立て・蒸したてもあって、饅頭の雰囲気を伝えるにはあんまん風とでも言えば良いでしょうか。
饅頭は本当に大きいので、半分ほど急いで食べて、部屋に人が入ってくる前に包み直し、残りは後で食べることにします。
がさがさとやっていると、ミーティング先のスタッフが朝飯を食べていたのかと勘違いし、「朝飯、まだでしたか?大丈夫ですか?」などと・・・。
恥ずかしいし、「ぎぼまんじゅうののー饅頭食べてました」とは口が裂けても言えませでした(笑)。
最後に薀蓄系。
こののー饅頭は主に冠婚葬祭用に沖縄で使われ、干菓子(こーぐゎーし)や松風(まちかじ)と並ぶ沖縄の儀式、祝事用の菓子の一つだそうです。
名前は「熨斗」の「の」の字に由来するようです。
一般的な作り方は、小麦粉をイースト菌で発酵させ、粒あんを入れて月桃(サンニン)の葉で蒸し、仕上げに食紅で「の」の字を書いて仕上げると・・・。
この店では応じてくれるか?ですが、頼むとのの字以外でも寿や祝などのおめでたい字のほか、ハートマークなども書いてくれる店があるそうです。
ここでは「のの字、入れますか?」と聞かれましたが、一般に食紅で文字などを入れない白いものは不祝儀用とされるらしいです。