イスタンブールのアタテュルク空港に着いたのが午前5時半。
宿泊先の「ヒルトン・イスタンブール」へのチェックインが午前7時。
部屋を見たり、ラウンジを覗いたりで、8時前には、もうイスタンブールの街に出てみます。
数日前に買った「地球の歩き方」を片手に・・・です。
広い緑の部分を持つヒルトン、表通りに出るだけでも数分はかかります。
表通りに出ても、朝の8時だと言うのに、人影はまばらです。
その理由は簡単・・・この日はトルコでは祝日だからです。
ラマダン(断食)明けの(トルコでは「ラマザン」と発音するみたいです)シュケル・バイラム(砂糖祭)という国民の休日に、僕はイスタンブールに来たのです。
ま、この時期は、断食明けを祝って「甘いものを食べまくる」(笑、でも本当です)習慣があるので、僕には好都合かも(笑)ですが・・・。
看板は観光客向けのトルコの民族ショウ(ベリー・ダンスとか・・・)のもの・・・一度は見てみたいと思っていたのですが、時間がなくて結局は「この手」のショウは見られませんでした。
長袖のシャツ一枚でもちょっと涼しいかな位の気候の中を、、イスタンブールの新市街の中心地「タクシィム広場」に向かって歩き始めます。
歩いて6~7分、
ここが「タクシィム広場」、今は閑散としていますが、祝日中でも夜になると若い人たちを中心にすごい賑わいになります。
朝の「タクシィム広場」で一番目立つのが、このパンの屋台、もう至る所に売り場が出ています。
トルコのパンはどれも美味しいですが、これは主に朝に食べるスィミットというパン。
胡麻付きのもちもちした食感のパン、焦げ気味の胡麻が本当に香ばしく、これはトルコの食事、口に合いそうです。
大きさはかなり大きく、一つ0.75TL(45円くらい)でした。
あ、こんな屋台も朝から出ていました。
トルコの冬の風物詩、ケスターネ・ケバブです。
日本語で言えば焼き栗の屋台、半分だけ皮を剥いて食べやすいようにして売っています。
日本の栗より貧弱そうです。
あと茹でとうもろこしの屋台も多かったです。
いずれにしても、9月というと、イスタンブールでは冬へのプレリュードが始まっているのですね。
こんな小さい店は世界どこでも共通かもしれません。
次に僕がすることはアクビルを買うこと。
イスタンブールの街歩きに無くてはならないもの、それがこの黄色いアクビルと呼ばれる日本で言えば「SUICA」のようなものです。
いわゆるプリペイド・システムの乗車券で、これ一つでほぼすべてのイスタンブールの公共交通に乗れちゃう優れもの、10TLのデポジットに自分の希望金額をプラスして窓口で買います。
日本と違って駅で売っているわけではなく、アクビルを扱う店は街中にあることが日本人には要注意です。
これを持ってMのマーク、つまりMETRO,地下鉄の駅に行きます。
ここでもスィミット売りが準備中です。
地下鉄は日本と同程度に近代的です。
でも僕が乗りたいのはカバタシュ行きのこちらのフニキュレルという地下鉄(「地下ケーブル」と呼ばれることもあります)のほう。
地下の駅は相当に大きく迷いやすいですが、行き先看板の充実と、駅員達はほとんど英語OKのようで、さすがは観光都市、外国人にも優しく出来ています。
カバタシュで別の乗り物(トラムヴァイと言います)に乗り変えて、旧市街のトピカプ宮殿に行こうと思っているのです。
イスタンブールでどうしても観光したい場所は、トプカプ宮殿、アヤ・ソフィア、ブルーモスク、ドルマバフチェ宮殿・・・と沢山ありますが、モスク以外には休日があるのです。
しかもこの日はラマダン明けの国民の休日、臨時休業もあるらしいと聞いています。
確実に今日はやっているという情報をホテルのコンシェルジュから聞いたトプカプ宮殿、しかもここは明日は休みと・・・是非今日中に行ってみたかったのです。
と・・・ところが・・・
乗り換えたトラムヴァイが新市街と旧市街と結ぶガラタ橋を通る頃に、ついに無情の雨が降り始めてしまったのです。
遠くに見える大きなドームのモスクやミナレット(尖塔)が雨にけぶりがちです。
あ~~、どうしよう・・・(泣)。
トルコといえばこれのドネル・ケバブも、さすが本場っぽい大きさです。
試してみたいけど、お腹が一杯で・・・(笑)。
「地球の歩き方」の地図を見ながら、小雨の中を歩き始めます。
あれっ、あれは何?
もう大きなモスクのドームが目の前です。
この辺は名所だらけなので、ここが何なのか僕にはまだ見当も付きません。
必至で本を覗き込む僕・・・「アンブレラ~」と英語で傘を売り歩く人が声をかけてきます。
値段を聞くとまずUS$15(1300円)と、一声かけるとUS$10に、立ち去ろうとすると10TL(630円)に・・・でも、傘なんて買わないケチな僕です(笑)。
濡れたって全然OKな格好で出てきましたから・・・・。
この時点でまだ、朝の9時過ぎ、まだまだ時間はたっぷりあります。