僕の年末年始の旅行が、またも弾丸ながら、香港を経由してスリランカのコロンボまで行ってくる予定なことは、ずいぶん前にここで書きました。
何故に今頃コロンボ?
最近のコロンボ発券に旨味はないよ(値段がめちゃくちゃ上がった)という人はエア・チケットの海外発券派の方。
僕はそっちの方にはあまり興味はなく(今回の旅行そのものも、JLのマイレージを使ったCX利用の特典航空券)、ただ年末年始というピーク・シーズンにすんなりビジネス・クラスが確保出来る旅程だっのと、まだ行ったことのない国だったから・・・というのが大きな理由。
でももう一つ僕を後押ししてくれたのが、ここは僕が尊敬する建築家ジェフリー・バワ(Geoffrey Bawa, 1919-2003)が活躍をした地、彼の作品をあちこちにたくさん見られるかもしれないとう期待です。
ジェフリー・バワ!
彼の名前は「スリランカを代表する建築家で、トロピカル建築の第一人者として多くのホテル建設を手掛け」てホテル好きにはあまりにも有名。
今更経歴を書いておくほどでもないかもしれませんが、念のため。
彼はコロンボのヨーロッパ系の裕福な家庭に生まれ、19歳だった1938年にイギリス・ケンブリッジ大学へと留学し英文学を専攻。
大学卒業後に弁護士となり、1946年故国スリランカへ戻ります。
帰国後すぐに1年半にも及ぶ世界旅行のあと自分の理想郷を作ろうと、ベントータというところに土地を購入。
しかし建築の知識がないことことから、イギリスへ再び留学、38歳となった1957年頃から建築家としての活動を始めたとのこと。
彼がベントータに作り上げた理想郷は「ルヌガンガ」(Lunuganga)と呼ばれ、現在はホテルがそばに建っているほか、彼のお墓も小高い丘の上にあるそうです。
彼の美意識に沿って作り上げられた数々の建築、特にそのホテル建築の美しさは、究極の高級リゾートとして有名なアマン・グループの会長エイドリアン・ゼッカ氏に強い影響を与え、1960年代に建てられた数多くのバワ建築から初期のアマン・リゾートの構想のヒントをもらったと言われています。
これはバワのコロンボの自宅「ナンバー11」(Number 11)。
とてもこれが1960年代の作品とは思えない現代に通用する斬新さですよね。
彼の作品を貫く自然との一体感、一見無機質とも思えるほどのシャープな直線的デザインを多用しながら、その土地が持つ自然、地形を最大限にいかした建物を創りあげる。
そして無造作に置かれた ようにみえる椅子の一つ一つにも、ホテル・ゲストが景色を堪能する、気持ち良く滞在する、ただそれ だけのために、綿密な綿密な計算のもとにそこに置かれているのです。
(ちょっと心酔し過ぎ?笑)
風の音と緑の薫りに身を委ね、自然との調和を目指したジェフリー・バワの建築を、その一部でも生で見てみたいです。