マイ・ファースト・スペイン (23) サグラダ・ファミリア聖堂

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「グエル公園」を出た僕の乗る日本語観光バスは、バルセロナ市内をうねうねと巡り、周りに見える観光名所を女性ガイドが実に流暢に説明してくれます。
こういう観光は楽だなぁと思う反面、あまりにスムーズ過ぎて、頭に残るものが少ないかもしれません。
この辺、難しいところです。
僕はこれからも「自分で歩く」を中心に、適宜現地発のツアーなどにも参加、プロのガイドによる知識も入れて、その土地が一番記憶に残るように旅を続けるつもりでいます。
で、バスは最終目的地の「サグラダ・ファミリア」に到着です。
でもこれはさすがにツアー、正面入り口に着くのではなく、写真を撮るのに絶好な隣の公園でバスを降りるのです。
こういうところが個人旅行では出来難いというか、考え付かないところですね。
実際に見た「サグラダ・ファミリア」、やはり圧倒的な存在感です。
もうそのあまりの威容にツアー参加者は全員口あんぐり状態です。
この「サグラダ・ファミリア」は、正式名称を「聖家族贖罪教会」(カタルーニャ語では「Temple Expiatori de la Sagrada Familia」)という(「聖家族教会」という表現もあります)カトリックのバシリカ(教会堂)です。
建築的にはカタルーニャ・モダニズムの最も良く知られた作品で、バルセロナ市のシンボルであり、もちろんアントニ・ガウディの未完成作品です。
ウィキペディアの表現を借りれば
「綿密に構成された象徴詩的なシンボロジーと共に、パラボリックな(放物線状の)構造のアーチや、鐘楼に据えられた自然主義と抽象主義の混在する彫刻などで、大胆な建築様式を誇っている。」
とのことです。

ガウディが生前に実現出来たのは「地下聖堂」とか「生誕のファサード」というここから見える正面の部分などだけ。
ここは「贖罪教会」なので、作業の財政はすべて喜捨に頼っていたのだと・・・。
だから別々の箇所を同時に建設することが出来なかったんだそうですが、1990年代以降はバルセロナ観光の流れと作品の評価の高まりで財政状況が好転。
完成まで300年はかかると予想されていた工事が、急増した入場料収入などに支えられて急速に進み、最近の発表ではガウディ没後100周年目の2026年に完成するとされています。

もちろん建設開始から長い年月がたっているために、建築と並行して修復もすでに行われているそうです。
2005年には建設途中ですが、「生誕のファサード」の部分がアントニ・ガウディの作品群としてユネスコの世界遺産に登録されています。

もう僕らは「なかなか完成しない大建造物」をつい「サグラダ・ファミリアみたい」と言ってしまいますが、実際僕も先月のパタヤ旅行の時の「The Sanctuary of Truth」をそう表現しましたが、いやいや・・・ここ、本物の「サグラダ・ファミリア」は別格です。

これが「生誕のファサード」、日が昇る東側にあります。
前述のように3つのファサードのうち、唯一ガウディの生前に完成したものです。

イエス誕生の喜びを表したもので、聖母マリアの受胎告知やエジプトへの逃避など、イエスの幼少時期の出来事が表現されているんだそうです。
この辺りは、有名な日本人彫刻家の外尾氏によって修復された部分だったはずです。
左右の柱の下に亀がいましたが、雄雌なのでしょうか、それぞれ形が違っていました。
あ、そうそう・・・この側から写真を撮ると、この時間は逆光がずごかったです。
それから入場料は12ユーロ、僕らはツアーなので料金は込み、団体入口から「待たず」に入場出来、これだけは本当に時間の節約になりました。
見どころはありすぎるほどほど沢山あるのですが、それらは専門のサイトやブログにお任せして、今度は日が沈む西側にある「受難のファサード」も見てみましょうか。

ここは短く言えば「全人類の罪を背負って磔にされたキリストの苦しみ」を表現しているんだそうです。
ガウディはその「キリストの苦しみ」を装飾を排すことで表現したかったとガイドは言っていました。

それにしても東側の「生誕のファサード」とは対極にあるようなこの直線的な彫刻・・・僕には少し違和感があるというか・・・ここは「世界遺産」にならなかったのも分かるような・・・。
壁の中に埋まっているこれは?

このパズルのようなものはいわゆる「魔方陣」の一種で、どこを足しても33になります。
キリストの受難の年齢を表しているんだそうですよ。
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では、今度は内部を見てみましょうか。

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