延々と書いている名古屋飯シリーズ、もう少しお付き合いください。
今日は匂いにつられた話。
これです、この換気扇からの排煙の匂いに、です。
ここから道路に向けてもくもく出てくる蒲焼の匂いに負けちゃったんです。
場所は例によって僕のベース「ヒルトン名古屋」から歩いて4~5分という近所、ここを昼時通るといつも大変な行列が出来ている鰻と天麩羅の「イチビキ」という店。
鰻屋というと一般に年配者が多いイメージですが、名古屋では前に行った数軒でも老若男女うまく混じっていてファミリーでの来店も・・・。
そんな中で店に並ぶ人の年齢層が更に若いのが、この店です。
店はバス停の前と便利ですが、店構えは古く、実際中はどう見ても昭和初期。
そんな店がどうして若い人に人気?
前から一度試してみたかったのですが、行列がすごかったり、閉まっていたり、僕に時間がなかったり・・・。
某日の昼過ぎ(午後1時半ごろ)ここを通りかかると、いつもの煙に交じって良い匂いが僕の食欲を刺激します。
この時は店の前で待つ人無し、店内もテーブルが開いてそうなので、時間を気にしつつも店の中に。
40席くらいはある店内は、ほぼ満席。
それを店頭で鰻をさばくご主人(?)と、女性3人で切り盛りしています。
かなり忙しそうですが、女性陣は良く動き、サービスは感じ悪くありません。
最近は天麩羅はやっていないそうで、鰻一本、この鰻の値段高騰の時に、これだけお客さんが入っているのは、関東ではあまり考えられないことです。
特上丼は売り切れ、上丼は2850円、うな丼2350円、うなぎまぶし(ひつまぶし)3400円。
何にしよう・・・。
ここは名古屋だし、やはりこれでしょう、ひつまぶし。
この店では「うなぎまぶし」と呼ばれています。
「ひつまぶし」は「あつた蓬莱軒」が商標登録済み、ただし登録した1987年以前から「ひつまぶし」を売っていた店はその例外なんだとか・・・。
ということは、この「イチビキ」はそれ以降にこのメニューを始めたということですね。
まず驚くのは重い丼、小さめですがとにかく深い、ご飯もたっぷり入っているようですが、鰻の蒲焼は何と三重に乗っています。
その鰻は関東風のふわふわ感とは違う、どちらかというと少し噛みごたえも残した肉厚に感じるもの。
しかもこの店の特徴でしょうか、少し焼き過ぎかと思うような濃い焼き色の鰻です。
上品で洗練されたというタイプの鰻ではないですが、これはこれで美味しく焼けていると思います。
いつものように、一杯目は普通に食べて、二杯目は薬味と一緒に、そしてまだまだたっぷり残っているご飯と鰻で三杯目にお茶漬けを・・・。
若いお客さんが多いのはやはりこのヴォリューム感?
結局のところ、この店の鰻の特別感を見つけることは出来ませんでしたが、「ヒルトン名古屋」の近くで鰻をという時には、悪くない選択かと思いました。
(ただし、行列していない時)
これでひとまずこの名古屋シリーズもお休みとしますが、また名古屋で色々食べたら、続けるつもりです。
とりあえず今のところ台湾ラーメン、喫茶店のモーニング、天むすの記事だけは書きおいてあります。