先日は少しフライングでしたが、うちの奥さんの誕生日を「ピエール・ガニエール」で祝ったことを書きました。
今度は久しぶりに息子からのお誘い。
「9月X日はママの誕生日だったんじゃない?
遅くなっちゃったけど、飯、食いに行こうよ」
良いねえ、息子からのお誘い(笑)。
息子からの「奢り」なんて、親冥利に尽きます・・・と、思っていたら、結局は僕の財布からの出費でした(がっくり)。
彼が予約してくれたレストランは赤坂の「ロウリーズ・ザ・プライムリブ・トーキョー」、いかにも若者らしいセレクションです。
肉っ食いの若者にはハレの日用のとっておきの場所なのでしょう。
「絶対気に入ると思うよ、肉の量がすげぇんだ・・・」
僕らはラスベガスの店にも、この赤坂の店にも前に来たことがあるのは、彼には内緒です。
僕らは開店と同時の午後5時に入りましたが、もうすでにかなりな客席の埋まり具合。
午後の7時にはほとんど満席という盛況振りでした。
300席以上はあるというのに・・・この店、とにかく流行っています。
アメリカに4店舗しかないのに、アジアにはもう5店舗。
この店のアジア戦略は大成功のようです。
英国の伝統的なメイド服を着た女性の、フレンドリーなサービスもここの「売り」の一つ。
彼が予約しておいてくれたのは、いくつもあるこの店のメニューの中でも一番ポピュラーなもの。
まずはシュリンプとサーモンの前菜。
温かいパンもサーブされますが、僕、ここのパン、何となく好きです。
とても素朴なパンなのですが・・・。
次は、ウェイトレスが席で作ってくれるこの店名物の「スピニング・ボウル・サラダ」。
サラダ・ボウルを氷の上で高速で回転させながらドレッシングと和えるのです。
適度な冷たさもちょうど良く、そう言われればドレッシングと野菜の絡みも良く、単なるサラダ(レタス、ほうれん草、ビーツ、チェリートマト、卵、クルトンなど)がより美味しく感じられます。
クラム・チャウダー。
息子は「旨い」と言いますが、僕は何しろボストン帰りだもの・・・これは比べられません。
コクが違います。
そしていよいよメインのプライム・リブが1938年の創業以来のサービス・スタイルで登場です。
このシルバー・カートと言うか移動式キッチンの熱の保有力は抜群とか、ここから熟練したシェフが客の要望に合わせて(大きさ、焼き加減)プライムリブを切り分けてくれるのです。
新鮮で柔らかそうな肉塊からは肉汁がしたたり、牛肉の芳醇な香りが鼻をくすぐります。
切り出されたプライムリブの周りにはクリームド・スピナッチ、マッシュポテト、クリームド・コーン、ヨークシャー・プディングなどが並びます。
この大きさが標準の「ザ・ロウリー・カット」、大体300グラム弱はあるそうです。
いかがですか、このダイナミックさ。
肉好きの若者には何ともドカ~~~ンと来る一皿なんでしょう。
ここで出される肉はアメリカ農務省が指定する「プライムビーフ」のみ、その「プライムビーフ」は一匹の牛からとれる牛肉のわずか2%ほどとか、ある意味、究極の最高級牛肉を長年の経験で最高に焼き上げたものといえます。
奥さんは東京店だけにあるという一番小さいサイズの「ザ・トーキョー・カット」(180グラムくらい)を、息子は一番大きい「ザ・ダイアモンドジムブレーディ・カット」(500グラム)を頼むかと思いきや、僕と同じ「ザ・ロウリー・カット」を・・・。
息子には「意気地なし」と笑ってやりましたが、僕はその300グラムでも2/3くらいでギブアップ。
残したのを息子に食べてもらいました。
(イギリス風に薄切りにした「ザ・イングリッシュ・カット」もあります)
口が飽きると、付け合せに出てくる生ホースラディッシュやホースラディッシュ入りのサワークリームを付けて食べるとまた美味しくいただけます。
この後デザートのハーゲンダッツのアイスクリーム付きの「イングリッシュ・トライフル」とコーヒーで出て、コースは終了。
実に満腹感、満足感のあるこのコース、「ザ・ロウリー・カット」で7200円、「ザ・トーキョー・カット」で5500円ですから、それほど高くもありません。
デザートの時に、ウェイトレスに「ハッピーバースデイ」を歌われた時には、夫婦ともどもちょっと恥ずかしかったですが、息子の親切に感謝・・・やっぱりこの費用は僕が出しましょう(笑)。
息子もそれを期待していたらしく・・・(爆)。