秋のファイン・ダイニング、「ナリサワ」でランチ (1)

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食欲の秋、ま、僕は一年中食欲衰えませんが(笑)、一段と食が進む毎日なことは確かです。
そんな中、本当に親しい友人と青山でランチをしたので、そのレポートを・・・。
行ったのは創作フレンチの「ナリサワ」、昔の「レ・クレアション・ド・ナリサワ」です。
人通りの多い青山通りから丸見えの位置にあるのに、その重厚でいてモダンな外観の店の方まで入っていく勇気のある人はほんのわずか。
用のない人を寄せ付けないような、凛とした佇まいのレストランです。
もちろんちゃんと予約を入れてその時間にエントランスに近付くと、まるで自動ドアのようにドアが開けられ、シャツにエプロン姿という3★レストランらしからぬカジュアルな女性たちに温かく迎えられます。
店は10テーブル位の広さ、どのテーブルにも高い天井からライトがしっかり当たり、更にスタイリッシュかつ大きく取られた窓からも充分な外光が入って、昼間の店内は十分な明るさがあります。
それもエレガントな明るさです。
その日はウィークデイ、でもテーブルは満席、さすが人気のレストランです。
見たところ客の半分は日本人以外、特に多かったのは中華系の人達。
僕らの隣のテーブルの若いカップルは広東語を話していました。
ウェイターの対応は自然な英語、外国人対応もごくごく普通のことといったレストランです。
それもそのはず、このレストランは外国でも良く話題に上っていて、日本の3★レストランとしては「龍吟」と並んで最もよく知られた名前かもしれません。
シンガポールの「アンドレ」でもバンコクの「ガガン」でも、シェフは憧れにも似た目で「『ナリサワ』の料理は素晴らしい」とほめそやしていました(僕との個人的な会話)。
世界のレストラン・ランキングとして毎年話題になる「The S. Pellegrino world’s 50 Best Restaurants」でも超常連レストラン、2012年度は27位でした。
(26位が前回シンガポールで行った「イギーズ」、28位は「龍吟」)
テーブルへのエスコートはややカジュアルなもの、フォーマルさやスタイリッシュさより温かみのある接客を心掛けている感じ。
テーブルの上にはこのクリスタルの名入りプレートが・・・。
「ナリサワ」に来たぞぉ、「ナリサワ」で食うぞぉの気にさせてくれる最高のプレリュードです。
テーブルの上には不思議なものがあらかじめセッティング。
何、これ?
新種のキノコ?
観賞用?食べるの?

実はこれパン種、ちょうど良い具合に発酵させてあって、これをテーブル・サイドで熱した石釜に入れて・・・
そう、自家製のパンを作ってくれるパフォーマンスから僕らのランチは始まりました。
柚子の味のパン、それに栗の粉なども入れていました。
蓋をして12分でパンが焼きあがるとのこと、最初から驚きのパフォーマンス。
これから見ても、そしてカトラリーに箸まで並ぶところから見ても、ここはフレンチとはいっても普通のフレンチではない創作フレンチのレストラン。
いや、その表現だって正しくないですね。
まさに成澤由浩シェフの「ナリサワ・ワールド」全開の、フレンチと和食を股にかけた独特の世界が広がっているのです。
それも各所に驚きをちりばめた・・・。
これをどんなジャンルの料理と呼ぶのか、そんなことはどうでも良い、美味しい料理と美味しくない料理があるとすれば、絶対に美味しい料理が次々に運ばれてくるはずです。

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