冨貴豆

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うちの奥さんの実家のルーツは山形なので、彼女は子供の頃から山形の特産品やお土産に何かと囲まれていたようです。
だから彼女にとってはこの「冨貴豆」(ふうきまめ)、ごく普通のお菓子だったようですが、僕はそれまで「冨貴豆」なんてあまり意識したことはありませんでした。
でも食べてみるとこれが美味しい、最近は時々山形から送ってもらったりもしています。
今日のおやつに出た「冨貴豆」はうちの近所のスーパーでの「山形物産展」なる催し物場に出ていた、名もない(?)メーカーのもの。
彼女「久しぶりだから、買ってきちゃった」と。
でもたぶん、彼女自身がめちゃくちゃ食べたかっただけだと思います(笑)

「冨貴豆」の材料はグリーンピース、、この誕生秘話が実にユニークなんです。
時は明治時代末期のこと、当時床屋を生業としていた現在の冨貴豆の専門店「まめや」の初代は手作りお菓子が趣味だったそうです。
そのレパートリーの一つにあったのが、この「冨貴豆」。
もちろん当時は名前がついていません。
これがご近所でなかなかの評判になって、これに気を良くした先代が、本業の床屋をやめ、現在の「まめや」を創業することとなったらしいのです。
「冨貴(ふうき)豆」という名前の謂れですが、製造過程で豆(グリンピース)を蒸かす、ふく、ことから「ふき豆」というのが本来の意味と言われています。
それに縁起が良いという理由で充てたのが「冨」と「貴」だったのです。
それが、いつの頃からか人々に「ふうき豆」と呼ばれるようになり、現在の商品名になったとのことです。
材料はグリンピースと砂糖だけ、もっとも各店工夫の秘法があるようですが、なんとも素朴なお菓子です。
でも「冨貴豆」を食べる時よく見てみると、何と、グリンピースの皮がむいてあることに気がつくと思います。
そういう意味ではかなり手間暇がかかっているお菓子といえます。
一番有名なのは「山田屋」などでしょうが、小規模でもとても質の良い「冨貴豆」を作っている店もあります。
素朴なお菓子なんだけど、大地の緑と和菓子の技術がちょうど良くマッチした、「山形と言えば・・・」のお菓子です。で、今日のスーパーのは・・・高級品に比べると、煮崩れが多く、形が不揃い、いかにも大量生産品でしたが、味はまずまず、うちの奥さんもしばし山形情緒に浸れたようでした。
今晩当たり「晩菊」(ばんぎく)とか食卓に出たりして・・・(笑)

山形からの贈り物
今年のは、特に甘かったですよ~!さすがに佐藤錦です。味の濃厚さと甘さが違います。いつもいつもありがとうございます<米沢のYおばさま。感謝感謝です。山形といえば山形といえば、「豆仙坊」という「ふうき豆」の専門店も我が家のごひいき...
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