名古屋出張記 (1) 名古屋A’級・B級グルメ? 「木屋」

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名古屋・・・ここは日本第3位の都市だというのに、僕にとっては本当に縁遠い街でした。
今までほとんど行った記憶がありません。
ここで会議や会合があっても、「名古屋はマイルが貯まらないもの・・・」(笑)と、徹底して飛行機派の僕は、後輩にその出席を譲ったりして(押し付け?笑)、意図的に名古屋を避けていました。
今回1泊2日の研修会の講師を諸事情で引き受けざるを得なかったので、本当に久しぶりに新幹線に名古屋まで2時間弱乗リました。
で、僕の初「名古屋」の印象はというと
★東京と大阪の間にも「都市度」にかなりな差がありますが、大阪と名古屋の差も相当あるなという感じ
★人々が都会のわりに素朴というか、思った以上にどの人も親切
★地下鉄のアナウンスが全部ではないものの4カ国語で行われることにびっくり
などですかね(笑)。
ま、僕の「出張」ですから、なるべく弁当や定食や酒席をご遠慮して、「名古屋らしい」ものを食べてきたつもりです。
僕ら非「名古屋」人の思う「名古屋らしい」食べ物とは、手羽先、きしめん、エビフライ、ひつまぶし、あんかけスパ、天むす、台湾ラーメン、味噌カツ、喫茶店のモーニング・サービス・・・などです。
どうしても顔を出さなくちゃいけない夜の飲み会は、「風来坊」という有名店で手羽先が賞味出来るということで、自分では残りのいくつかにトライしてみました。
食べた順は不動ですが、まずは鰻屋さんから。

名古屋の一般的なガイドブックの鰻屋リストにはもっともっと有名な店(「あつた蓬莱軒」とか「いば昇」など)が並びますが、僕の知り合いはここがご贔屓だということでした。
「木屋」という店。
名古屋の「古き良き時代」の象徴、「名古屋市市政資料館」の前にあります。
赤レンガと白い花崗岩を組み合わせたネオバロックの外観はかなりのもの、僕には名古屋城よりこの市政資料館です(笑)。
鰻の匂いがもうもうと立ち込めるこの店のお隣の「山田屋」といううどん屋さんも、良い味出してますね。

「木屋」は江戸末期の創業とのこと、普通の鰻丼でも良いのですが、そこは名古屋に初めて行く関東人、どうしても「ひつまぶし」を選んでしまいます。
この店では「お」をつけて「おひつまぶし」と言います。
これは多分「あつた蓬莱軒」が1987年に商品名として「ひつまぶし」の登録商標をとったことで、他の店がおおっぴらに「ひつまぶし」と呼べなくなったということによるのでしょう。
値段は結構します。

で、この「ひつまぶし」という鰻料理、小ぶりなおひつに入れたご飯の上に細かく刻んだ鰻の蒲焼を乗せて出され、それを3つの違う食べ方で食べるというものです。
語源はきっと、ご飯を混ぜて食べることからでしょう。
また関西で鰻飯を意味する「まむし」という言葉から「ひつまむし」とも呼ばれていて、名古屋では両方の呼び名が通用するそうですが、一般的には「ひつまぶし」で、僕らは覚えています。

蒲焼は関西風の作り方で蒸さずにそのまま焼き上げられるため、よく焦げた皮は香ばしく脂ののった中の身だけがふんわりと柔らかくなっています。
僕らには少し焦げすぎな感じすらします。
でもそこが濃いめのタレを良く合い、刻んであるので、食べているうちにちょうど良く感じてしまいます。
食べ方ですが、物の本には
「ご飯の上に刻んだ鰻が載ったまま出されるので、これをしゃもじで『十』の形に切分ける。
その後、以下の3種類の食べ方を順番に行う。
最初はこれをそのまま茶碗に一杯取り、そのまま食べる。
次はおかわりの様に2杯目を取り、薬味(わさび・のり・みつば等)をのせて食べる。薬味は葱・山葵(わさび)・海苔が基本で、ウナギによく合う3種である。これらの味の変化を楽しみながら味わう。
3杯目は2杯目の様にしたものにお茶(煎茶)もしくはだし汁(店単位で異なる)をかけ、さっぱりとお茶漬けのように食べる。この食べ方は、質の落ちた鰻をおいしく食べるために考案されたと言われている。
最後は1~3のうち最も気に入った食べ方で食べる」
と。
そうですか・・・(笑)、ま、好きな食べ方で好きなように食べましょう。

わさびで食べてもとてもすっきりした食感でこれも美味しいですが、僕はやはり関東にはないお茶漬けでの食べ方が好きです。

この店のはお茶ではなくだし汁ですが、これがなんとも美味。
米の炊き方もお茶漬けにはちょうど良い加減だし、鰻の多少の油っぽさも適当に取れて、うん、これはなかなかのものですね。
鰻10回に1回は、この食べ方でも僕は全然OKです。
ご馳走様でした。

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