「トリアノンパレス・ヴェルサイユ」に到着したのが午後3時前。
ホテルの館内を少し見回った後は、ホテル隣に位置する「ヴェルサイユ宮殿」の見学に出かけます。
ただ「隣」とは言っても広大な敷地面積を誇るこの宮殿、見学用の入り口までは歩いて10~15分はかかります。
行き方は、ホテルを出てすぐ右の門番のいる入り口から直接庭園に入る方法もありますが(明日の朝はこれを試す予定です)、まずはお馴染みのこの並木道を通って、宮殿をぐるっと回る感じで、正面まで行ってみることにします。
天気は曇りから、また小雨が降り始めてきました。
本当に良く変わる天気です。
この時期の宮殿のオープンは朝の9時から午後5時半まで・・・でも、この閉園時間には注意です。
フランスの「閉園時間」とは、従業員が後片付けを終えて帰る時間、つまり実質的な閉園はもっとずっと早いということです。
5時では多分入れないかもしれません。
この「ヴェルサイユ宮殿」が混むのは午前10時頃から午後2時頃までと聞いているので、この夕方の時間の入場はとてもスムーズでした。
せっかく「ミュージアム・パス」を持っていったのに、全くの「並ばず」状態でした。
(有料だと入場料は15ユーロ、午後3時以降は安くなるとのことです)
「ヴェルサイユ宮殿」はこのところず~っと工事中、入り口は良く変わるそうです。
この時の個人旅行者用エントランスは「A」でした。
セキュリティー・チェックを抜けて進むと、もうこんな空間に・・・気分は一気に「ベルバラ」です(笑)・・・といっても、僕はあの漫画、ちゃんと読んだことも見たこともないのですが、何となくイメージで・・・(笑)。
再び館内に入ると、インフォメーション・デスクとオーディオ・ガイドの貸し出しコーナー。
もちろん日本語のもあり、お金は取られませんでした・・・入場料に含まれているようです。
有料だった時期もあったようなので、これは「得した」気分です(笑)。
この後、膨大過ぎる「ヴェルサイユ宮殿」の豪華絢爛な部屋と所蔵品が、これでもか・これでもかと出てきますが、はっきり言って、これをこうした写真で見ても何にもなりません(笑)。
まして僕の稚拙な写真では、余計です。
「百聞は一見にしかず」はまさにここのためにあるような、人生で一度は見てみておくべき場所なのだと思います。
入ってすぐにあるのが、1階(日本で言う「2階」)まで吹き抜けのチャペル。
床は今でも光輝くマーブル作りでした。
人影の少なくなった夕方の宮殿内は、幻想的にさえ感じるところもあります。
17世紀のフランス絵画オンパレードの後は、階段で上に上がります。
ここからは「サロン・・・」という部屋がずっと続きます。
もう詳しくは覚えていませんが、「・・・」は「ハーキュリー」、「ヴィーナス」、「マース」、「マーキュリー」、「アポロ」などだったと思います。
もうどれがどれでも良いですよね(笑)、ただただ口をあんぐり開けて、「こういう世界も本当にあったんだぁ」と・・・(笑)。
どの部屋も隅から隅までびっしりと「ヴェルサイユを見ぬ者は栄華というものを本当には知らない」というシャトーブリアンの言葉を証明しています。
天井画も一部の隙もありません。
上を向き過ぎて首が痛くなるほどです・・・本当です(笑)。
部屋によってテーマが違い、従ってカラーもムードも違いますが、どこもただただ絢爛豪華。
シャンデリアもすごいものばかりです。
で、「戦争の間」のところを曲がると・・・
いよいよこの「ヴェルサイユ宮殿」のハイライト、「鏡の回廊」(Galerie de glaces)に入ります。
これは回廊の真ん中から入る「王の寝室」。
で、これがほとんど誰もいない「鏡の回廊」です。
いつも人が溢れているので、こうした写真は以外に珍しいのではないでしょうか。
これは反対側の「平和の間」の方から撮ったもの、差し込む夕日が素晴らしいです。
こういう写真を撮るには、僕がこの部屋の朝一番の客になるか、一番最後の客になるかです。
僕は、この日はこの後者の方法を取ったのです。
最後の客の後ろからチームを組んだ警備員が見回り方々付いてきますが、彼らに「どうしても誰もいないこの部屋の写真を取りたいんです」と言って、ちょっと脇にどいてもらうのです(笑)。
彼らもこの位の我侭なら聞いてくれます。
いや~~っ、夕方入場の「ヴェルサイユ宮殿」も良いものですね(笑)。
最後の写真は、王妃の寝室。
お疲れ様でした。
すごいでしょ、ここ、やっぱり。
でもこんな「写真」じゃだめです、やはり一度は「生で」見たい世界遺産だと思いました。