これが最後のバリ? (15) 「カユプティ」で夕食

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「セントレジス・バリ・リゾート」での夕食は、この「カユプティ」で。
インドネシア語で「白木」という意味の通り、白でまとめた上品さの中にモダンなクールさも感じさせるオープンキッチンのレストラン、位置付けとしては「ファインダイニング」です。
(もちろんリゾートホテルなので、「ファインダイニング」とは言っても「スマートカジュアル」程度のアタイアで大丈夫です)

エントランスを入ってすぐはウェイティング・エリアとバー。
インテリアには、バリ情緒を深めるべく、バリの伝統的な「ワヤン・クリ」のモチーフも使われていました。
「ワヤン・クリ」とは、インドネシアのジャワ島やバリ島で行われる、人形を用いた伝統的な影絵芝居のこと。
ガムランをバックに繰り広げられる「ワヤン・クリ」は時間が短ければ、僕ら日本人でも退屈しないで見ることが出来る、バリの代表的な伝統芸能です。
席はアウトドアでもインドアでも好きなところを選べますが、僕には外は暗すぎ・湿気ありすぎなので、冷房の効いたインドアの席にしてもらいました。
メートル・ドテルは確かドイツ系の人、巧みな話術で人を和ませてくれます。
彼の差配の元、インドネシア人スタッフ達が無駄なく良く動きます。
テーブル・セッティングはまさにファインダイニングにふさわしいもの、ただメートル・ドテルもウェイター・ウェイトレスもきちんとはしていますが、「スーツにネクタイ」ではないややくだけた服装で、全体にリラックスした雰囲気を出すことに成功しています。
マンゴに少しだけリキュールを入れて作ってもらったメニューにないカクテル。
横長のスタイリッシュな皿に乗ったパンは最高に美味しく、強めの岩塩がいかにも「最近のレストラン」です。
僕のオーダーはフレンチでいう「ムニュ・デギュスタシオン」。
英語なら「テイスティング・メニュー」でしょうか。
もちろんこれはシェフがおまかせでコースの流れ、バランスなどを考えて提供するコース料理のこと、一皿の量が少なめで皿数が多いので、いろいろな物を少しづつ食べたい日本人(僕!)には有難いのです。
アミューズに続いては、まず蟹肉と何とスターフルーツのミルフィーユ仕立てから料理が始まります。

さっぱりしたシトラス風味のソースでさわやかなスタートです。
次は甘めのソースを塗った(たぶん蜂蜜)海老に焼き色を付けて、大葉の天麩羅を添えたものが、トウモロコシとタイムのカプチーノ・ソースの上に乗っています。
上品で繊細だけど、インパクトがちょっと弱い…そんな感じです。
3皿目は醤油のフレーヴァーも感じる鴨肉のカルパッチョ、
下にはリンゴ、セロリ、そしてフォアグラのサラダが敷かれていて、ソースはヴィネグレット・ソ-スです。

次は鮪のたたき、添えられたバターソテーしたアスパラガスの周りには、最近流行のワサビ・バルサミコ・ソースが・・・。
上に乗せられたイクラは、残念、これには合いません。
単なる彩りだけです。

シェフが最終チェックをしているところが見えるこの席は、僕、好きです。
メートル・ドテルに頼んでわざわざあまり上席とは考えられていないこの席に、あえて座ってみました。
このシェフはフィリピンの人だそうです。
メインはこのアンガス・ビーフ。
これは初めて(笑)心底旨いと思う一皿でした。
肉質といい、焼き方といい、付けわせのポテトやマッシュルームまで、すべてが僕の好みにぴったり。
特に美味しかったのはこのソース、エシャロット・ベースでしょうが、これが最高。
そういわれれば、ここ、どのソースもソースは良く出来ていた気がします(笑)。
あと材料も世界中から集めている感じで、高級品ばかり。
でもちょっとそれらを生かし切れていない感じもあって、バランスの悪い皿もありました。
この後はチーズ・ボードかスイーツ。

僕はチョコレート・スフレと、苺などのシロップ漬けの上にアイスクリームが乗っているものの方を選びました。
パティシエはフランス人のようです。
最後はコーヒーで締め。
あぁ、満腹です(笑)。
(料理名などは不明、僕が食べた感想でこれを書いているので、実際にはもっと違った複雑な料理・ソース・材料だったかもしれません、その辺はお許しを)
アウトドア部分から僕が食べていたインドア部分を見てみると・・・。
やはり僕にはこの部分での食事は暗すぎです。
食べ物の色が分からないのは苦手です。
僕の食べたコースは税金込みで130万ルピア(あえて日本円換算を書きません、笑)、バリ島ではとんでもない値段です。
少しオーヴァー・プライスな気がします。
ま、本当に感心するようなものはバリ島ではまだまだなのでしょうか。
中級の欧風料理では(特にフュージョン系)ある程度美味しいレストランも経験していますが・・・。

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