「Cantonese 燕Ken Takase」のランチ・コース2皿めは、うちの奥さんと僕、主に広東風季節の蒸し餃子三種で、同じでした。
どれもしっかりした味付けがなされているので、これ以上の調味料は不要。
茸など季節の野菜の具やスープの味も濃厚です。
次はスープ。
僕の方は金糸瓜と夏野菜入りのコーンスープ、燕の巣のコラーゲン添えです。
金糸瓜とはソウメンカボチャ、最近はすっかりポピュラーになりましたね。
コーンがすごく甘く、金糸瓜とやや硬めのコーンなどのテクスチャーの違いも楽しい一品。
このシェフらしく、燕の巣でコラーゲン入れてきています。
ただビジュアル的にはどうでしょう、もう少し何とかなっても・・・。
奥さんの方は冬瓜と金糸瓜のチキンコラーゲン入りスープ、干し貝柱風味でした(写真省略)。
4皿めは広東三種野菜のバラエティというもので、これも夫婦共通。
一番左が涼菜の鴨塩漬卵風味です。
真ん中の黒く見えるものはアマランサス(?菜)のガーリック炒め。
アマランサスもキヌアなどと並んで、最近はやりの食材。
いわゆる擬似雑穀で、そのタンパク質は精白米の約2倍。雑穀の中でもタンパク質の多い蕎麦をも上回っていて、質的にもとても優れています。
カルシウムは精白米の25倍、脂質は5.6倍、鉄分は50倍と、ヒエ、キビ、アワなどに較べてもはるかに多く、その他、繊維、リン、カリウムなども多い、本当に栄養価の高い食品なんです。
右のは節瓜の干し貝柱ソース。
節瓜は香港では良く見ますよね、旬は冬だったかな、毛瓜って言われているあれです。
どれも中華の野菜料理って感じ、僕は真ん中のアマランサスの炒めが好きかな・・・。
僕の方のメインは車海老のマンゴマヨネーズソース、卵黄抜きのヘルシースタイル、リーフサラダ添えです。
これは「SENSE」時代からあったはず、シェフのスペシャリティ?
海老の質は文句なく、マンゴが香るマヨネーズソースも悪くないのですが、僕はこれは卵黄入り普通のマヨネーズソースのコクの方に分があるのでは、なんて思っちゃいました。
少し捻った新感覚のヘルシー&クリエイティブ中華としては成功なんでしょうが・・・。
奥さんの方のメインは豚ロース肉と夏野菜炒め、オリジナルVXO醤とともにです。
ソースの手作りはさすがですね。
僕にはややヴォリューム不足に見えたメインでしたが・・・。
次の麺は黄ニラ、もやしと大豆ミートの細切り炒め入り香港細麺スープヌードル。
これは本当に香港の味、スープも最後まで飲み干したいくらいでした。
奥さんの方は炒飯。
香り大豆と香港漬け菜、アマランサス入りの野菜炒飯というもので、揚げた大豆などテクスチャーも面白く、僕も味見させてもらいましたが、悪くなかったです。
具が野菜ばかりなのに、肉なしを感じさせないところが、さすがヘルシー中華。
そして最後のデザートは冷製のスイカの再構築といった感じのものでした。
レモンゼリー入りスイカのピューレ、バジルシードのコラーゲンとミントの香りというのが正式な名前のよう・・・。
スイカのピューレの上にプラセンタ入りのジュレ、そしてバジルシード。
周りのスイカの皮にあたるところはキウイとバジルのソースだったと思います。
さあ、この7品のコース、どう総括しましょうか。
一捻りした新感覚の広東料理、医食同源をテーマにヘルシーでいて美味しい、そして見ても美しい中華料理として評価は出来ますが、どうしても「SENSE」時代より値段分やや贅が尽くされていない感じ。
僕的にはやや不完全燃焼なランチコースでした。
もちろんどれも水準以上の美味しさではあると思うのですが・・・、歯切れの悪い表現ですみません。