ファーストクラスでジャカルタ弾丸 (11) 「カフェバタビア」で一息

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ジャカルタのコタ地区にある「ファタヒラ広場」は、本来なら昼間来るべきところだったのでしょう。
周囲を囲むオランダ統治時代の歴史的建築の多くが今は博物館などになっています。
その代表である「ジャカルタ歴史博物館」の建物前で、僕はテレビ中継もされているビューティーコンテストを生で見た後は、この広場一の人気スポット「カフェバタビア」に移動です。

これが夜の「カフェ・バタビア」。
全体がライトアップでもされていればもっとその美しい外観も浮き立つでしょうに・・・。
こういうところはまだジャカルタは商売っ気がありません。
前述の「ジャカルタ歴史博物館」が1707年から1710年までバタビアの市庁舎として利用された歴史ある建物なのに対し、こちら「カフェバタビア」は1805年に建設が開始されたというこれまた200年以上もたった由緒あるコロニアル様式の建物です。

オランダ東インド会社のアドミニストレーション・オフィスとして使用されていたこの歴史的建造物を、1990年にフランス人がギャラリーとして買収、その後1991年に現オーナーであるオーストラリア人の手に渡り1993年に「カフェバタビア」(Cafe Batavia)としてオープンした・・・という経緯を持ちます。

2階建てすべてがカフェ・レストラン&バーで、そのノスタルジックな雰囲気はため息ものです。
これは僕の写真では本当に伝えきれません。

時々はこのステージでライブ演奏もあるそうですが、僕の時は古いアメリカン・ポップスや軽いジャズが流れているのみ、それでも人々のさんざめき、食器の触れ合う音、そして何よりこの雰囲気と、古木良き時代へのノスタルジアが否が応にも高まります。

2階に上がる階段。

インドネシアの著名人から誰もが知っているフランク・シナトラやマリリン・モンローの写真などおびただしい数の写真が飾られています。
逆にこれだけ並ぶと、これも本当に良い感じ。
この写真の陳列はトイレまで続いています。
1階・2階とも土曜日の夜とあってこの日はほぼ満席、僕のようにちょっと飲み物だけという人より、しっかりここで食事をしようという人たちが多そうです。
観光客だけではなく、ジモティーも多く、それもかなり裕福そうな人達ばかり、テーブルの上にはシャンパングラスが並んでたりもします。
外界とは一線を画した場所です。

良く磨きこまれた年季の入ったバーカウンターの曲線、重そうなカーテンのドレープの具合、一人飲んでいる化粧の濃い女性のプロっぽさ(笑)、すべてが嘘みたいにノスタルジックです。

開放感を演出する高い天井にオランダ様式の細長い窓、ふんだんに使われたチーク材、中世バタビアの上流階級の豪奢な生活が偲ばれるインテリアにはまさに脱帽。
昼の方がディテールがよく分かるかもしれませんが、このムード、やはりここは夜でしょう。
店員たちは英語OK、中には「ニホンジンですか?」と日本語でしゃべり掛けてくる若い男性も・・・。
何でもアニメが好きで、独学で日本語を覚えたんだとか。
ドリンクもフードもジャカルタの市中価格の数倍、ほぼホテル内価格と同じです。
料理はクラシカルな西洋料理が多くメニューに載っていました。
このコーナーのシートが多分ベスト・シート。

そこは空きそうもなかったので、その隣の4人掛けの窓際席に・・・。
「そこは4人掛けなので・・・」と渋るウェイトレスに少しチップを渡すとと、はっと目が覚めたように笑顔になり(笑)、すぐに僕1人でもその席を用意してくれました。

まだまだ続いている「ジャカルタ歴史博物館」前のビューティーコンテストを窓越しに見ながら、ドリンクを注文。
僕はただ喉を潤したいだけ、夕食にはこの後別の店に行くので・・・。
「バタビア・パンチ」というモクテルで72000ルピアくらいでした。
帰る時は、周囲のあまりの混雑に、どこでタクシーを拾えば良いかなどをウェイターに聞いておきます。

     http://www.cafebatavia.com/

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