マンダリンオリエンタルホテル・バンコク (2) ノエルカワード・スイート

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日本人スタッフに丁重に案内された僕の部屋は、イギリスの戯曲家「ノエル・カワード」の名前の付いたスイート。
「マンダリンオリエンタルホテル・バンコク」の予約上の部屋カテゴリーでは「Heritage Author’s Suite」というもので、同タイプの部屋はホテルに全部で3部屋。
後の2部屋はお向かいの「ジェームス・ミッチナー」の部屋、そしてもう一つが「サヨナライツカ」の舞台となった「サマセット・モーム」の部屋ということです。

ここの「プアンマーライ」(花輪)は豪華なもの、楚々とした匂いも良く、とても贅沢な気分になれます。
でも本当に「豪華な気分」になれるのは、この客室です。
まさにコロニアル・シックの極致!
それも例えばシンガポールの「ラッフルズ」のような徹底して陽性な熱帯コロニアルとは違って、まるでタイ・シルクが光の当たり方で微妙に違う色合いを見せるように、少し影のあるコロニアル・スタイルとでも言ったら良いのか・・・。

これを機に「ノエル・カワード」で少し調べてみたのですが、彼の書くウィットやエスプリの効いたコメディの裏に隠された彼の陰鬱のあるキャラクターと何か一致するような、そんな感じも受ける部屋でした。
(考え過ぎ?妄想し過ぎ?笑)
どこかの安ホテルとは違って(笑)、置かれているものが「見た目」だけではなく、坐ってみたら最高に気持ちの良いソファとクッションというように、デザインと機能性が優雅な形で結実したもののオンパレードというのも、さすがです。

シャンパンが部屋に置かれていたことは何回もありましたが、紅いバラが添えられているのは初めてです。

日本人スタッフが下がると、ベルボーイが荷物を恭しく、そして今度はいかにも老練という言葉がぴったりのバトラーが現れます。
「誇りを持って仕事をしている」と「腰が低い」の両立。
その後の彼の仕事ぶりを見ていると、バトラーとは斯くあるべき、もう完璧と言わざるを得ないものでした。
バトラーの中でも肩書きの付いた超ベテランが、このウィングには配されているようです。
彼がすかさず持ってきてくれるレモングラスのドリンクも・・・

チョコレートも本当に美味しい上質なものでした。

高い天井、ノスタルジックなシーリング・ファン、隅から隅まで清掃されつくした「白」基調の部屋、どの備品を少し動かしても調和が崩れそうな計算されつくした調度品・・・。

ビジネス対応も十分で、すべては完璧な状態で、「ノエル・カワード」時代のアンティーク机の上に乗っています。
良くリストアされたデスクです。
(上の写真の右のドアで奥のベッドルームに入れます)
デスクを真上から見たところ。
「ノエル・カワード」と刻まれた木製の大きなキーが、「いかにも」です。
ちなみにここのドアはオートロックではありません。
部屋に入っても、きちんとまた内鍵をかける必要があります。
ミニバー。

もちろんここではすべてバトラーにやってもらうので、普通のホテルにあるような電気ポットとかは一切ありません。
ティーバッグとかインスタントコーヒーなんてのにも無縁です。
ただ頼めば、彼らは何でもしてくれて、ポットでも何でも部屋に置いてくれます。
これはルームサービス・メニューやブローシャー類。
重厚すぎるほど重厚な箱入りです。
天井高は3メートルはゆうにあるでしょうか。
カーテンのドレープも優雅。
レースのレーテンを開けると・・・
コロニアル・ホワイトの窓枠に緑が実に良く合います。href=”https://shackinbaby.com/wp-content/uploads/2019/03/blog_import_5bee456cd38b9.jpg” target=”_blank”>
緑の向こうにはチャプラヤ川の川面がきらきら、渡し船が頻雑に離発着しています。
いや~、素晴らしい景色です。
二重窓をすべて開け放つと、外の熱気と、かすかな人のざわめきが流れ込んできます。
この部屋には窓は2面。

フルーツプレートも美しすぎです。
(この写真が、これからしばらくこのブログのテーマ写真になります)
部屋は100平米位の広さと聞いていたのに、このリヴィングルーム、広からず狭からずで、実に良い具合で落ち着けます。

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