僕と友人の銀座ディナーは友人のリクエストで、最近店がどんどん増えている「俺のフレンチ」などの「俺の・・・」シリーズの店。
彼が泊まる「三井ガーデンホテル銀座プレミア」の周囲には「俺の・・・」レストランが一杯、本当にひしめいてる感じすらあります。
「俺のフレンチ」を筆頭に「俺のイタリアン」、「俺のスパニッシュ」、「俺の焼き鳥」、「俺の割烹」、「俺のだし」(おでん、そば)、「俺の焼肉」、「俺の揚子江」(中華)・・・。
どこも超低価格で一流レストランの味を宣伝していて、狭い店内に詰め込まれるにもかかわらず、若い人を中心に、行列必至の店ばかり。
僕もこの店々には興味はあったのですがまだ未体験、友人のリクエストとあって、ホテルから一番近そうな、そして「俺の・・・」の第1号店、「俺のフレンチ銀座本店」に状況を聞きに電話してみました。
すると、今は(リニューアル?)以前のような立ち食い、そして先着順に着席(つまり行列)ではなく、全席着席で15:30のオープンから22:30のラストオーダーまで店に並んでも良いが、予約も出来るとのこと。
つまり月~金(1時間50分制) は①15:30 ②16:00 ③17:30 ④18:00 ⑤19:30 ⑥20:00 ⑦21:30 、土・日・祝(1時間50分制) は①15:30 ②17:30 ③19:30 ④21:30の予約が受付可能といわれました。
なので、僕らは友人が軽く飲んでから行きたいということだったので、最終の21:30を電話予約しました。
その時間に店に着くと、そんな時間でも店頭の椅子には10人くらいの人が席を待っていました。
僕らはスムーズにすぐに入店出来ましたが、ちょうど入れ替えの時間のようで、店頭に並んでいる人も次々と入店にはなっていました。
客層は予想通り若く、外国人もかなり多かったです。
店は1階と2階があり、僕らは1階、キッチンの前だったので、調理の様子などかなり良く見ることが出来ました。
狭いスペースに小さなテーブルがいくつも並び、かなりキツキツ。
大柄な外国人グループなどはちょっと大変そうです。
その間をウェイターが縦横無尽に動き回りますから、軽くぶつかったりも時々あります。
店内はさすがに繁盛&混雑店、ウェイターたちの動きには無駄がなく、目配りも良く、システマチックに効率良く対応していきます。
メニューの説明も聞けば色々教えてくれます。
その説明に淀みはないですが、一流店のメートル・ドテルなどとは違い、この店のメニューに限っての説明で、フレンチ全体の知識にたってのコース作成へのサジェスチョンなどというレベルではありません。
ここは全体に1品の量が多めということでしたが、前菜、メイン、パン、デザートで僕らにはちょうど良い感じ。
アミューズは黒オリーブ、牛肉、チーズのピンチョスが出てきました。
で、これが僕が選んだ「蝦夷あわびのジュレと桃のスープ」(1280円)という前菜。
3層になっていて、冷たい桃のスープも夏らしいですが、中間層に少し入っているエストラゴンも効いて、美味しく食べられましたよ。
鮑もかなりたくさん入っています。
こういう高級食材が手軽な値段でお腹一杯食べられるというこの店のコンセプトは、時代にぴったり合った素晴らしさ、そして先見の明がありますね。
パン2種(ミルクパン&米粉パン)は300円、これは少し他に比べて高いかな。
焼きたて熱々を持ってきましたが、僕のところからは既製のパンに霧吹きで水分をシュッシュと吹きかけ、オーブンにちょっと入れて温め直して出しているのが良く見えました。
メインにはこの店の名物という「牛フィレ肉とフォワグラのソテー・黒トリュフソース”ロッシーニ”」(2980円)をオーダー。
とてもオースドックスな作りの皿で、トリュフ香るソースも良いし、肉やフォアグラの量、付けあわせのトリュフのコロッケも良く出来ていますし、これをこの値段で出すというのはすごいことだと思います。
省力化出来るところは徹底してそうしてるのでしょうが、味的には質を落とさないという姿勢に、皆さん惹かれるんでしょう。
で、僕の評価。
思ったより「どれも美味しく出来ていてこの値段」というのはやはりある一定の層には受ける要素が一杯かと。
でも僕はこうした料理を食べるなら、味的にはこれを超えた繊細さ、独創性のあるものを、雰囲気的にはきちんと座ってゆとりある状態で、食べたいです。
ということで、僕の場合「次も来よう」という強烈な印象は残りませんでした。
逆に友人は大満足、「さすが東京だ、俺の街にもこういう店出来たら良いのに」なんて言ってましたけど。