初めて熊本に行ったのだから熊本らしい食事もしたい・・・お昼はそれがかないませんでしたが、さすがに全国から熊本に来る講演者に慣れている主催者側、夕方から会場のすぐ近くの熊本城と、これも歩いてすぐのところにある馬肉料理の店を案内してくれました。
内心「ヤッタ~~」と大喜び、仕事とご当地グルメを同等くらいに考えている僕には(笑)、最高の接待でした。
馬肉、皆様はいかがですか?
アメリカではまず食べないですよね。
(ヨーロッパでは少しは食べると思います)
でも、熊本県、長野県の伊那地方、福島県会津地方、青森県の南部地方、このあたりで郷土料理として出されている馬刺しや桜鍋用の生鮮肉は今ではほとんど北米産らしいのです。
そんな中でこの店は自家牧場の肉を使っていてとても新鮮、馬肉を色々なスタイルで食べさせてくれる創作馬肉料理の店として、熊本でとても有名な店なのだそうです。
確かに入り口からしておしゃれ、郷土料理というより「創作」料理って感じですね(笑)。
店内にはカウンター、少人数用の席、個室風な席といろいろなタイプの席が用意されていますが、どこも満員。
予約必至な店のようです。
若い店員さんたちの愛想も良く、良く訓練された接客が嬉しいです。
料理にはすべてに馬肉が使われているそうで、まずは菜の花とツワブキの和え物から。
肉はさっぱりしていて、何の臭みも無く、僕にはとても馬肉とは思えないほどです。
で、馬料理と言えば、新鮮さを売る店なら何と言ってもレバーでしょうということで・・・。
確かに新鮮さ100%、こりこり感も適度にあって、風味付けの塩やオリーブ油とも相性最高です。
これは本当に美味しかったですね。
次は馬肉4種類。
それぞれ部位の違う肉を、九州風の甘い溜り醤油でいただきます。
どこも「馬ってこんなに美味しいの?」的な感想必至の舌触り、そして味です。
この後は前菜3種盛り。
すべて馬肉が素材、まさに「創作」しています。
お吸い物まで馬肉入りです。
揚げ物はウルイを馬肉で巻いたもの。
ウルイは抗酸化作用のある山菜で、ほろっとした苦味が美味しく、これと馬肉を組み合わせるとは・・・。
今度は馬肉のシチュー。
これは美味しかったです。
もちろんシチューのソースが丁寧に作られているということもあるのでしょうが、この何とも柔らかく煮込まれた馬肉は最高に近い出来です。
メインはステーキ。
やや脂分が少ない感じのする馬肉を、和風+バルサミコ酢+バター風味でうまく仕上げています。
そして締めは馬肉の握り。
これも言うこと無し。
馬肉には甘めの溜り醤油が本当に良く合います。
あ~~ぁ、どれも美味しかった・・・この店、僕のような馬肉ビギナーにはうってつけですね。
馬肉というものへの偏見を捨てさせてくれますし、それどころかとても美味しい、また食べたい、そういう気持ちにさせてくれる、これは人気の程の分かるお店です。
次回はもっと「郷土料理」した馬肉にトライすべきでしょうが、もう一度この店でも良いかな、なんても思っちゃいました。
ご馳走様でした。
良い店を教えてもらったものです。