今回の僕の旅行のハイライト(でもないか・・・)、アジアのナンバーワン・レストランにも選ばれたことのある(今年のトップは同じバンコクにあるフュージョン・インド料理の「ガガン」でした)「ナーム」でディナーです。
サトーン通りにある「メトロポリタン・バンコク」の1階に居を構える高級タイ料理店。
でもシェフはオーストラリア人。
メートルドテルもオーストラリア人で、客の半数以上がファラン(西洋系外国人)、あとはお洒落系タイのハイソ・ピープルといったレストランです。
予約は取りにくいレストランなので、ましてこの日は週末、だいぶ前からウェブで予約を入れておきました。
そのせいか、僕が案内された席は僕の事前のリクエスト通り、アウトドア席の真ん中、プールというか池に面した最上の席でした。
で、でも、やはりこの時期夜になってもアウトドア席は蒸し暑い・・・。
それに僕の両側がややパーティー状態でうるさい。
僕の我儘で、インドア席に移してくれないかとお願してみます。
すると言ってみるものです。
親切なメートルドテルが「ここなら窓越しに池も見えますし、奥の方の(外の見えない)席より良いでしょう」と窓際の席を・・・。
数席を除いて完全満席のレストランで、よくこの席を確保してくれたものです。
感謝<オーストラリア人メートルドテル。
僕はこの店は2度目、ディナーは初めてです。
店内は通常のファイン・レストランより暗く、テーブルの中央のみにスポットライトが当たるようになっています。
周囲のテーブルではワインやシャンパンが抜かれ、来ているお客もハイ・クラスそう。
僕のドリンクは「ミントメロー」というモクテル(210バーツ)。
ミント、ライム、ライチーのジュースでこれは美味しい、こういう食前の飲み物の美味しい店は絶対料理も美味しいはずです。
メニューにはかなりの料理が並んでいますが、なかなか選びきれません。
http://www.comohotels.com/metropolitanbangkok/sites/default/files/pdf/Menus/nahm27s_menu_as_of__1.4.2015.pdf
メートルドテルが親切にメニュー選びを手伝ってくれ、一人でもいろいろな料理を食べたいという僕の希望に、「セット・メニュー」はいかがですか?と勧めてくれます。
普通は分かりやすいところに書いてあるはずの「セットメニュー」が、この店は少しわかりずらいところに書いてあります。
コースの料理名も書いてなく、こうあります。
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the set menu is based on the a la carte menu in order to offer as wide a range of dishes as possible.
it comprises of the selection of canapes, a choice of one dish from each section of the main courses shared by the table, followed by dessert. the portion sizes are determined by the number of people ordering the set menu.
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nahm set menu per person
B2300++
なるほど、そういうシステム?
メートルドテルに聞くと一人でも充分対応可能と・・・。
じゃ、それにしましょう。
しかし2300バーツ++とは良い値段です。
ただここの料理、一皿は600バーツくらいするものが多いので、少量づつコースになって2300バーツ++なら、僕のような一人客で、それでいていろいろ食べたい人間には最適です。
メートルドテルは良い選択をさせてくれました。
なおこの店はテーブルクロス無しのレストランでした。
まずはアミューズ。
一口サイズなのに、これは複雑な味。
ポーク、チキン、海老、パイナップル、生姜、そしていかにも西洋風な出汁の取り方なのに、大蒜、パクチーなどと口の中で一体となると、これはタイだぁ、僕はタイ料理を食べるんだぁ!の気分に一気に陥れてくれます。
旨いです、美味しい。
タイ料理の持つある種野卑というかワイルドなところは全くなく、他の料理にも言えることですが、外国人が(オーストラリア人シェフ)考えるタイ料理といった風情で、西洋的に考えても洗練された料理になっている気がします。
カナッペは4種盛り。
左から時計回りに、牡蠣のサテ、カオタンナータンの上に蟹肉、ミエンカムにはポークやロブスター、薄いクレープ生地の中に海老とチキン。
書かれたメニューがあるわけではないので、これは正式な料理名ではありません。
僕の記憶だけで書いています。
はっきりいって、全部美味しい。
すべて細部にまで神経が届いた作りで、カオタンナータンはサクサク、クレープはパリパリ、ミエンカムのチャップルーは柔らかく新鮮、テクスチャーも良く考えられた盛り合わせでした。
辛さもものによってはかなり辛いものもありますが、パクチーの量や辛さなど、最初に申し出ておけば、すべて調節してくれます。
次いでメインとなるものが4皿運ばれてきます。
超クリーミーなチキン・カレー。
一番西洋風な感じを受けました。
ココナツと焦し葱、大蒜、そして西洋風な出汁の取り方で、これまた文句なしの旨さ。
でも果たして、タイ人はこの味をどう考えるんでしょう。
純粋なタイ料理じゃなくて、タイ風のフージョン料理?
ビーフと野菜の炒め物。
これはビーフの質が良過ぎ、チャコール・グリルの風味もしっかり残っていて、これも旨かったぁ。
4皿めはタイ風のサラダ。
これまた文句なし、グリーン・マンゴ、又焼、カリカリにしたエシャロット・・・。
濃いめの味付けもなんのその、日本で白ご飯と食べたって食がどんどん進みそうなサラダでした。
この4皿でだいぶお腹が膨れたところに、まだ料理が運ばれてきます。
「レリッシュでございます」と2皿。
えっ、これがレリッシュ?
レリッシュって付け合せ、ピクルスって意味でしょう?
これは立派な料理2皿です。
スモークポークと甘味の少ないパイナップル、ハーブ類。
海老のクリーム煮?
海老が立派過ぎです。
これは辛さも充分。
本当にこれがレリッシュ?
メインが全部で6皿出てきた感じですね、これは。
ふぅ、これはとても全部は食べきれません。
でもまだまだ、デザートがこれに続くんですよ。
デザートはデザートメニューから好きなものを・・・。
僕はカオニアオ・ドリアンを選びました。
カオニアオ・マムアン(マンゴともち米のデザート)のドリアン・バージョン。
このドリアン、熟し具合が最高。
ココナツ・シロップの下に餅米が入っていました。
更にグリーンマンゴに、チリ入りの砂糖をかけたものも・・・。
タイでグリーンマンゴが出る時は塩を付けて食べる気がしますが、この組み合わせは初めて。
ピリッとくる砂糖も初めてで、これは甘くないグリーンマンゴに合いますね。
ちょっとびっくり。
そして最後にコーヒーか紅茶が出て、更にフレンチでいうミニャルディーズも出ます。
いや~~、どれも美味しかったですね。
さすが、人気の高い評判の店だけあります。
最近もっとフュージョンなタイ料理(たとえば「スラブア」)が流行ですが、やはりこのくらいタイ料理の伝統に根差した料理の方が安心できます。
でも伝統的なタイ料理を作るシェフからすれば「こんな作り方しない」といった料理も多いでしょう。
オーストラリア人シェフの考えるタイ料理at it’s bestといった皿が並び、僕はこれはこれで本当に満足しました。
サービスは混んでいるのにそれほど破綻はなく、特にメートルドテルは食後も「今日の料理はいかがでした?」と聞きに来たり、タクシーを待つためにホテルのドア前のソファに座っていると、更に挨拶に来るは・・・で、とても良い感じでした
約2時間でディナー終了。
バンコクの夜はまだまだこれからです。
この後は当然大人の時間で~~す(笑)。
タクシーの運転手に「チュアイ・パーパイ・スリウォン・タニヤ・ノイ・クラップ」。