El Bulli出身のシェフGaggan Anandがバンコクに開いたprogressive Indian cuisineの「GAGGAN」は、僕がここでレビューをした頃から評価がうなぎ上り、今やAsia’s 50 best restaurantsでトップ・レストランにまでなり、バンコクで一大レストラングループを築こうとするようにまでなっています。
http://www.theworlds50best.com/asia/en/
久しぶりに見た「GAGGAN」は以前より大きく、相当な大きさに拡張されていました。
その大きな窓からはどのテーブルにもゲストが一杯、本当にその人気ぶりが良く見てとれます。
この日僕が行くのはその向かいに建つ「GAGGAN」グループの新店、「GAA」です。
ここも4階建ての大きな建物、昼間見るとここ、何と黄色とピンクに塗られているんですよ。
ただしオープンはディナー・オンリー。
https://www.facebook.com/pg/gaabangkok/about/
席は1階から3階までいろいろなタイプの席があります。
僕はメールで事前に予約、2階の2人席に案内されました。
この近くのテーブルにいたタイ人グループにはタイ語→英語の翻訳でお世話になりました。
全員いかにも良家のお坊ちゃんで、全員英語に堪能、日本人にはとても興味があるようで食事の後「クラブにでもご一緒にいかがですか?」なんて誘われもしちゃいました。
もちろん丁寧にお断りしましたけど・・・。
印象的な壁のイラスト。
階段からは1階のキッチンが良く見えます。
沢山のシェフが忙しく働いている割には、とてもきれいな、とにかく良く片付いたキッチンでした。
基本のテーブルセッティング。
ここもテーブルクロス無しのタイプです。
料理は2コースのみで、8品の1800バーツ++と、12品で2400バーツ++。
(すごい値段ですね、街の1食の10~20倍はします)
もちろんワイン・ペアリングもあるのですが、ここにはジュース・ペアリングもあるのが、アルコールを飲まない僕には嬉しいところです。
ジュースは5品で70バーツ++、3品で500バーツ++。
どれも凝ったもので、苺と昆布茶、マンゴとかぼちゃとコブミカン、ローゼルとスパイス、グアバとミントとチリ、林檎とバジルが料理に合わせて、ワインクラスで供されます。
ウェイターやウェイトレスは基本英語OKですが、ディテールになるとちょっと説明しきれないところがあります。
そんな時隣のテーブルのタイ人の若者たちがきれいな英語で、テーブル越しに助けてくれたりまします。
まずは薄く紙状にしたキャベツ。
それにローストした胡椒とか何とゴーヤも合わさって、食感、味共今までに未体験の第1の皿でした。
続いては鶏のレバーを冷凍粉砕したものに、タイの龍眼が合わされています。
食べて行くうちにどんどん食感が変わり、最後にはいつものレバー・パテ様に・・・。
ここのシェフは「GAGGAN」でスーシェフをしていたGarima Arora女史です。
先日は「マンダリンオリエンタル東京」で開かれた「NOMA’S」のシェフとしても来日していたそうで、こうした科学的料理方法「 分子ガストロノミー」などを駆使した繊細かつ、クリエイティブな料理を得意としているよう。
「GAGGAN」がモダンな調理テクニックで、伝統的なインド料理に繊細なアレンジを加え、インド料理にスペインのタパスの要素やフレンチ、イタリアン、タイ、日本を融合させ、独創性に富んだフュージョン料理を提供しているのとほぼ同路線ですが、インド料理的要素はやや少なめです。
3皿めはコーン。
ヤングコーンがこうなって出てきます。
凝ってるし、コーンそのものも、コーンのソースも〇。
この何という組み合わせ、でもこれが美味しいんですよ・・・。
使われているegg fruitsというジャングルの奥で取れるというフルーツも見せてくれます。
日本語でいうとカニステル、アカテツ科アカテツ属の常緑高木の実で、大きく言うとスターアップルやサポジラと近い植物です。
下にはサクサクのビスケット、上にザリガニとエッグフルーツ、更にポメロがトッピング。
見た目だけじゃなくて、これまでの料理、どれも食べて美味しいものばかりです。
山羊のチーズで作った豆腐の上にパリパリに揚げた芥子菜(マスタードリーフ)が・・・。
バナナの花の団子、トマトやフェンネル、さやえんどうなどの味もしましたが、この皿だけは、その美味しさが良く分かりませんでした。
薄味過ぎたのか、僕には。
以下(17)に続きます。