「トリアノンパレス・ヴェルサイユ」のチェックインはスムーズ、レセプションの女性達は丁寧でフレンドリーですが、英語はそう流暢というほどでもない人も混じっていました。
コンシェルジェもそうです。
とても紳士・淑女のコンシェルジェ達で威厳もあって、知識も豊富、とても親切なのですが、ある女性コンシェルジェからは、もちろんお世辞でしょうが
「貴方はどうしてそんなに英語がお上手なんですか?日本の方でしょう?私の英語、全然上達しないんです」
とまで言われました。
たいした英語でもないのに・・・(笑)。
でも、そう言われると
「あぁ、フランス人も同じなんだ、日本人同様、外国語で悩んでる・・・」
なんて思っちゃうし、褒められて僕の気分も随分和らぎます(笑)。
ま、これ、彼らの「手」なんでしょうけどね(笑)。
高級ホテルの常で、レセプションの担当者が、部屋までの案内を担当します。
僕の部屋は3階、こんな豪華ホテルなのに、エレベーターは小さいです。
人、3人でキツキツな感じ。
きっとエレベーターのスペースだけは昔のままなんでしょう、デザインは充分「クラシック・タッチのコンテンポラリーさ」ですけれどね。
さぁ、部屋のドアが開きます。
(部屋の鍵はカード式です)
お~~っ、広い!
この日の朝チェックアウトした「パークハイアット・パリ・ヴァンドーム」が約30平米と狭い部屋だったので、この広さは嬉しいです。
60平米弱はあるでしょうか。
ポーランド人の美人レセプショニストが嫣然と微笑んで
「当ホテル自慢のヴェルサイユ宮殿の庭園に面したジュニア・スイートをご用意いたしました。
ご満足いただけますでしょうか?」
と。
「も、もちろんです」
と答えるしかないじゃないですか、こんなアップグレード(笑)。
ヨーロッパや中国のホテルによくあるように、ここでもドアの内側に、この部屋のタリフが表示されています。
それによると、この部屋の宿泊料金は900ユーロと・・・・。
高~~い!(笑)
(でも、このホテルの後、パリに戻って宿泊したホテルにはもっと驚くような価格が表示されていました。
何の意味があるんでしょうね、この価格)
僕の予約はヒルトンが1月にやっていた「January Sale」という「半額プラス朝食付き」のレートで何と207ユーロという安さ、オリジルのカテゴリーは「deluxe park view」でした。
このホテルのルームカテゴリーは、別館(パヴィリオン)の部屋になる「classic」、「classic garden view」と、この本館が利用出来る「deluxe garden view」、「deluxe park view」、そしてこの「Junior suite」になります。
(もちろん、もっと上級のスイートもありますよ)
僕がオリジナルの予約でも最低価格の部屋にしなかった理由は、別館は歴史的建造物ではない新設の館だということ、そして本館「deluxe」の部屋でも「park view」にしないと、ヴェルサイユ宮殿の庭の隣という立地が生かされない部屋になりそうだったからです。
ヒルトン系とは言っても、ここはウォルドルフ・アストリアのチェーン、他のヒルトンよりヒルトン・メンバーに対するアップグレードが渋いのです。
だから、もしアップグレードがなくても、「park view」だけは死守したかったという訳です(笑)。
で、結局アサインされたのはワンランク・アップグレードのこの「ジュニア・スイート」、オリジナルの部屋との価格差の大きいアップグレードなので、これで充分満足しなくてはいけませんし、今ヒルトンのウェブから明日のこの部屋のレートを見ると、599ユーロと出てきますから、207ユーロで朝食付きでここなら、事実、超「お得」レートということになります。
ウェブついでに、この部屋についてHPでは何と説明しているかというと
「Light streams in through the large windows of the Junior Suite, illuminating the entire space with a golden hue. Understated elegance and impeccable style beckon guests to unwind while gazing out at the exceptional view of the park of Chateau de Versailles.
Flat-screen television
High-speed Internet access
Two-line telephone with voicemail
Plush bathrobe and slippers
Chaise lounge
In-room movies
Daily newspaper delivery
Coffee maker
Mini bar
Air conditioning
View of the Parc de Versailles
57 square metres of space
Palace Building 」
だそうで、もちろんその通りでした。。
シャトー・ホテルのイメージとコンテンポラリティーを融合させた室内、アメリカのホテル・スタンダードも取り入れながら、どこも上質な素材で作られています。
でも、これは何でしょう。
箱だけで中には何も入っていません。
単なるインテリア?
後から「ゴードン・ラムゼイ特製」のお菓子詰め合わせ(マシュマロ、ゼリー、ヌガーなど)が届きましたから、そういうもの入れ?
どこもエレガントな作り。
机も大きく立派。
ステイショナリー類もしっかり作られたものばかりです。
窓を開けると、ベランダ。
椅子を置くほどの広さではありませんが、背の高い窓が部屋に与える開放感は、かなりなものがあります。
もちろんベランダからはヴェルサイユ宮殿の庭が・・・というよりマリー・アントワネットの離宮であったプチ・トリアン方向の緑が一面に広がります。
18世紀にルイ16世からマリーに送られたプチ・トリアン周辺は、彼女の田園趣味が伺えるエリアで、その頃から飼われている羊たちが、ゆったり草を食んでいます。
もう、この景色、最高です。
特に朝起きて窓を開けた時の、空気の匂いと目に焼きつく草木の緑色。
18世紀から時が止まったかのようなその景色は、本当に癒されます。
「park view」の部屋にして良かった・・・これは部屋の差額料金以上の価値は絶対ありますね。
バスルームも見てみましょう。
もちろん、このエリアは床暖房付き。
水周りは徹底的にリニューアルされたようで、新築のホテルと同じ機能を楽しむことが出来ます。
バス・アメニティーはモルトン・ブラウンでした。
ただ日本やアジアのホ高級テルのほうが細々した備品が沢山置いてありますね。
パリでは総じてそうした品揃えはシンプルです。
シャワー・ブースも完備。
バスルームの奥、トイレの方から入り口方向を見たところです。
スペースは十分取られています。
鏡貼りの大きなクローゼットを開けると・・・
ここはアメリカン・スタンダードな備品類が・・・電気ポットに、インスタントのコーヒーやお茶類、カップなども。
いちいちバトラーやルーム・サービスに頼むほどではないときに、役立ちます。
廊下に出てみると、廊下のあちこちにもミニ・シャンデリアが・・・。
いや~~、良いんじゃないですか?このホテル。
僕は気に入りました。
でも、ゆっくりしている暇はありません。
明日にも行く予定ですが、今日もヴェルサイユ宮殿に行ってみたいのです。