ホテルで自転車を借りて、夜になってもまだ明るいヘルシンキの街を探索し続けます。
前回は「マーケット広場」の「バルト海の乙女」像のところまで書きました。
そこからほんの1分もあれば、この緑豊かな並木道というか小さな細い公園の両側に一流ブランド店が立ち並ぶ「エスプラナーディ通り」、あるいは「エスプラナーディ公園」に入ります。
ヘルシンキでも1・2を争う目抜き通りですが、高いビルがあるわけでもなく、人出も適度で、そして何よりこの緑が何とも素晴らしい、本当に散歩をしたくなる道です。
ただ、この人気カフェ「カッペリ」(KAPPELI)の野外テラスのところだけは別です(笑)。
全く空きがなくびっしり入った客のさんざめきがひときわ賑やか。
ここはあのシベリウスも通ったという歴史のある店、店の中に入ると右側がレストラン、左側がカフェになっています。
食器は、フィンランド航空と同じで、すべてが「イッタラ」で統一されているとか・・・。
このエリアが賑やかなもう一つの理由に、この店のほぼ真前にある野外ステージからのライブ・ミュージックがあります。
これは夏恒例の「ESPAN LAVA」というイヴェントで、連日フィンランドの人気シンガーやバンドが出演しているものです。
この日のバンドはフィンランドの土着系ポップス、クルーナーの男性歌手に、面白い編成のバックが付きます。
少しポルカが入っている感じもあるスタイルでした。
ここの通りの向かいには、観光客には何かと便利な「ツーリスト・インフォメーション」が、夏は夜の8時まで開いています(週末は午後6時まで)。
インターネットも無料で使えます。
このエスプラナーディ通りには一流店が勢揃い、と書きました。
ということ、もちろん「イッタラ」のお店も・・・。
ここで、もう何度も出てくる「イッタラ」(IITTALA)社のおさらいをしておきましょう。
正確には「現代的な北欧デザインによるインテリアを専門とするフィンランドのデザイン企業」ということになると思いますが、日本ではまだまだ北欧のガラス器メーカーといったイメ-ジでしょう。
(詳しくはhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%83%E3%82%BF%E3%83%A9などを参照してください)
見れば必ず欲しくなるような、クールでモダン、でも実用に耐えるガラス製品が一杯、陶器の「アラビア」(ARABIA)社も今はイッタラ・グループです。
この辺はもうムーミン柄で一杯、ムーミン・ファンなら卒倒もの(笑)の品揃えです。
ここをもう少し西に進むと、フインランドを代表するスイーツ屋「FAZER」の直営店、「KARL FAZOR CAFE」が現れます。
店の中は甘~~い匂い、チョコレートも色々売られていますが、ここはカフェ。
ショーウィンドウの中には美味しそうなケーキが一杯、セルフサービスで値段も手ごろ、男も女も老いも若きも皆にこにこしながら行列に並んでいます。
(ところでこの「FAZOR」はフィンランド語で何と発音するのでしょう、帰ってからネットで調べてみましたが、すべてこの「FAZOR」という表記ばかりでした)
このカフェの向かいが、ヘルシンキ一の名門ホテル「ホテル・カンプ」(HOTEL KAMP)です。
最高のロケーションに、この堂々たる石作りの外観。
部屋もクラシックな感じなのでしょうか?
僕は今回経費節約のために(笑)ヒルトンのポイントを使っての無料宿泊@「ヒルトン・ヘルシンキ・ストランド」ですが、お金を出してヘルシンキで泊まるなら(笑)、まずこのホテルか、この後夕食を取ることになる「スンドマンス・クロッグ」(SUNDMANS KROG)のすぐ後ろ(ほとんど一体化しているといっても良いかもしれません)に位置する「ホテル・ヘイブン」(HOTEL HAVEN)にしたでしょう。
このホテルに隣接して「カンプ・ギャレリア」(KAMP GALLERIA)という高級ショッツピングモールもあります。
(中には寿司屋も入っています)
テナントの中では、日本人にはやはりこの「マリメッコ」(MARIMEKKO)でしょうか?
ただこのブランドの大胆なデザインには好き嫌いがありますから、お土産として買っていくにはちょっと難しいかもしれません。
「マリメッコ」好きな方がご自分で選ぶにはもちろん最高でしょう、品揃えも充分ですしね。
どんどん通りを奥に入っていきます。
自転車仲間は沢山(笑)。
もうこの頃にはフィンランドに着いてまだ2~3時間なんて顔はしていません(笑)。
エスプラナーディ通りの一番奥(?)が、この「ストックマン」(STOCKMAN)というデパート。
上の銅像の方からも入れますし、こちら側からも入れます。
古い建物を継ぎ足し継ぎ足しといった新旧混合のビル、デパートとしては普通で(笑)、フィンランドならではというものは特になかったです。
あと、この辺りで有名なのがここ、「アカデミア書店」です。
フィンランドのデザイナー「アルヴァ・アアルト」(ALVA AALTO)の手になるもの。
2階奥の「カフェ・アアルト」(CAFE AALTO)は映画「かもめ食堂」で印象的な小林聡美と片桐はいりの出会いの場に使われていましたね。
(映画「カモメ食堂」については、http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%8B%E3%82%82%E3%82%81%E9%A3%9F%E5%A0%82を参照してください)
この頃には時間はもう午後の9時を大きく過ぎていて、でも日が沈む気配はまだありません。
でも少し疲れました。
そろそろ引き返して、今日の夕食の場所でも探しましょう。
で、ここがヘルシンキ一格式の高いレストラン、「サヴォイ」(SAVOY)です。
「イッタラ」の有名な「サヴォイ・ベース」は元々このレストランのために作られたのです。
ちょっと覗いてみますが・・・駄目(笑)・・・今の僕では浮いてしまいそうです。
雰囲気的にはタキシードが似合いそうな店でした。
ホテル方向に自転車を進めながら、もう少しカジュアルで、いかにもフィンランド料理って感じの店を探さなくちゃです。
以下はおまけです(笑)。
「サヴォイ・ベース」こと「アルヴァ・アアルト・フラワーベース」・・・僕が世界で一番美しいと思っている花瓶です。
今年の色はこれよりもっと濃いコバルトブルー、告白しますが、僕はこの今年のカラーのサヴォイ・ベースの大きい物を、「イッタラ」のアウトレットで買ってしまったのです!(笑)。
アウトレット価格とユーロ安で日本で買うより随分安かった気がしますが、気を使いながら持って帰ってきた苦労賃を入れると、さほどでもないような(笑)・・・いま我が家の出窓で夏の日差しを一杯に受けて、クールなブルー・カラーをきらめかしてくれています。