最初は1日で帰る予定だった僕のサンフランシスコ、でも会議の紛糾で帰国が一日延び、朝食の機会も2回あることになりました。
最初の日は「ヒルトン・サンフランシスコ」の宿泊に付いていた「アーバン・タバーン」での朝食、翌日は同じでは「面白くない」ので(笑)、別の場所で朝食を取ってみました。
それがこの「シアーズ・ファイン・フード」(Sears Fine Food)です。
実はここは僕にとっては特別な場所・・・今をさかのぼることウン十年前(笑)、うちの父親に連れられて初めてしたアメリカ旅行の第1日目の宿泊がサンフランシスコのこの「サー・フランシス・ドレイク・ホテル」(Sir Francis Drake Hotel)。
(ここには映っていませんが、印象的なビーフィーターの服装をしたドアマンで有名なホテルです)
その真向かいにあるのがこの「シアーズ・ファイン・フーズ」で、僕らはアメリカに着いた翌日の朝食をこの小さなレストランで食べたのです。
1938年に出来た、もうサンフランシスコの伝説ともいえるダイナー。
最近でも「The place has terrific old school atmosphere; it feels like it’s remained untouched for 70 years」と評されるレトロなアメリカン・レストラン。
ここであの日食べたパンケーキは僕にはまさに衝撃でした。
あの後、家中で20年は話題に上ったパンケーキです(笑)。
早朝からの営業も昔と同じ、ドアを開けるとあの昔の思い出・・・親父のコートの後ろに隠れるようにして入った・・・が本当によみがえって思わず胸が熱くなってくるほどでした。
それくらい僕のイメージでは昔と同じ気がしましたね。
確かこのくらいの位置の壁際に座った思いがあります。
ウェイトレスの指示を無視してそれらしき席に座ってみます。
何となく薄暗い室内、少し湿っぽい空気・・・僕は長く覚えていたこのレストランのイメージ通りだったことに改めて感動です。
オーダーはもちろんあの時と同じパンケーキ。
(この店はフレンチトーストも名物です)
ここのパンケーキはスウェーデン・スタイルというもの、薄く小さいパンケーキが3枚づつ重ねられ、それが6山、全部で18枚が1人前です。
量が多い?
いえいえ、それが食べられちゃうんです(笑)。
ミルクと粉とバターの良い香り、昔と同じリンゴンベリーのジャムとホィップクリームの付け合わせ、更にお好みでメイプル・シロップをたっぷりと・・・。
アメリカ製のテレビドラマに良く出てくる朝食風景、ママの作ったパンケーキにバターとシロップ(笑)、まさにアメリカがその絶頂にあった頃の匂いと味がそこにありました。