spring has come@北京 (13) 北京で遊ぶ~胡同散策

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僕の北京2日目、自由になるのは夕方の4時くらいまでです。
その頃には日本からこの日着く仕事上の同僚たちと某ホテルで合流の予定、そしてその後はまるまる2日間、ぎっしり予定が詰まっています。
遊べるのはあと少し・・・(泣)。
「パークハイアット北京」の「チャイナグリル」で無料の朝食を取り、またレセプションでタクシーを呼んでもらいます。
1階エントランスまで下りて行き、ドア・サイドに控えているベルに自分の部屋番号を言うと、タクシーの配車アプリを見ながら「あとXX分で到着します。中でお待ちください」と言われますが、座るところはありません。
ソファの一つくらいあっても良いのに・・・。

前にも書きましたが北京のタクシーはぼったくりも乗車拒否もなく乗りやすいといえば予想以上でしたが、運転手は中国語以外理解しない、しようとも思わない、住所を中国語できちんと書いたのを見せても「この辺だ」程度で下されてしまうこともある、ナビを使ったり誰かに聞いたりもしない、運転手の加齢臭がひどい・・・などの難点はあります。
あと運転席と客席を隔てる透明の境が北京のタクシーでは見当たりませんでした。
どの席に乗るかですが、ホテルからは後部座席に、街中でタクシーを捕まえた時はなめられないように(慣れているふりをして、笑)助手席に・・・。
で、僕の行先、それは北京中心部の胡同(フートン)です。

胡同とは中国北部の市街地に碁盤目状に巡らされた横丁のことで、モンゴル語で集落を指す「ホト」が語源とか。
北京の胡同は特に有名で、1285年当地に元の大都が置かれて以来700年以上の歴史があるとのこと。

もちろん故宮の周囲に数千本と張り巡らされたおびただしい数の胡同は北京の近代化と共にどんどんその数を減らし、近年はもう「古い北京」を演出する観光用の胡同ばかりになっているようです。
それは分かっているし、僕は20年以上前、初めて北京に来た時同じテーマのツアーに参加したこともあります。
あれから胡同はどうなったのでしょう。
気候もspring has comeで、昼間日の出ている時はだいぶ暖かくなってきているので、名物の輪タクに乗っての観光も良いかなと・・・。
それに胡同めぐりは長くても2時間だし。

この胡同観光用の輪タクがずらっと並んでいるのは地安門西大街というところで、北海公園の北口から西に200m、道の北側のT字路を北に入った辺りです。

前もってツアーなど予約しなくても、ここに行けば輪タクから声がかかります。
でもそういうのは料金とかで怖いし説明もない(ただ乗るだけ)ので、少し高かったのですが、ネット上に数あるツアーの中から

     http://www.grandslam.com.cn/tour/hutong.html

の1時間半コースを160元で前もってオンライン予約しておきました。
このツアーなら僕一人でも日本語ガイドが必ず付くし、時間も僕にとって都合の良い長さ。
代金はガイドと会った時現金で払い、ガイドと運転手にチップとして10元ずつが・・・というシステムです。

輪タクには僕一人で乗り、ガイドは自分の自転車で後をついてきて、要所要所で日本語で説明をするという形。

真冬から春の芽吹きが感じられる什刹海に沿って、輪タクは進みます。
頬に当たる風は冷たいですが、寒過ぎることもありません。

周囲には李でしょうか杏子でしょうか、桜に似た花も咲いています。
まず着いたのは宋家三姉妹の宋慶齢の住居です。
個人的にはこれは良かった、有名な鼓楼や鐘楼はすでに見ているので、初めてのここは興味ありました。

宋慶齢、皆さんはご存知でしょうか?

孫文の奥さんで女性政治家、お姉さんの宋靄齢は孔祥煕の奥さん,妹の宋美齢は蒋介石の奥さんです。
期待はしたのですが、レトロ・ビューティーな住居内は部屋の外から覗くだけ、庭園も平凡で、記念館にはたくさんの写真など資料が展示されていましたが、あの時代に興味がないと、ちょっと付いていくのが難しいかもしれません。
(宋家三姉妹に付いては

     http://taweb.aichi-u.ac.jp/leesemi/ronsyu2/ogawa.htm

が詳しいです)

ガイドは中国人、日本に来たことはないとのことでしたがかなり流暢な日本語、説明も丁寧でした。
入口で待機している同じ輪タクに乗り、今度は古き良き時代が残っているという銀定橋まで戻ります。

う~~ん、古き良き時代?>もう完全にレトロを売り物にしたショッピングゾーンですね。
什刹海の周囲には歩道が整備され、僕のような外国人観光客も多そう。
それだけに客引きや無許可の輪タクも屯するやや怪しいエリアでもあります。
銀定橋で輪タクを降り、ガイドと共に橋の北側にある烟袋斜街を散策します。
奥に見えているのが鐘楼。
時間のある胡同ツアーは必ず行くところです。
この細い道が烟袋斜街。

本当に昔はタバコ屋が並んでいたとのことですが・・・
今はベタなチャイナ・グッズが並ぶお土産屋ストリートです。
並んでいるのは安物ばかり、雰囲気を楽しむだけ。

鼓楼はここから少し見えますね。

この後は徒歩で胡同の中に入って行き、その雰囲気と四合院建築を見学します。
四合院建築とは方形の中庭を囲んで、1棟3室、東西南北4棟を単位とする中国北部の伝統的家屋建築のこと。
胡同(道路)に面した建物の壁と接続して高さ2m近い煉瓦の壁が建てられ、南側に大門(表門)を構えています。

この門構えには格というか富裕さが表れているそうで、門の上の飾りの数や階段の数が多い方が上。
両脇の石像もその人の職業などを表しているんだそうです。

ここは中の見学が許されている四合院建築の家。
(ガイドに聞いたところ、1回の見学で20元取るとか)
家主は見学には慣れていて僕にいろいろ熱心に説明してくれますが中国語オンリー、英語のエの字もありません。
なのでガイドが僕に日本語にしてくれますが、結構長い・・・。
台所では餃子造り中。

でもこれ何かやらせっぽいです。
僕のような見物客が来ると、餃子を作るふりをするんでしょう。

一回り見終わると今度は店主、商売を始めます。
四合院グッズとか・・・。

次いでますます胡同の奥に入って行き他の四合院建築も見ていきます。
こういう路地奥の四合院(?)もあります。
北京ではまだ見るオート三輪。
これはお金持ちの四合院、階段の数が多いでしょ。
これでちょうど1時間半。

明らかに冬ではないspring has come的な景色の中、20年ぶりに胡同に来ました。
以前のイメージより更に観光地化していましたが、時間も短く手早く古い北京のムードに浸れるので、これはこれでOKかなと・・・。
この後、通りを渡り北海公園に5元払って入りかけましたが、駄目、広過ぎ・・・。
早々のうちに引き返し、タクシーを拾います。
次はランチです。

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