「グランドハイアット東京」に週末ステイした僕ら。
日曜日のランチはホテル近くの「ジャン・ジョルジュ東京」で取りました。
最初はグランドクラブラウンジでのバフェ朝食で夫婦ともどもやや食べ過ぎたので、ランチはパスでも良いやなんて思っていたのですが、店の前を通りかかると、ガラス越しに何と空席が見えるではないですか。
え~、こんな人気店で日曜日のランチに空席?
取りあえず本当に空いているのか聞くだけ聞いてみようとドアを開けると、メートルドテル曰く、1階のカウンターなら「今ちょうど空いたところです」と・・・。
本当?
でもこんな有名店が飛び込みですぐに座れるなんてと、奥さんも頷いているので(OKサインを出しているので)、そのまま即入店となりました。
「ジャン・ジョルジュ東京」は2005年から12年連続してニューヨークでミシュラン3★を取り、ニューヨークタイムズ紙でも最高の4★の評価を受ける「ジャン・ジョルジュ・ヴォングリスティン」の最高級レストランとして、2014年にここけやき坂にオープンしました。
http://www.jean-georges-tokyo.jp/
親会社はブライダルの「ノバレーゼ」。
店は辻口シェフの銀座に移る前の「ル・ショコラ・ドゥ・アッシュ」のあったところで、2階建て。
2階はテーブル席だけですが大きくなく、1テーブルだけはけやき坂が見下ろせます。
でもこの店のハイライトは1階に14席あるこのカウンターでしょう。
シェフとゲストの距離はわずか1~2メートル、その息遣いが分かるかのような近さで、シェフたちが料理を作っていくところを見ることが出来るのです。
調理中なのに、隅から隅までぴっかぴかと思えるきれいでよく整理されたキッチン。
まるで料理ショーを見ているような(料理劇場?)、料理に興味あるものならもう見ていて全く飽きない、シェフの身のこなし、料理する姿、周りを固めるシェフとの最高にスムーズでスピーディーな連携、細心の注意を払っての盛り付け&仕上げ・・・。
ここは一人で来ても飽きることはなく、全然大丈夫かもしれません。
それでももし退屈ならソムリエの男性が上手に話し相手になってくれそうです。
ランチ・メニューはプリフィクス・スタイルのコースのみで、4コースで4800円+。
(ディナーは3コースで9800円+だそうです)
もちろん料理により、お値段+の皿も多いです。
適温で出されるパンはどれも美味しく、カンパーニュなどその都度種類を変えて供されます。
シェフはニューヨークの店でスー・シェフを務めたジャン・ジョルジュの愛弟子だとか・・・。
僕らはコースの他に、ジャン・ジョルジュと言えばこれでしょう的エッグキャヴィア(4000円)がランチでも用意できるというので、それをスターターに。
卵の殻の器に入っているのは、ぎりぎりまでトロトロに仕上げた温かいスクランブルエッグ、その上に酸味のあるクリームを盛り付け(ライムか?)、更にその上にキャビアをたっぷりと載せた贅沢なお料理。
う~~ん、ニューヨーク以来久しぶりに食べましたが、やはり美味しい。
ニューヨークで習った通り、まずは8~9gはあるキャビアだけを楽しみ、その後でクリームとキャビアをなるべく合わせながら食べます。
スクランブルエッグは温かく、冷たいキャビアと混ざると そのバランスが何ともイケてますね。
もちろんこれに合わせるならシャンパンでしょうが、あいにく僕らは下戸ときているので・・・。
使っている卵にとても興味があったので、見せてもらいました。
大分の「蘭王」でした。
卵かけごはんの卵グランプリにもなった、あの卵。
メニューの1皿めは4種類からの選択、どれも美味しそうな予感ですが、僕は鮪のタルタルを頼んでみました。
アボカドのムースの上に鮪、その上に芸術的に散らされたラディッシュ、周りに注がれるソースは生姜の効いたもの。
脇にはチリ・オイルも・・・。
旨い、美味しいです。
そして僕の思うジャン・ジョルジュっぽいです。
ジャン・ジョルジュはポールポキューズなどの厨房で腕を磨いた後、アジア各国の一流ホテルで更なる経験を積み、バンコクのマンダリン・オリエンタルにいたこともあったとか・・・。
そこで彼はアジアのエキゾティックなスパイスに魅せられ、その後の彼の料理の大きなエレメントの一つとなっているとのことです。
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ジャン・ジョルジュの料理には伝統的な肉のブイヨンやクリームを使わず、野菜の水分、軽いブイヨン、ハーブのソースなどで仕上げるものが多い印象。
第2の皿も4種類から選べて、例えば帆立とカリフラワ―、真鱈のソテー、シュリンプ・ソテーなどですが、僕はジャン・ジョルジュのハーブ使いが味わえそうなポルチーニ茸のリゾットというものを・・・。
ポルチーニは赤ワイン煮、リゾットそのもの出来は最高で、リゾットの米はこうでなくちゃぁ的炊きあがり。
ブロード(スープ)も良く、ここではミントなどの緑のハーブ類との相性がばっちりでした。
メインの料理は南部鶏、豚、仔羊、黒毛和牛からの選択で、僕は+2000円で和牛を選んでみました。
肉を焼くところ、皿への盛り付けもすべて僕らの眼の前で・・・。
ソースは何だと思います?
味噌マスタード・ソースなるもので、これがまた美味しいし、ジャン・ジョルジュっぽかったです。
皿に塗られているのは人参。
実際には写真の何倍もきれいな切り口、こういう時僕の写真の撮り方が下手で申し訳ないです。
4皿めのデザートも4種類からで、シナモン・スポンジケーキ、モンブラン、甘酒のパンナコッタなどがメニューに並んでいましたが、ジャン・ジョルジュといえばのクラシックな温かチョコレートケーキにしてみました。
バニラアイスクリームも添えられて、これは、ま、標準的な出来。
コーヒーか紅茶と共に、プチフールが最後に出ます。
どれも凝ったもので、中には西京味噌味なものもあった記憶です。
思ったほど堅苦しい店でもなく、思ったほど高い店でもなく、ランチならホテル内のレストランよりこちらの方が、質の良い美味しいものが出てきそうです。
少なくとも上海のジャンジョルジュよりずっと上。
ご馳走様でしたぁ!