イスタンブール旅情 (23) 「フェリエ・レストラン」~夜のオルタキョイ~トルコアイス

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フォーシーズンズ・ホテルのコンシェルジュ達(もちろん全員クレドールのメンバーです)が選んでくれたレストラン・リストにはシーフード料理店が半数以上でした。
イスタンブールに来て普通のシーフードもなぁ・・・トルコならではのシーフード・メニューもあるのだろうか・・・いろいろ悩みます。
で、決めたのは「景色が良い最高級レストラン、魚も肉もある、国賓が来るとここで食事会をする」という一口コメントが書かれていた「フェリエ」」(Feriye Lokantasi)という名前のレストランです。
(「ロカンタ」はトルコ語で食堂、レストランの意味です)
場所はその日の昼間、数時間を過ごしていたオルタキョイ地区、ヒルトンからは近い場所ですがこの旧市街のフォーシーズンズからはかなり遠い・・・同じ場所に一日に2度は非効率と思いながらも、「夜景フェチ」の僕(笑)はここに決めました。

この「フェリエ」というレストラン、ほとんどのガイドブックには載っていません。
だってこの店構えですもの・・・どう見ても「フツー」のレストランではありません(笑)。
タクシーで20分弱、値段にして20TL(1300円位)でした。

建物の反対側はボスポラス海峡に面していて、こちらは観光船からも良く見えるように、こうした青白いライトアップになっています。

実際に食事が出されるのはこの建物の先にある海峡沿いのスペース。
店の外に広がる広大な庭から見ると、こんな感じの場所です。
天井には布のドレープが美しい模様を描いて、とてもエレガント。
室内はかなり暗いです。
だからこそ食事しながら、ライトアップされたボスポラス大橋とオルタキョイ・ジャーミィの絶景を見ることができるのです。

ここの窓からの景色は本当に素晴らしかったです。
来ているゲストも皆さんとても上品な人達、一目で上流階級と分かるほどです。
ウェイターは「あそこのお席にはサッチャー女史がお座りでした。
お客様の席はXXXさんがお好みの席なのですよ」と。
後で別のウェイターに聞くと、僕の聞き取れなかった「XXXさん」とはトルコで一番有名な俳優さんのようでした。
さて、サービスですが、ウェイターの数も多く、英語は完璧。
ただこうした最高級レストランにありがちな慇懃無礼さやフツーの人を見下すような態度も多少はあったことは事実です。
ワイン・リストは分厚く、かなりな値段のワインが並んでいます。
僕のジュースをベースにしたカクテルも、ジュースのフレッシュさが際立つ美味しいものでした。
前菜はシーフード・サラダに。
(メニューでは別の長ったらしい名前が付いていました)
あ、この写真暗~い(笑)・・・室内を相当暗くして、外の絶景を浮き立たせている店、あまりフラッシュも炊きたくありません。
蛸が入っているのが珍しかったですが、良質で新鮮な大振りのシーフード満載のサラダとしか言いようがありません。
美味しいのですが、どこがトルコ料理なのか良くわからない一皿でした。
僕のオーダー・ミスでしょうか?
さぁ、メインはどうでしょう。
これもメニューには何やらトルコ風の長い名前が付いていましたが・・・
やはり普通のラムでした。
ただ大きさも大きいし、質としては最上級、本当に美味しいラムのチャコール・グリルでしたが、ただそれだけ(笑)・・・付け合せも僕の舌には殊更トルコを意識させるものではありませんでした。
前菜の写真は暗さで失敗してしまったので、この時だけはフラッシュを使わせてもらいました。
ここで考えました。
どうもこの店は僕ら外国からの観光客をメイン・ターゲットにしているのではなくて、トルコの最上流の人達用のハレの日用のレストランなんだということ・・・彼らには必要以上に「トルコ風」を強調させる必要はなく、むしろインターナショナルで質の良い料理のほうが受けるということなのでしょう。
僕の高級な「トルコ料理」を食べたいという意図とは少し別の店のようでした。
トルコの「高級料理」の店だったようですね、ここ。
ということで、デザートは他の店で食べることにして断念です。
値段は全部で100TLくらい、う~~~ん、高い!(笑)
ま、でもこのボスポラス大橋の夜景も見られたことだし・・・これも経験でしょう(笑)。
レストランを出て広大な庭にあるこのラウンジで一休み、ホテルに帰る途中にある新市街一の繁華街「イスティクラール通り」までタクシーで出てみます。
タクシム広場でタクシーを降り、イスティクラール通りに入ります。
時間は夜の10時半過ぎ。
名物の旧型のトラムヴァイもそろそろ終電のようです。
でもさすがに新市街一の繁華街、人出はまだまだ半端なものではありません。
レストランは軒並み開いています。
ここをぶらぶらと南下していきます。
どこかでデザートを食べたいな・・・カフェのショーウィンドウにはお馴染みのバクラワ、カダイフ、シェケルパーレなどの極甘菓子が並んでいますが、僕にはこの時間にヘヴィー過ぎます(笑)。
あ、ドンドゥルマの店がありました!
これならOK!
もう一度あのサーレップ入りの伸び~~るトルコ・アイスを食べてみたい!

こういう店独特の衣装を着たお兄さんは、愛想も良くとても商売上手。
地元の人も、かなり流暢な英語で観光客にも・・・この時間でも店先の客は途絶えることがありません。
僕は好きなフレイヴァーのピスタチオで・・・。
(トルコではピスターシュと発音するようです)
お兄さんのよそを向いた目線は、もう僕の次のお客に注文を聞いているんです。
商売熱心。
値段はちょっと高めの8TLでした。
さしものイスティクラール通りも11時半を過ぎるとカフェ、ロカンタなどを除くとほとんどの店は閉まりかけてきます。
そろそろホテルに帰りましょう。
タクシーを拾って、ホテルのちょっと手前で降り、ホテル周囲のライトアップを見ながら帰ります。
これは翌日行く予定のブルーモスクです。

夜のホテルも本当に素敵。
ライトアップがとても上手です。
もちろんセキュリティーも完璧、入り口のベル兼ガードマンには「レストランはいかがでしたか?」と声をかけられるし、それがどう聞こえるのか、中からコンシェルジュまで出てきて、「お勧めした価値がございましたでしょうか、あのレストラン」とか・・・。
やはり豪華系プチ・ホテルのサービスは実にパーソナルできめ細かいものですね。
一度この魔術に引っかかると、容易には抜け出せないかもしれません(笑)。
この日も一日良く歩き、良く食べ、イスタンブールを満喫しました。
後は入浴、そして熟睡あるのみです。

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