ミレニアム・ヒルトンのエグゼクティブ・ラウンジからの眺めです。
いつもながら「飽きない」夜景です。
今回の目的を決めないバンコクきまま旅、タイのローカル音楽好きな僕が今回行った音楽系の場所(venue)は、ラマ3世通りにある「タワンデーン」と、ミレニアム・ヒルトンの近く、つまりトンブリ地区にある「トンブリ・カフェ」の2箇所です。
実はもう1つ、名前がかなり紛らわしいのですが、パタナカンにある「イサーン・タワンデーン」にも入り口までは行ったのです。
でも時間が早すぎたようで(それでも夜の8時ごろ)、従業員のやる気のなさと外国人とのコミュニケーション能力不足で(まぁ、僕が満足なタイ語をしゃべれないのがいけないのですが・・・)、帰ってきてしまったというハプニングもありました。
そこはとにかくディープな場所で、写真を撮らないで帰ってきたのが惜しいほどでした。
さて、本家の(?)「タワンデーン」、場所的には観光客が全く行かないような地区にポツンとあります。
でもかなり大きいライブ・ハウスで、バンコクっ子なら誰でも知っている場所のようです。
看板に多少の英語もあるように、タイ人以外の顔も少しは見られますし、スタッフも簡単な英語なら通じます。
ここはタイ人がよく「good beer, good food and good music」と言うくらい、タイ音楽のライブの常設クラブであるとともに、地ビールを出すことでも有名なところなんです。
だから、みんな良く飲む!
ビールが独特の容器でジャンジャン消費されます。
ビールは僕も飲んでみましたが、日本のに比べると薄い感じ、飲みやすいといえばそれはそうなのですが、コクとキレが・・・・。
料理もとても充実しています。
僕はガイ・ヤーンを頼んで見ました。
味はまさに庶民の味。
高級なレストランのものより肉の付きは悪いですが、スパイス使いはなかなかのものです。
タレは相当に辛いです。
会場は平日にもかかわらず超満席。
ものすごい盛り上がりようです。
お客はほとんどグループで来ていて、これはHAPPY BIRTHDAYのセレモニーの最中。
進行役の先導で、従業員が更に更に盛り上げます。
シンガー達はジャニーズ系のオンパレード。
タイ・ポップスが続きます。
歌の合間には、マジック、アクロバット、ヒップホップ・ダンス、コミックも入り、舞台は切れ間なく続きます。
あまりの大盛り上がりに恐れをなして(笑)、そろそろ退散です。
心配していたタクシーも、すぐ捕まりました。
次はもっとタイの演歌を聞かせてくれる「トンブリ・カフェ」を紹介しましょう。
ペニンシュラで遅い夕食を食べてから行ったので、ペニンシュラの豪華でエレガントが雰囲気からの「一転」がすごかったです(笑)。
う~~ん、看板からしても上記「タワンデーン」よりDEEEPですよね(笑)。
ここで今日はルークトゥン(タイの演歌)や、運がよければモーラム(タイ風に発音すれが「モラーム」)(宗教家・民謡の影響も強いド田舎の演歌)を聞きたかったのです。
中の舞台電飾などは、実にレトロ・・・・ローカルなタイっぽさを感じてしまいます。
入場料とかショーチャージ等は一切無し、これは上の「タワンデーン」も同じです。
飲み物代と、料理を頼めばその料理代のみ。
店内はかなり暗いので、ウェイトレスがメニューをライトで照らしてくれます。
メニューには簡単な英語がところどころあるので、指差しとゼスチャーでコミニュケーションは何とか取れます。
舞台上は生バンドをバックに複数のシンガーが入れ替わり立ち代り。
これまた切れ目無く。
うまい人から、そこら辺の素人さん風な人まで・・・。
みんな見事に超ダサイ(笑)派手派手のコスチウムで、熱唱です。
これ女性4人で舞台に上がっていますよね。
でも全員が歌うわけでもなく、全く歌わない人もいるんです。
これ分かります?
「顔見せ」なんです、女の子の。
コンシーア(タイではお世話係のことをこう言います、コンシェルジュの訛り?)が男性ばかりの席を回って
「ミスター、お好みの子はいますか?
一緒にカラオケとかすると楽しいですよ」
と誘いに来るのです。
外国人と見ると、タイ語と英語のちゃんぽんで、話してくれます。
そうかぁ、そういうシステムだったのか!
だから「歌わないでただニコニコしてるだけの子」もいるんだぁ。
な~るほど・・・と納得です。
この下の写真の中央の子はちゃんとしたシンガーですが、後ろの子達(これをタイ語でハンクルアンと言います)なんて、どう見ても品のよくない安キャバレー風ですよね(笑)。
で、もちろん気に入ったシンガーとか子がいればコンシーアに言って、次の写真にあるように、その子
に花輪を送ります。
この花輪が只者ではありません。
客が前もってコンシーアから買うのですが、最高のものはこの花輪一杯にお札が付いているのです。
中にはお札で出来てるかのような花輪まであります。
一番安いのは10バーツ札10枚くらいが付いたもの、高いのは何万バーツのまで、いくらでも客は選べます。
花輪をもらった子はどこか誇らしげにステージを去ります。
ここにはタイの古い伝統がまだまだ残っていて、トイレなども面白かったです。
きちんとトイレ番のおじさんが何人もいて、ドアは開けてくれるは、水道の蛇口は捻ってくれるは、お絞りはくれるは・・・・もちろん要チップですけどね。
でももっとすごいのはおしっこしていると、後ろから首に蒸しタオルを当ててマッサージを始められちゃうこと(笑)。
おしっこしながら、マッサージですよぉ!(笑)
出るものも止まっちゃいます(笑)。
後でホテルのスタッフにこのときの体験を面白おかしく伝えたら、彼らにも大受け。
彼らもこうした「伝統的な」サービスのことは知っていても、若い彼ら、実際に体験したことはないからでしょう。
店はますますディープな感じになりそうなので、ここも日付が変る頃には退散。
外から見るとまだまだネオンは煌々とつき、庶民の娯楽の殿堂は、ますます隠微な妖しさを増していっているようでした(笑)。