サンフランシスコ2日目は長かったです(笑)。
モントレーに行き、ペブルビーチ・ゴルフリンクスも見、カーメルでお昼を食べ、ギルロイで買い物もし、高級レストランで夕食もバッチリして、そしてそして・・・この深夜のR&Bのライブ・ショウへの突入となるのです。
長~~い(笑)一日。
ご存知のように僕は無類の黒人音楽好き、僕一人ならもっとこうしたことに時間を割くのですが、あいにく今回は奥さん連れ、僕だけのわがままは最小限に抑えます(笑)。
でもせっかく来た本場、多少はね・・・。
もちろん事前の情報収集はしていたのですが、どうしてもブラック系は情報が少なめ。
あってもジャズが多い、僕のお目当てのR&Bとかソウル、ブルースは本当に少ないです。
まず「ポストリオ」からホテルに帰る途中にある、サンフランシスコ一のブルース・クラブといわれている「ビスケット&ブルース」を覗いてみます。
やはり事前の情報通り今夜は白人パフォーマーでした、残念。
僕は歌手は「白人嫌い」、黒人至上主義の人間なのです(笑)。
で、目指すのは事前にネットから情報を得ていたこのローカルR&B(ソウル)グループです。
その名前を「ザ・ベスト・インテンションズ」。
結構この手のグループのことには詳しいはずの僕でも、全然知らない名前です。
(Pさんにもお聞きしましたが、こういう話題に超詳しいPさんも、知らないグループだそうです)
もちろん有名なプロのアーティストのライブもいいですが、こうしたローカルなグループを見られるのも、アメリカなら、いやサンフランシスコに来たからでしょう。
逆に良い思い出になるのかも・・・。
ライブの会場はなんと僕らが泊まっているヒルトンの隣、明日は僕らがチェックインする「ホテル・ニッコー・サンフランシスコ」と同じ建物の中にある「THE RRAZZ ROOM」という有名なライブハウスです。
そういう意味でも「これはちょうど良い」とばかりに、ニッコーのフロントに寄り
「明日チェックインするけど、予約のリコンファームをしたい」
「best available roomをアサインしてね」
「アーリーチェックイン出来る?」
(実はヒルトンが激込みで上級メンバーといえども、レイト・チェックアウトが難しいと言われていたので・・・)
とかいろいろリクエストを出しておきます。
時間のせいもあるのでしょうが、高級感のあるエレガントなロビー、こじんまりしたレセプション、人の少なさというか静けさなどで、ヒルトンなんかよりずっと好感の持てるホテル、そんな初印象でした。
もしかしたら世界中のニッコー・ホテルの中で一番良いホテルかも(もちろん世界全部は制覇していませんが・・・)、です。
そこにまたまたJALの無料クーポンでタダで泊まっちゃおうというのですからね、これは一番お得なクーポンの使い方だったかもしれません。
で、ライブハウスのエントランスに着いたのが深夜12時前。
エントランスの前にはチケット売り場で設営されていて、同も当日券でも余裕では入れるようです。
一人US$20,飲み物は別です。
ちょっと高めです。
それもそのはず、この日以外はかなり有名な全国レベルのアーティストが出演(翌日はラリー・カールトン!)する音響最高の、ライブハウスだったのです。
客席は約100~120くらいかな、僕は前のほうのソファ席に陣取ります。
客層は着飾った黒人6割、ミュージシャンの身内(?)2割、僕のような非黒人が1割という構成です。
ショウは定刻をやや過ぎた深夜0時15分頃から始まりました。
出だしのMC、スタートがスピナーズの「I’LL BE AROUND」です。
わぉ、これはリアル・オールドスクールです!
バックは5人、かなりなプロ連中です。
それに乗って歌うこのベイエリアのローカル・グループは70年代モータウンに敬意をささげながらも、オリジナルを交え、モータウンの往年のヒット曲、マンハッタンズの曲、ドゥワップ、ゴスペルまでを無理なく混ぜ込み、この時代の黒人ヴォーカル・グループ特有の大仰な振り付けと、コメディー風のメンバー同士の会話で、黒人客を熱狂させます。
特に中年以上のオバさま方の狂乱振りはすさまじく、彼らの一挙一動に「オーライ」「オーライ」の掛け声をかけ、実際一人は一時失神状態でした。
本当です。
彼らの詳しくは
http://www.tlcee-productions.com/clients9.html
をどうぞ。
メンバーの一人ひとりの実力は相当なものですが、パーマネント・グループとしては活動していないようで、全体の振り付けのばらばらさなどは、たとえばテンプテーションズなどの一糸乱れぬ・・・というのとは対極でした。
そういう意味で「ド・ローカル」。
このスケジュール表見ても、スカスカですものね。
で、この人がコーラス上では中心。
もう歌はめちゃうくちゃ上手いです。
でもどこか垢抜けません。
たとえればドサ廻りの演歌歌手?(笑)
でも僕はそれで良いんです。
そういう黒人芸能界の下半分のドロドロを見たい、体験したのですから。
彼とちょっとだけ話したところによると、レコーディングはしていないものの「ナチュラル・フォー」(NATURAL FOUR)にいた人が核になったグループとか。
う~~ん、さすがベイ・エリアの伝統を引くグループですな。
いまやアメリカのラジオをつけても、オールディーズ専門チャンネルでもなければお眼(耳?)にかかれないこうしたオールドスクールなR&Bに、失神までするファン層がいるアメリカ。
やっぱり聞きにきて良かった、見にきて良かったです。
時間はもう深夜の2時、もうめちゃくちゃ眠かったけど最高に楽しかったライブでした。
こうなれば、彼らのデビュー・アルバム「NEVER TOO LATE」が一刻も早く発売されて、その手のファンの多い日本でも関心を持つ人が出てくるのを祈るだけです。